どうやら、僕は彼女ではなく姉を作ってしまったらしい。

鵜海 喨

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一章

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 少女は目を丸くした。そして自身の体を見下ろしたかと思えば、大きな声で叫んだ。
「私なんで裸なの?!!」
 そんな声に驚いた僕は、腰を抜かし尻餅をついっていしまった。
 その時、お互いを繋い合う紐は千切れそうな位に引き伸ばされ、少女を引っ張った。
 その少女の右手にも僕と同じ管が生えていた。
「痛、うん? 大丈夫そこの子?!」
 そんな声が聞こえてくる。
 派手に転んだ少女の体は、同い年には見えなかった。どっちらかと言うと十代後半? jk位だろうか。女性らしい丸みを帯びたスタイルに、胸は大きい。髪の毛は何故か白髪で、肩にかかるぐらいのちょっと長めの子だった。目の色は人間には珍しい、黄色でとても可愛い。どこかキャラクターのような印象を持った。
「大丈夫だけど君は?」
「え? 私は大丈夫だけでれども」
 そして、何を思ったか自身の右手に視線を下ろし、不思議そうな顔付きで自分に生えた管を見ていた。
「ねぇ君。なんで私とあなたこの管みたいな物で繋がってるの?」
「それは、後から説明するから、服着て!」
 と、適当に持ってきておいた服を投げ渡す。
「え、あ、ありがとう」
 そう言って、服を手に取った少女は、服を被り着始める。でも管が邪魔で着にくそうだった。
 そして、服を身につけた姿を僕に見せた。
 彼女の管は、裾から伸び垂れ下がっていた。
 「そうか、管があるから、普通には服が着れないのか」
 とぶつぶつ独り言を呟く僕。
 そんな様子を不思議そうに見ていた彼女はふと思いついたかのように口を開いた。
「で言っていた、この管ってなんなんですか?」
 と問い詰めてくる。
「それは、僕と貴女を繋ぐ管。貴女はこれから、僕の摂取した栄養を分け与えて生活するから、切れない関係だよ」
「ふーん。よく分かりませんが、ご主人様って事は伝わりました。で、ご主人? 私は一体誰なのですか?」
 そうなるでしょうね。作ったんだし。
「なんだろうね。僕もわかない。時間が経てばおいおい分かっていくるから安心して」
「そうですか、ですがご主人。その前にこことんでもなく寒いのですが」
「ごめんごめん。じゃぁお風呂入ろっか」
 そう言うとキョトンした顔をした。
「お風呂?」
 この子はバカのか? 我ながら良い出来かと思ったが知識面は、子供なのか。
「あ、すみません主人。お風呂の概念はわかりますが、その、繋がったままなので一緒に入るのですか?」
 ん?
「その、私恥ずかしいのですが」
 僕は顔を歪めた。
 確かに、一緒に入ることになる。そうしたらどうだ? この彼女も作った事のないこの僕が、女子と触れ合った事すらもない僕が、女の子と一緒にお風呂に入ったらどうなる? それはもう、失神レベルで精神的ダメージが入るだろう。
「あの、主人? どうしましたそんな青ざめた顔をして」
「いや、なんでもないよ。一緒に入らないといけないね。しかもこれからずっと」
「えぇ!じゃぁこの管切ってくださいよ!」
 また無理な事を言ってきた。
「それは出来ないな。自分のお腹見てみて、異常なほどに凹んでいるでしょ? 貴女には消化器官がないの」
「だから、先ほど言った通り主人の栄養を使うと」
「そう」
 すると、少女は考えるような表情を見せた。
「そもそも思ったんですけど、体的に見て私の方が年上ですよね。なら主人は主人ですけど弟として扱って良いのであれば、私一緒に入れそうです」
 ん? なんか変な事を言い始めたぞ?
「それってつまり?」
「私が、主人の姉さんになって、一生お世話をするって事です。良いですよね」
 どうやら、僕は彼女ではなく姉を作ってしまったらしい。
「まぁうん。それで生活に支障がでないなら良いかな」
「じゃぁ主人。お風呂に入りましょう!」
「あ、うん」
「でも、お風呂ってどこにありましたっけ?」
 面倒がかかりそうな姉になりそうだ。


「では、主人服を脱いでください」
 と、僕は上着を脱ごうとしようと思ったが、袖が管に通っているせいで、物干し竿のように管にぶら下がってしまった。こうなる事は予想してた、だから今、ポケットに小刀が入っている。そして、その小刀を使い、もったいないが、服を切り落とす。そして、全裸になった。また彼女も同様に。
「入りますか、主人」
「うん」
 そう答え、浴室に入ったのを最後に記憶がない。
 彼女曰く、めちゃめちゃ緊張していたとの事。そして一緒に浴槽に入り、密着度が高くなったところで最終的に失神した。
 もう嫌だ。死にたい。
 そして、起きたのはベットの上だった。
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