文字の大きさ
大
中
小
6 / 10
「臨死体験」
「臨死体験」
皆が見守る中、しばらくして濡れたタオルの塊がプルプルと震えた。
「冷たっ!ここどこ?えっ、体が動かない!私、死んだの・・・?」
とアグネスが叫んだ。目をカッと見開き、目と口だけが動いている。
「アグネスっ!」
とマチルダがアグネスに覆いかぶさり、頬ずりを繰り返す。
「重たい!痛い!あんた何すんの!どいて~!」
と叫ぶがマチルダは動かない。ラマダたちが大笑いしている。
「あんた、死んだのよ・・・。アーメン。」
とアレサがアグネスの顔の前で十字を切ると、再びみんな大笑いする。アグネスがアレサに聞いた。
「えっ!?本当?私死んじゃったの?あっ、痛たたたたた。」
「そうよ。あんたスクワットの最中に足を滑らせて、頭打って死んだのよ・・・。」
とまじめな顔をしてアレサが答えた。
「ええ~!さっき通ったトンネルやお花畑って・・・ここ天国?」
「いや、ここは地獄だよ。アグネス、お前は地獄に来たのさ!」
皆が腹を抱えて笑い転げている。
「ええ~!嫌だよー。何で地獄なの・・・!」
とアグネスは涙目になった。
「おいおい、ふざけんのはそれくらいにして!マチルダも早く、どいてあげなさい。あんたが乗っかってるとアグネスが動けないよ。」
とラマダが周りをたしなめる。
「それにしてもアグネス!トンネルにお花畑って、あんた本当にあの世の手前まで行ってたみたいだね!このジムで「臨死体験」したのは、あんたが初めてだよ。起きれるかい?」
「はい。・・・あれ?身体、動かないんですけど・・・。で、変にめちゃめちゃ身体冷たく感じるんですけど・・・。本当に私生きてます?」
ラマダは優しくアグネスの背を起こしてやり、氷の詰まったタオルを取り除いていった。
「きゃあ~っ!な、なんで私、裸なんですか~!?」
胸を隠そうとするが、手が動かない。アグネスの顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。
「そりゃ、あんた、頭打った途端に、自分で脱ぎだして、そりゃみんなで止めるの大変だったんだから!」
と再びアレサが茶化す。うつむき黙り込むアグネス。
「こら、アレサ!あんまりふざけないの!さっさとガウン取ってあげて!」
とラマダが怒った。
「はいはい、うそよ、アグネス!あんたぶっ倒れて、身体冷やすのにラマダとケイトが脱がしたのよ。まあ、かわいい「ちっぱい」は、みんなでありがたく見させてもらったけどね。」
といやらしい笑い顔で、アレサはガウンをラマダに渡した。ラマダはゆっくりとアグネスの腕をとり、ガウンの腕を通し、前を合わせた。アグネスは真っ赤になってうつむいたままだ。
「ウーピー、マッサージの先生のところに連れて行ってあげて。あと、高濃度酸素カプセルもね。今、この娘、乳酸の塊だから、早くほぐさないと3日間寝たきりになっちゃうわ。急いでね!」
「はい、予約確認してきます。あと、車借りますね。」
とウーピーが部屋を出ていった。
「す、すいません。何から何まで・・・。私、記憶が無いんです・・・。飛んじゃってるんです。スクワット300回ぐらいから・・・。私・・・最後までできたんでしょうか・・・?」
「えぇ!?そんな前から記憶飛んでたの?それはそれですごいわねぇ。あんたの根性とハートは認めざるを得ないわねぇ・・・。きっちり500やって、バタンキューだったわ。」
「えー、じゃあスクワット500回はやれたんですね?」
「ええ、立派なもんだったわよ。最後はジムの皆巻き込んですごい盛り上がりだったのよ。会場を沸かすのもレスラーの才能の一つだから・・・。あんた、その点では向いてるのかもね!」
ラマダに褒められて、アグネスの表情が緩んだ。
「じゃあ、弟子入りOKですか?」
「いや、それとこれは別問題よ!何なら今からプッシュアップとブリッジやるかい?」
「あーん、ラマダさんまでアレサさんみたいな「イケズ」言わないでくださいよー。」
ガチャっ!ドアが開き、ウーピーが空の車いすを押して部屋に入ってきた。
「マッサージも酸素カプセルも今ならいけるって!」
「じゃあ、アレサとケイトで連れて行ってあげて。よろしくね。」
とラマダが指示をかけ、アグネスは車いすに乗せられる。
「私も付き添います。」
とマチルダが立ち上がると、ラマダが
「マチルダ、あなたは残って。話があるの。」
「は、はい・・・。」
アグネスがアレサとケイトに連れていかれるのを見送った。
「まずは、シャワーで汗流して、着替えたら、また2階に来て。ウーピー、面倒見てあげてね。」
ラマダは軽く笑みを残して部屋を出ていった。
シャワーを浴び、着替えを済ませ、2階の応接に上がるとラマダとウーピーが先に座って待っていた。
「お待たせしました。シャワー、ありがとうございました。」
「まあ、座りなさい。はい、これ。先に飲みなさい。」
ラマダがスポーツドリンクをマチルダの前に差し出した。
「ありがとうございます。いただきます。」
とボトルを開け、口をつけた。飲んでいる間、ラマダとウーピーから舐めるような視線を頭の先から足の先まで感じた。
「ごちそうさまでした。」
マチルダがボトルをテーブルの上に置くと、ウーピーが尋ねた。
「あなたは、身体はなんともないの?」
「はい、大丈夫です。柔道部でも、いつもやってることですから。」
「えっ、いつも?」
「はい。4歳で入った道場が基礎トレと受け身はしっかりとやる方針で、13年続けてます。」
「へーえ、どおりで・・・。ふーん、なかなかのものね。」
ウーピーが感心しながらマチルダの太ももと背中の筋肉に手を添わせ納得した時「プルルルルル」と突然ベルが鳴った。
ラマダはポーチからスマホを取り出した。
「もしもし・・・・・、ふーん・・・・、ええ・・・・・、へーえ、なかなか言うわね。あなたの考えは?・・・・私も同じよ・・・・、じゃあ、カプセル入ったら、また連絡入れてね。よろしく。」
電話を切り、ラマダはウーピーにウインクして、マチルダに向かいなおした。
「あなたの相棒、もう1回テストしてくれって、アレサとケイトを困らせてるみたい。全く動けない状況で、よく言うわね。ところで、マチルダ?アグネスは弟子入りしたいってことだったけどあなたはどうなの?あと、あなたから見てアグネスはどんな娘?」
「すいません。迷惑かけ通しで・・・。今日はお礼と挨拶だけのつもりだったんですけどこんなことになっちゃって・・・。(頭を下げる)で、入門の件ですが・・・、勝手言って申し訳ないですが・・・私たちまだ高校生なんで、リングに上がるとかは考えてませんが・・・、あぁ、アグネスはどう考えてるかわかりません・・・。もし許してもらえるなら、部活の後と休みの日は、ここで一緒に練習っていうか、いろいろと教えてもらいたいと思うようになりました・・・。アグネスは、小さいころから、勢いで動いちゃう子なんですけど、真面目で、真っすぐで、常に私に刺激を与えてくれる親友です。できれば、アグネスと一緒にここで教わりたいです・・・。無茶言ってすいません・・・。」
とマチルダは丁寧にラマダに頭を下げた。
「わかったわ。私は、昨日、今日であなたとアグネスのファンになっちゃったみたい!何か特別な縁を感じてるわ。「弟子」っていうのは困るけど、特別な研修生・・・、そう、言い換えれば研修生の奨学生ってなものかな?あなたたちが望むなら、私たちは歓迎するわ。」
とラマダはゆっくりとマチルダに話しかけた。ウーピーは黙って横で頷いている。マチルダはさっと立ち上がり、
「えっ!本当ですか?!(両手で顔を覆い、泣き出した)アグネスもきっと喜びます。ありがとうございました。」
「あなたはいつも自分よりアグネスなのね・・・。そんなとこ、好きよ・・・。ただ、あなたには一つだけ条件があるわ。」
「えっ、なんですか?」
「あなたは、今すぐ来てもらっても大丈夫な基礎があるけど、アグネスは体力的にも体格的にもまだまだプロレスをやるには足りてないわ。ウーピーからの話だと、ブリッジもできないってことなので、あなたが責任をもってアグネスの基礎錬に付き合ってあげること。プロレスって華やかさの裏に、とてつもない地味なトレーニングがあるの。途中で着いてこれなくなったり、心が折れて辞めちゃう子が多いんだけど、あなたとアグネスなら何でも乗り越えられると思うわ。できる?マチルダ。」
「はい!ありがとうございます!アグネスとふたりで頑張ります!」
「じゃあ、これからよろしく!ビシバシ行くわよ!」
「はい!」
がっちりとラマダとマチルダは握手を交わした。
「よし、決まり!じゃあ、アグネスのお見舞いに行こうか。彼女の荷物を持って行ってあげてね。」
とウーピーが立ち上がる。
「はい!」
マチルダが元気に答えた。
皆が見守る中、しばらくして濡れたタオルの塊がプルプルと震えた。
「冷たっ!ここどこ?えっ、体が動かない!私、死んだの・・・?」
とアグネスが叫んだ。目をカッと見開き、目と口だけが動いている。
「アグネスっ!」
とマチルダがアグネスに覆いかぶさり、頬ずりを繰り返す。
「重たい!痛い!あんた何すんの!どいて~!」
と叫ぶがマチルダは動かない。ラマダたちが大笑いしている。
「あんた、死んだのよ・・・。アーメン。」
とアレサがアグネスの顔の前で十字を切ると、再びみんな大笑いする。アグネスがアレサに聞いた。
「えっ!?本当?私死んじゃったの?あっ、痛たたたたた。」
「そうよ。あんたスクワットの最中に足を滑らせて、頭打って死んだのよ・・・。」
とまじめな顔をしてアレサが答えた。
「ええ~!さっき通ったトンネルやお花畑って・・・ここ天国?」
「いや、ここは地獄だよ。アグネス、お前は地獄に来たのさ!」
皆が腹を抱えて笑い転げている。
「ええ~!嫌だよー。何で地獄なの・・・!」
とアグネスは涙目になった。
「おいおい、ふざけんのはそれくらいにして!マチルダも早く、どいてあげなさい。あんたが乗っかってるとアグネスが動けないよ。」
とラマダが周りをたしなめる。
「それにしてもアグネス!トンネルにお花畑って、あんた本当にあの世の手前まで行ってたみたいだね!このジムで「臨死体験」したのは、あんたが初めてだよ。起きれるかい?」
「はい。・・・あれ?身体、動かないんですけど・・・。で、変にめちゃめちゃ身体冷たく感じるんですけど・・・。本当に私生きてます?」
ラマダは優しくアグネスの背を起こしてやり、氷の詰まったタオルを取り除いていった。
「きゃあ~っ!な、なんで私、裸なんですか~!?」
胸を隠そうとするが、手が動かない。アグネスの顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。
「そりゃ、あんた、頭打った途端に、自分で脱ぎだして、そりゃみんなで止めるの大変だったんだから!」
と再びアレサが茶化す。うつむき黙り込むアグネス。
「こら、アレサ!あんまりふざけないの!さっさとガウン取ってあげて!」
とラマダが怒った。
「はいはい、うそよ、アグネス!あんたぶっ倒れて、身体冷やすのにラマダとケイトが脱がしたのよ。まあ、かわいい「ちっぱい」は、みんなでありがたく見させてもらったけどね。」
といやらしい笑い顔で、アレサはガウンをラマダに渡した。ラマダはゆっくりとアグネスの腕をとり、ガウンの腕を通し、前を合わせた。アグネスは真っ赤になってうつむいたままだ。
「ウーピー、マッサージの先生のところに連れて行ってあげて。あと、高濃度酸素カプセルもね。今、この娘、乳酸の塊だから、早くほぐさないと3日間寝たきりになっちゃうわ。急いでね!」
「はい、予約確認してきます。あと、車借りますね。」
とウーピーが部屋を出ていった。
「す、すいません。何から何まで・・・。私、記憶が無いんです・・・。飛んじゃってるんです。スクワット300回ぐらいから・・・。私・・・最後までできたんでしょうか・・・?」
「えぇ!?そんな前から記憶飛んでたの?それはそれですごいわねぇ。あんたの根性とハートは認めざるを得ないわねぇ・・・。きっちり500やって、バタンキューだったわ。」
「えー、じゃあスクワット500回はやれたんですね?」
「ええ、立派なもんだったわよ。最後はジムの皆巻き込んですごい盛り上がりだったのよ。会場を沸かすのもレスラーの才能の一つだから・・・。あんた、その点では向いてるのかもね!」
ラマダに褒められて、アグネスの表情が緩んだ。
「じゃあ、弟子入りOKですか?」
「いや、それとこれは別問題よ!何なら今からプッシュアップとブリッジやるかい?」
「あーん、ラマダさんまでアレサさんみたいな「イケズ」言わないでくださいよー。」
ガチャっ!ドアが開き、ウーピーが空の車いすを押して部屋に入ってきた。
「マッサージも酸素カプセルも今ならいけるって!」
「じゃあ、アレサとケイトで連れて行ってあげて。よろしくね。」
とラマダが指示をかけ、アグネスは車いすに乗せられる。
「私も付き添います。」
とマチルダが立ち上がると、ラマダが
「マチルダ、あなたは残って。話があるの。」
「は、はい・・・。」
アグネスがアレサとケイトに連れていかれるのを見送った。
「まずは、シャワーで汗流して、着替えたら、また2階に来て。ウーピー、面倒見てあげてね。」
ラマダは軽く笑みを残して部屋を出ていった。
シャワーを浴び、着替えを済ませ、2階の応接に上がるとラマダとウーピーが先に座って待っていた。
「お待たせしました。シャワー、ありがとうございました。」
「まあ、座りなさい。はい、これ。先に飲みなさい。」
ラマダがスポーツドリンクをマチルダの前に差し出した。
「ありがとうございます。いただきます。」
とボトルを開け、口をつけた。飲んでいる間、ラマダとウーピーから舐めるような視線を頭の先から足の先まで感じた。
「ごちそうさまでした。」
マチルダがボトルをテーブルの上に置くと、ウーピーが尋ねた。
「あなたは、身体はなんともないの?」
「はい、大丈夫です。柔道部でも、いつもやってることですから。」
「えっ、いつも?」
「はい。4歳で入った道場が基礎トレと受け身はしっかりとやる方針で、13年続けてます。」
「へーえ、どおりで・・・。ふーん、なかなかのものね。」
ウーピーが感心しながらマチルダの太ももと背中の筋肉に手を添わせ納得した時「プルルルルル」と突然ベルが鳴った。
ラマダはポーチからスマホを取り出した。
「もしもし・・・・・、ふーん・・・・、ええ・・・・・、へーえ、なかなか言うわね。あなたの考えは?・・・・私も同じよ・・・・、じゃあ、カプセル入ったら、また連絡入れてね。よろしく。」
電話を切り、ラマダはウーピーにウインクして、マチルダに向かいなおした。
「あなたの相棒、もう1回テストしてくれって、アレサとケイトを困らせてるみたい。全く動けない状況で、よく言うわね。ところで、マチルダ?アグネスは弟子入りしたいってことだったけどあなたはどうなの?あと、あなたから見てアグネスはどんな娘?」
「すいません。迷惑かけ通しで・・・。今日はお礼と挨拶だけのつもりだったんですけどこんなことになっちゃって・・・。(頭を下げる)で、入門の件ですが・・・、勝手言って申し訳ないですが・・・私たちまだ高校生なんで、リングに上がるとかは考えてませんが・・・、あぁ、アグネスはどう考えてるかわかりません・・・。もし許してもらえるなら、部活の後と休みの日は、ここで一緒に練習っていうか、いろいろと教えてもらいたいと思うようになりました・・・。アグネスは、小さいころから、勢いで動いちゃう子なんですけど、真面目で、真っすぐで、常に私に刺激を与えてくれる親友です。できれば、アグネスと一緒にここで教わりたいです・・・。無茶言ってすいません・・・。」
とマチルダは丁寧にラマダに頭を下げた。
「わかったわ。私は、昨日、今日であなたとアグネスのファンになっちゃったみたい!何か特別な縁を感じてるわ。「弟子」っていうのは困るけど、特別な研修生・・・、そう、言い換えれば研修生の奨学生ってなものかな?あなたたちが望むなら、私たちは歓迎するわ。」
とラマダはゆっくりとマチルダに話しかけた。ウーピーは黙って横で頷いている。マチルダはさっと立ち上がり、
「えっ!本当ですか?!(両手で顔を覆い、泣き出した)アグネスもきっと喜びます。ありがとうございました。」
「あなたはいつも自分よりアグネスなのね・・・。そんなとこ、好きよ・・・。ただ、あなたには一つだけ条件があるわ。」
「えっ、なんですか?」
「あなたは、今すぐ来てもらっても大丈夫な基礎があるけど、アグネスは体力的にも体格的にもまだまだプロレスをやるには足りてないわ。ウーピーからの話だと、ブリッジもできないってことなので、あなたが責任をもってアグネスの基礎錬に付き合ってあげること。プロレスって華やかさの裏に、とてつもない地味なトレーニングがあるの。途中で着いてこれなくなったり、心が折れて辞めちゃう子が多いんだけど、あなたとアグネスなら何でも乗り越えられると思うわ。できる?マチルダ。」
「はい!ありがとうございます!アグネスとふたりで頑張ります!」
「じゃあ、これからよろしく!ビシバシ行くわよ!」
「はい!」
がっちりとラマダとマチルダは握手を交わした。
「よし、決まり!じゃあ、アグネスのお見舞いに行こうか。彼女の荷物を持って行ってあげてね。」
とウーピーが立ち上がる。
「はい!」
マチルダが元気に答えた。
感想 4
あなたにおすすめの小説
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
上司、快楽に沈むまで
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

