3 / 5
さよならとありがとうと、はじめまして
しおりを挟む
「いってきまーす」
いつものように、玄関を出て学校へ向かう。私は高校を家の近くに選び進学した。早く家に帰って猫達と戯れたいためだ。やっぱり私は猫が好きだ。タロ達が好きだ。
それでも学校では、普通に当然友達がいる。バカ騒ぎして遊んだりして、私は高校生を楽しんだ。
「ただいまー!」
家に帰る、だが……。
「ん?」
タロ達は皆眠っていた。起こすのも悪いし、そっと自分の部屋に戻った。
それからタロ達はよく寝るようになった。ご飯もあまり食べない。私は病気なんじゃないかと心配になった。
「ねぇ、ママ。タロ達大丈夫かな? 動物病院に連れていく?」
「うーん」
ママはしばらく考えて、少し寂しげに言った。
「タロ達ももうおじいちゃんおばあちゃんだからねぇ……そっと見守るのが大切よ。勿論何かあれば病院に連れていくけどね」
ま、まさか……寿命? そんな……そんなことって!
「嘘だよ! タロ達、前まで元気だったじゃん!」
「鮎香は気づかなかったのかもしれないけど、ちょっとずつ元気なくなってたのよ? きっと、タロ達が心配かけないように強気に振舞ってたのね」
気づかなかった……そんな、嘘だ!
「大丈夫だよね? ねぇ大丈夫だよね?」
「こればっかりはなんとも言えないわ」
「そんな……」
私はとにかく、タロ達のいるリビングに居続けた。勉強もリビングでした。
時々擦り寄ってくるタマと、トラ。尻尾を振って答えてくれるタロとクロ。
でも明らかに元気がなかった。私は胸が苦しくなったが堪えた。無理に構うと逆に寿命を縮めてしまうかもしれない。いつも通り学校での話をゆっくりしながら、寄ってくると撫でてあげた。
そうして、ある日運命の日が来てしまった。
私は学校から家に帰っていた。公園を通りかかった時である。
「とうとうトラさんも最期の時か」
「窓際でいつも挨拶してくれたのに、寂しくなるな」
そこに誰もいない。猫が二匹いるだけである。
私は胸騒ぎがして走った。まだ家まで距離があったけど、全力疾走した。
家の鍵を開け、扉を開いてリビングに駆け込んだ。そこにはお母さんがタロ達と一緒にいて、トラをブランケットで包んで休ませていた。
「ママ!」
「鮎香、おかえりなさい」
「トラ……」
「トラ、鮎ちゃんが帰ってきたよ」
お母さんが優しくトラに話しかける。トラは呼吸をゆっくりしていて、眠そうにニャアと鳴いた。
「お母さん、トラ大丈夫だよね?」
「獣医の先生が言うにはね。もう……」
「う、嘘だ!」
「鮎香、騒がない。トラも頑張ったよ」
「嘘だ……」
ニャアと、トラが鳴いた。タロとタマとクロも寄ってくる。
「ううううう……トラ……」
その晩パパも帰ってきて晩御飯にしたが私は食欲もなく、私はただただトラのそばに居た。
そして、最期に……。
「鮎ちゃん、今までありがとな」
トラがそう言った。パパとママには聞こえていない。私の妄想かもしれない。
パパとママと私が見守る中、トラは虹の橋を渡った。
「トラぁぁぁぁぁ! 私の方こそありがとうだよ!」
私は脇目も振らず泣き叫んでしまった。パパとママは、私の頭を撫でて涙を拭っていた。
その年の冬の事。今度はタロが、ご飯を食べなくなった。
「ほら、何か食べて……」
日に日に弱ってくタロの事が心配で、勉強が手につかなくなった。
「勉強はしなさいよ? 心配なのはわかるけど」
ママにはそう咎められてしまった。年末年始、部屋で勉強しているとママが部屋に入ってきた。
温かいコーヒーを渡してくれて、それを飲んだらちょっと降りてきなさいと言われた。
コーヒーを飲んで、涙を堪えて覚悟を持ってリビングに向かう。
パパとママが、タロを介抱していた。
「タロ、大丈夫?」
私は優しくタロを撫でた。微かにニャアと鳴いてくれた。
夜中の一時。
「鮎ちゃん、元気でな」
「……! タロっ!」
私は静かに泣いて言った。
「タロ! 天国で元気でね……!」
そうしてタロは息を引き取った。
受験勉強を終え大学に入学した私は、実家から離れて一人暮らしをすることになった。タマとクロの事が気にかかっていたが、夢のための一歩だ。学費と生活費のために仕送りだけではなくバイトしながら生活することになる。勿論勉強はしっかりしながら。
大学二年生の頃、お母さんから写真とメッセージが送られてきた。
クロが虹の橋を渡ったと。私の中で込み上げてくるものがあった。
そして大学に六年通い、卒業した。私は一度家に帰った。帰ることは連絡していたが、お父さんとお母さんはまだ仕事で、家に帰ると誰もいなかった。
「おかえり、鮎ちゃん」
「え?」
リビングに入るとタマが迎えてくれた。
「タマ?」
「クロから伝言だよ。鮎ちゃん立派なお医者さんになるんだよって」
「うっ……うわあああん!」
「ふふ、鮎ちゃんは泣き虫だねぇ」
タマは敷かれたブランケットの上で寛ぐ。
「あたしもそろそろかねぇ」
「タマ! やだよ、タマ!」
「きっと、鮎ちゃんとは今日で最後だから、今のうちに言っとくよ」
「タマ! 私また今日からここに……!」
「いないんだろう?お医者さんになるんだろう?」
「ううう……ごめんねぇ……」
「いいんだよ、立派なお医者さんになって、沢山のあたしらを助けてあげとくれ」
「うん……うん!」
私は泣きながらゆっくり優しくタマを抱いた。タマは嫌がらなかった。
「大好きだよ、鮎ちゃん」
「私もだよ、タマ」
私はタマを離し、休ませてあげた。暫くしてお母さんが帰ってきて、ご飯の支度を始めた。お父さんが帰ってきてから豪華な卒業祝いをしてくれ、タマも一度ニャアと鳴いて祝ってくれた。
私は卒業前に受けた国家資格をもって、獣医になる道を選んだ。
そして、動物病院で獣医として働くことになった。まだまだ学ぶべきことも多いけど頑張って行こうと思ってる。
タマは私が動物病院に勤めて一年目で天国へと向かったと聞いた。
タロ達と沢山触れ合ったのは幼少の頃だと思う。
学校に通うにつれて、触れ合う時間は減っていく。でもそれが悪いとは思わない。
猫を飼う人は四六時中、猫といるわけではない。猫も自由気ままに生きてる。
でも互いに触れ合う時間があるからこそ、優しくなれる。幸せになれる。
この世にはペットを飼っても捨ててしまったり、劣悪な環境から保護された犬や猫がいる。それらを救っていきたいと思ってる人はたくさんいる。
難しい問題だけど、私も少しでも力になれたらと思ってる。
「さて」
目の前に居るのは、保護された子猫。私はこの子を飼う事にした。
「この子にはなんて名前をつけてあげようか」
きっと幸せにしてあげる。きっと幸せにしてもらえる。
いつものように、玄関を出て学校へ向かう。私は高校を家の近くに選び進学した。早く家に帰って猫達と戯れたいためだ。やっぱり私は猫が好きだ。タロ達が好きだ。
それでも学校では、普通に当然友達がいる。バカ騒ぎして遊んだりして、私は高校生を楽しんだ。
「ただいまー!」
家に帰る、だが……。
「ん?」
タロ達は皆眠っていた。起こすのも悪いし、そっと自分の部屋に戻った。
それからタロ達はよく寝るようになった。ご飯もあまり食べない。私は病気なんじゃないかと心配になった。
「ねぇ、ママ。タロ達大丈夫かな? 動物病院に連れていく?」
「うーん」
ママはしばらく考えて、少し寂しげに言った。
「タロ達ももうおじいちゃんおばあちゃんだからねぇ……そっと見守るのが大切よ。勿論何かあれば病院に連れていくけどね」
ま、まさか……寿命? そんな……そんなことって!
「嘘だよ! タロ達、前まで元気だったじゃん!」
「鮎香は気づかなかったのかもしれないけど、ちょっとずつ元気なくなってたのよ? きっと、タロ達が心配かけないように強気に振舞ってたのね」
気づかなかった……そんな、嘘だ!
「大丈夫だよね? ねぇ大丈夫だよね?」
「こればっかりはなんとも言えないわ」
「そんな……」
私はとにかく、タロ達のいるリビングに居続けた。勉強もリビングでした。
時々擦り寄ってくるタマと、トラ。尻尾を振って答えてくれるタロとクロ。
でも明らかに元気がなかった。私は胸が苦しくなったが堪えた。無理に構うと逆に寿命を縮めてしまうかもしれない。いつも通り学校での話をゆっくりしながら、寄ってくると撫でてあげた。
そうして、ある日運命の日が来てしまった。
私は学校から家に帰っていた。公園を通りかかった時である。
「とうとうトラさんも最期の時か」
「窓際でいつも挨拶してくれたのに、寂しくなるな」
そこに誰もいない。猫が二匹いるだけである。
私は胸騒ぎがして走った。まだ家まで距離があったけど、全力疾走した。
家の鍵を開け、扉を開いてリビングに駆け込んだ。そこにはお母さんがタロ達と一緒にいて、トラをブランケットで包んで休ませていた。
「ママ!」
「鮎香、おかえりなさい」
「トラ……」
「トラ、鮎ちゃんが帰ってきたよ」
お母さんが優しくトラに話しかける。トラは呼吸をゆっくりしていて、眠そうにニャアと鳴いた。
「お母さん、トラ大丈夫だよね?」
「獣医の先生が言うにはね。もう……」
「う、嘘だ!」
「鮎香、騒がない。トラも頑張ったよ」
「嘘だ……」
ニャアと、トラが鳴いた。タロとタマとクロも寄ってくる。
「ううううう……トラ……」
その晩パパも帰ってきて晩御飯にしたが私は食欲もなく、私はただただトラのそばに居た。
そして、最期に……。
「鮎ちゃん、今までありがとな」
トラがそう言った。パパとママには聞こえていない。私の妄想かもしれない。
パパとママと私が見守る中、トラは虹の橋を渡った。
「トラぁぁぁぁぁ! 私の方こそありがとうだよ!」
私は脇目も振らず泣き叫んでしまった。パパとママは、私の頭を撫でて涙を拭っていた。
その年の冬の事。今度はタロが、ご飯を食べなくなった。
「ほら、何か食べて……」
日に日に弱ってくタロの事が心配で、勉強が手につかなくなった。
「勉強はしなさいよ? 心配なのはわかるけど」
ママにはそう咎められてしまった。年末年始、部屋で勉強しているとママが部屋に入ってきた。
温かいコーヒーを渡してくれて、それを飲んだらちょっと降りてきなさいと言われた。
コーヒーを飲んで、涙を堪えて覚悟を持ってリビングに向かう。
パパとママが、タロを介抱していた。
「タロ、大丈夫?」
私は優しくタロを撫でた。微かにニャアと鳴いてくれた。
夜中の一時。
「鮎ちゃん、元気でな」
「……! タロっ!」
私は静かに泣いて言った。
「タロ! 天国で元気でね……!」
そうしてタロは息を引き取った。
受験勉強を終え大学に入学した私は、実家から離れて一人暮らしをすることになった。タマとクロの事が気にかかっていたが、夢のための一歩だ。学費と生活費のために仕送りだけではなくバイトしながら生活することになる。勿論勉強はしっかりしながら。
大学二年生の頃、お母さんから写真とメッセージが送られてきた。
クロが虹の橋を渡ったと。私の中で込み上げてくるものがあった。
そして大学に六年通い、卒業した。私は一度家に帰った。帰ることは連絡していたが、お父さんとお母さんはまだ仕事で、家に帰ると誰もいなかった。
「おかえり、鮎ちゃん」
「え?」
リビングに入るとタマが迎えてくれた。
「タマ?」
「クロから伝言だよ。鮎ちゃん立派なお医者さんになるんだよって」
「うっ……うわあああん!」
「ふふ、鮎ちゃんは泣き虫だねぇ」
タマは敷かれたブランケットの上で寛ぐ。
「あたしもそろそろかねぇ」
「タマ! やだよ、タマ!」
「きっと、鮎ちゃんとは今日で最後だから、今のうちに言っとくよ」
「タマ! 私また今日からここに……!」
「いないんだろう?お医者さんになるんだろう?」
「ううう……ごめんねぇ……」
「いいんだよ、立派なお医者さんになって、沢山のあたしらを助けてあげとくれ」
「うん……うん!」
私は泣きながらゆっくり優しくタマを抱いた。タマは嫌がらなかった。
「大好きだよ、鮎ちゃん」
「私もだよ、タマ」
私はタマを離し、休ませてあげた。暫くしてお母さんが帰ってきて、ご飯の支度を始めた。お父さんが帰ってきてから豪華な卒業祝いをしてくれ、タマも一度ニャアと鳴いて祝ってくれた。
私は卒業前に受けた国家資格をもって、獣医になる道を選んだ。
そして、動物病院で獣医として働くことになった。まだまだ学ぶべきことも多いけど頑張って行こうと思ってる。
タマは私が動物病院に勤めて一年目で天国へと向かったと聞いた。
タロ達と沢山触れ合ったのは幼少の頃だと思う。
学校に通うにつれて、触れ合う時間は減っていく。でもそれが悪いとは思わない。
猫を飼う人は四六時中、猫といるわけではない。猫も自由気ままに生きてる。
でも互いに触れ合う時間があるからこそ、優しくなれる。幸せになれる。
この世にはペットを飼っても捨ててしまったり、劣悪な環境から保護された犬や猫がいる。それらを救っていきたいと思ってる人はたくさんいる。
難しい問題だけど、私も少しでも力になれたらと思ってる。
「さて」
目の前に居るのは、保護された子猫。私はこの子を飼う事にした。
「この子にはなんて名前をつけてあげようか」
きっと幸せにしてあげる。きっと幸せにしてもらえる。
0
あなたにおすすめの小説
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
【奨励賞】氷の王子は、私のスイーツでしか笑わない――魔法学園と恋のレシピ【完結】
旅する書斎(☆ほしい)
児童書・童話
【第3回きずな児童書大賞で奨励賞をいただきました】
魔法が学べる学園の「製菓科」で、お菓子づくりに夢中な少女・いちご。周囲からは“落ちこぼれ”扱いだけど、彼女には「食べた人を幸せにする」魔法菓子の力があった。
ある日、彼女は冷たく孤高な“氷の王子”レオンの秘密を知る。彼は誰にも言えない魔力不全に悩んでいた――。
「私のお菓子で、彼を笑顔にしたい!」
不器用だけど優しい彼の心を溶かすため、特別な魔法スイーツ作りが始まる。
甘くて切ない、学園魔法ラブストーリー!
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
未来スコープ ―キスした相手がわからないって、どういうこと!?―
米田悠由
児童書・童話
「あのね、すごいもの見つけちゃったの!」
平凡な女子高生・月島彩奈が偶然手にした謎の道具「未来スコープ」。
それは、未来を“見る”だけでなく、“課題を通して導く”装置だった。
恋の予感、見知らぬ男子とのキス、そして次々に提示される不可解な課題──
彩奈は、未来スコープを通して、自分の運命に深く関わる人物と出会っていく。
未来スコープが映し出すのは、甘いだけではない未来。
誰かを想う気持ち、誰かに選ばれない痛み、そしてそれでも誰かを支えたいという願い。
夢と現実が交錯する中で、彩奈は「自分の気持ちを信じること」の意味を知っていく。
この物語は、恋と選択、そしてすれ違う想いの中で、自分の軸を見つけていく少女たちの記録です。
感情の揺らぎと、未来への確信が交錯するSFラブストーリー、シリーズ第2作。
読後、きっと「誰かを想うとはどういうことか」を考えたくなる一冊です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる