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やわらかく、こちょこちょされるということ
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「……では、もう少し、続けてよろしいですか?」
問いかける声は、囁くような響きで。
けれど芯には、選ばせてくれる尊重が込められている。
沙耶は、微かに息をのんだまま、ゆっくりと頷いた。
「……はい。お願いします」
彼女の右手はまだ、柔らかいクッションの上。
紳士は手袋をそっと外し、今度は素手で、掌から腕の内側へと指を滑らせる。
「……っ、ん……くすぐった……でも、あったかい……」
「肌はとても繊細です。こうして腕を撫でると、手よりもずっと豊かに感覚が波打つ。……感じ方の違い、分かりますか?」
「はい……なんか……笑いよりも、ぞわって……鳥肌、みたいな……」
「それが、“快感のくすぐったさ”の入り口です。皮膚が目覚め、呼吸を始める感覚。……肩に手を置きますね」
「……っ……ふぅ、なんで……肩って、こんなに……」
「“くすぐったい場所”は、人によって違います。肩やうなじは、信頼の象徴でもある。ここに触れられて笑えるのは、沙耶さんが今、きちんと“心を許してくださっている”からです」
「そんな……私、そんなに無防備に見えてますか……?」
「無防備、ではなく――素直に、です」
指先が、鎖骨の端へと触れる。
肩先から小さく円を描くように、そっとなぞるような動き。
「ふふっ……そこ、すごい……笑っちゃいそうなのに、変な感じ……」
「変なのではありませんよ。これは、**“望んでいる笑い”**なんです。
逃げるでもなく、我慢でもなく……ただ“もっと触れて”と、肌が語っている」
沙耶の頬が赤らんでいく。
笑いと戸惑いと、かすかな悦びの混ざったその表情は、まるで初めて恋を知った少女のようだった。
「……こんな自分、知らなかったです。……でも、くすぐったいって、心地よくて……切なくて……」
「切ない、と?」
「……“知られちゃいけない”って、ずっと思ってたんです。
でも……今は、“見つけてもらいたかった”のかもって、思ってて……」
紳士は一瞬だけ微笑み、その表情をやわらかに引き締める。
「沙耶さん、あなたの感受性は、誰にも否定できない“誇り”です。
この面談室で、それを語ってくれたこと――私は光栄に思います」
「……じゃあ……もっと……触れてもらっても、いいですか……?」
彼女の問いは、音になってはいるのに、どこか夢のように震えていた。
そして――
「もちろんです。では次は……脇腹へ。少し繊細な場所になりますから、遠慮なく逃げてくださいね」
「わ、わきばら……それ、すっごく……っ」
彼女のシャツがそっとめくられ、肌へと直接、指先が近づいていく。
「……っっ、ひゃはっ……うそ、そこ、だめぇぇっ……!」
「可愛らしい反応ですね。でも大丈夫、ここは面談室。どんな笑いも、否定されませんよ」
「ふふふっ……そんなこと言われたら……うぅ、でも、でも……っふはははっ!」
心を許した笑い
包まれる快感
触れられることで知る、自分自身の輪郭
そのすべてが、くすぐり紳士クラブという空間に、やさしく咲いていく。
問いかける声は、囁くような響きで。
けれど芯には、選ばせてくれる尊重が込められている。
沙耶は、微かに息をのんだまま、ゆっくりと頷いた。
「……はい。お願いします」
彼女の右手はまだ、柔らかいクッションの上。
紳士は手袋をそっと外し、今度は素手で、掌から腕の内側へと指を滑らせる。
「……っ、ん……くすぐった……でも、あったかい……」
「肌はとても繊細です。こうして腕を撫でると、手よりもずっと豊かに感覚が波打つ。……感じ方の違い、分かりますか?」
「はい……なんか……笑いよりも、ぞわって……鳥肌、みたいな……」
「それが、“快感のくすぐったさ”の入り口です。皮膚が目覚め、呼吸を始める感覚。……肩に手を置きますね」
「……っ……ふぅ、なんで……肩って、こんなに……」
「“くすぐったい場所”は、人によって違います。肩やうなじは、信頼の象徴でもある。ここに触れられて笑えるのは、沙耶さんが今、きちんと“心を許してくださっている”からです」
「そんな……私、そんなに無防備に見えてますか……?」
「無防備、ではなく――素直に、です」
指先が、鎖骨の端へと触れる。
肩先から小さく円を描くように、そっとなぞるような動き。
「ふふっ……そこ、すごい……笑っちゃいそうなのに、変な感じ……」
「変なのではありませんよ。これは、**“望んでいる笑い”**なんです。
逃げるでもなく、我慢でもなく……ただ“もっと触れて”と、肌が語っている」
沙耶の頬が赤らんでいく。
笑いと戸惑いと、かすかな悦びの混ざったその表情は、まるで初めて恋を知った少女のようだった。
「……こんな自分、知らなかったです。……でも、くすぐったいって、心地よくて……切なくて……」
「切ない、と?」
「……“知られちゃいけない”って、ずっと思ってたんです。
でも……今は、“見つけてもらいたかった”のかもって、思ってて……」
紳士は一瞬だけ微笑み、その表情をやわらかに引き締める。
「沙耶さん、あなたの感受性は、誰にも否定できない“誇り”です。
この面談室で、それを語ってくれたこと――私は光栄に思います」
「……じゃあ……もっと……触れてもらっても、いいですか……?」
彼女の問いは、音になってはいるのに、どこか夢のように震えていた。
そして――
「もちろんです。では次は……脇腹へ。少し繊細な場所になりますから、遠慮なく逃げてくださいね」
「わ、わきばら……それ、すっごく……っ」
彼女のシャツがそっとめくられ、肌へと直接、指先が近づいていく。
「……っっ、ひゃはっ……うそ、そこ、だめぇぇっ……!」
「可愛らしい反応ですね。でも大丈夫、ここは面談室。どんな笑いも、否定されませんよ」
「ふふふっ……そんなこと言われたら……うぅ、でも、でも……っふはははっ!」
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