くすぐられて目覚めた夜

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ふたりめの執事

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礼司の愛撫に身を任せ、くすぐられる歓びに蕩ける綾乃。
けれどその甘やかな世界に、さらなる風が吹き込むのは突然だった。

「お楽しみのところ、失礼いたします――」

低く、よく通る声が天蓋の向こうから届いた。
礼司が微笑みながら振り返ると、そこにはもうひとりの執事――蒼一郎が静かに立っていた。

「綾乃様がこれほど甘く笑われているのを見るのは、久しぶりですね」

「蒼一郎…っ、やだ…ふたりでなんて…っ」

綾乃の頬が紅潮し、視線が泳ぐ。けれどその身体は、すでに快感に慣らされ、羞恥さえも心地よい刺激に変わっていた。

「ご安心を。私たちはただ、綾乃様を――とことんまで喜ばせたいだけです」

蒼一郎の指が、礼司のくすぐりの波のすき間を縫うように、綾乃の足先をそっと撫でた。
親指の腹で、つま先をくるくると円を描き、そこから土踏まずの中央へ。
礼司の手が脇腹をこちょこちょと震わせているそのとき、蒼一郎はかかとを包み、親指でぐいと刺激する。

「やあっ!まって、そっちも…っ、あははっ、あっははっ!」

「まだ始まったばかりですよ、綾乃様」

くすぐったさに震える綾乃の身体を、礼司は背後から支え、蒼一郎は足元から絡みつくように愛でる。
ふたりのくすぐりは、決して乱暴ではない。
けれど、まるでどこまでも逃がさぬように絡み合い、隙間なく、皮膚と心を撫でていく。

「ふたりにされると…っ、からだ、ばらばらになっちゃいそう…っ」

「そのほうが、もっと可愛い声が聞けそうです」

蒼一郎がそうささやきながら、くすぐりの焦点を足の指の間へと移す。細く、鋭く、けれど愛情たっぷりに。
礼司は脇の下から背中、肩甲骨の下に指を這わせて、綾乃の敏感な部位をなぞるようにこちょこちょと刺激を刻む。

「ひぃっ、だめっ、だめぇっ、もう笑っちゃうっ、止まらないのっ!」

「どうぞ、心ゆくまで笑ってください。私たちは、その笑顔をもっと見たいのです」

綾乃の声が、笑いと吐息のあいだで震える。
けれどもう、拒む意志はなかった。
くすぐられる悦びに、ふたりの執事の愛に、身も心も蕩けきっていたのだから。

「お願い…お願い、もっと…もっとふたりで…っ!」

礼司と蒼一郎が視線を交わす。
言葉はなくても、ひとつの使命――綾乃を喜ばせるという絶対の誓いが、ふたりを結びつけていた。

そして、再び――
くすぐりという名の愛が、より巧みに、より濃密に、綾乃のすべてを包み込んでゆく。
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