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【R-18前編】大学卒業
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櫻木時嗣、晴れて大学を卒業しました!
「おめでとうございます時嗣さん~!」
幸太郎は過剰なくらい喜んでいるが、落ちこぼれとは言え自分も一応櫻木家の一員だ。留年はあり得ない。就職先は幸太郎を買った時に決まっているからあとはフル単するだけだったので、普通の大学四年生よりは楽をさせてもらったまである。
「なんで幸太郎が泣くの」
「なんだかあの小さかった時嗣さんがついに大人になったかと思うと感激して……」
「20歳過ぎてるからとっくに大人なんだけど」
「20歳の時嗣さんなんてまだまだ子供でした。あんな無謀なことまでして……嬉しかったですけど……」
無謀なこと、と言うのは数年前の闇オークションのことだろう。確かに、アレは人生をベットしたものだった。一ノ宮に負けていたら幸太郎共々どうなっていたかわからない。
それでも幸太郎の手を取りたかった。他には何もいらない。幸太郎さえ取り戻せれば未来だっていらなかった。結局、あの時助けてくれた兄には今では頭が上がらない。きっかけをくれた一ノ宮とは今でも縁が続いているし、自分は周りの大人に恵まれた方だと思う。
勿論、自分を救ってくれた幸太郎も含めて。
「卒業記念何かくれないの?」
「え、あー……ちょっと待ってくださいね」
冗談混じりでそう言うと、幸太郎は気まずそうに部屋をたった。なんだろう、メイド服でも着てくれるのかな。あの日から幸太郎は時嗣のメイドだが、メイド服は滅多に着てくれない。メイドの定義ってなんだっけ。メイド服着てくれないメイドさんとかそれ使用人じゃん。いや正真正銘使用人なんだけど。
しばらくして幸太郎が戻ってくる。手には小さな箱が握られていた。
「櫻木家の一員としてはこんな庶民でも買える安物贈られてもゴミにしか思えないでしょうけど、まあこれは気持ちの問題なんで」
そう言って渡された箱は丁寧に包装紙で包んであり、金のリボンがかけられている。箱から見ても中身は……小物類であることしか予想できない。
「開けていい?」
「どうぞ」
高鳴る胸を押さえながら丁寧に包装を解く。するとそこにはシルバーのネクタイピンが収まっていた。安物と言うが相当良いものだろうと言うことが素人目でもわかる。
「これから毎日スーツ着るんですからあっても困らないかなと」
「幸太郎……! だいすきっ!」
嬉しさから思わず抱きついてしまう。幸太郎は「はいはい」と呆れたように時嗣の体に腕を回すと、ぽんぽんと背中を叩かれる。
「はあ~晴れて社会人の仲間入りで大人になったのにこういうところ時嗣さんはまだまだ子どもですね。外ではこんな甘えたなところ見せちゃダメですよ」
「幸太郎の前だけだもん」
外では櫻木の名に恥じないように頑張っているつもりだ。でも、幸太郎の前ではほんのちょっぴり、ちょっぴりだけど甘えてしまう自覚もある。でもそれは好きって証拠だから、直そうとも思わない。
「ねえ、幸太郎。プレゼントも嬉しいんだけど、僕、もうひとつ欲しいものがあるんだあ」
「……大方予想はついてますけど一応聞きましょうか」
「やった」
時嗣はこの日のために用意したとっておきをクローゼットから取り出す。フリルがふんだんにあしらわれたミニスカートにまたこれも華やかなフリルエプロン。ソックスにはガーターが付いていて、デザインは安っぽさをあえて求めた。その方がコスプレ感があってエロいと感じたからだ。性癖が拗れている自覚はある。
「……時嗣さん」
「いや、その……別にいいでしょ!」
「いいですけど……でも色々思うところありますよ……。恋人の性癖がおっさんの女装とか……」
「幸太郎似合うから大丈夫」
「俺の内心は大丈夫じゃないんですけどね」
幸太郎はそう言いながらもメイド服を目の前で広げる。「うーん」と言いながらもため息をついた。
「じゃあ、準備してくるんで」
「えっ」
「着せたいってことはそういうことでしょ?」
その先。そこまで考えていなかった時嗣は思わず顔を赤くする。確かにそれを考えていなかったと言われれば嘘になるが、時嗣はどちらかと言うと理想のメイド服(要求する度にデザインが変わる)を着た幸太郎が見たかっただけで彼の身体に無理をさせたいわけではなかった。だけど幸太郎がそのつもりであればこちらとしては目の前に餌をぶら下げられた馬の如く頭を下げてもお願いしたい。
「……幸太郎がよければ、今夜お願いします……」
「なんで主人なのにそんな下手に出るんです! もっとちゃんとしてください!」
「幸太郎は使用人じゃなくて恋人だし……」
「まったくもう」
幸太郎はそうため息を吐くが、表情は満更でもない。時嗣と幸太郎は長い付き合いなので知っている。幸太郎は、
「ご主人様はしょうがないんですから~!」
時嗣がダメであるほど甘やかしてくれるタイプだ。
確かにはじめの頃……ちょうど自分で幸太郎を買ったあたりは頑張って一人前に! と思っていたが段々恋人として過ごすうちにしっかりしていく時嗣を見て少し残念そうにする幸太郎の雰囲気を感じで全てを察した。元々彼は面倒見がいいが、小さな時嗣を育ててきた経験からか、対時嗣に対しては甘やかしたい欲が強いらしい。そしてどんどんしっかりしていく時嗣に少し寂しさを感じているようだ。だから時嗣は思い切り幸太郎に甘えるし、幸太郎もそれを喜んで受け入れてくれる。ウィンウィンだ。これがあるから外で自分にも他人にも冷たい櫻木時嗣をやれているまである。
「さて……」
そんなことはどうでもいいのだ。今は目先の夜の準備。変なことがなければいいのだけど。
その日の夜、なんと幸太郎は目の前でメイド服に着替えてくれた。そんなサービスは毒だと言ったが「でもこの間見てたエロ動画のシチュエーションこんなんでしたよね?」と言われて黙らざる追えなかった。ねえなんでそれ知ってんの? この家には相変わらず基本的人権がない。
幸太郎の綺麗な足に黒のレースが纏う。それだけで時嗣は息をのんだ。ソックスをガーターで吊るし、ミニスカートにフリルのエプロンを着る。それから可愛らしいカチューシャを着けたら数年前の幸太郎の出来上がりだ。時嗣はさまざまな人間を見てきたが、幸太郎ほど綺麗な人を見たことがない。これを兄に言うと目が悪いと言われるけれど。
「……ちゃんと準備してきたからすぐに挿れても大丈夫ですけど」
「暴発するからちょっとゆっくりお願いします……」
「相変わらず可愛らしいですね」
そうして幸太郎はキスを落とす。最初は触れるだけだったのが、歯列を割り舌を絡ませるものになり彼の喉から小さな喘ぎ声が漏れた。
「ふ、ぅ……」
時嗣は覆いかぶさる幸太郎の両耳を塞ぐ。自分達が粘膜で繋がっている音を実感できるように。そうすると幸太郎は反応を良くし、身体を支えていた腕からゆっくりと力を抜いて時嗣に身体を預けた。
「気持ちよかった? かわいいね」
「生意気です……」
「もう大人の男だよ?」
時嗣は幸太郎の額にキスをし、顔をそのまま自分の方に向け直視する。
「大人だから、幸太郎を今までよりもっともっと乱れさせてかわいくしたい」
「なっ……」
それを聞いた時の彼の顔ときたら。
「やっぱりかわいい。僕なんかより、ずっと」
「……時嗣さんは、ちょっと意地悪になりました」
「こういう僕は嫌い? 小さい僕の方が良かった?」
そう意地悪く茶化してみると幸太郎は顔を赤くしてそっぽを向く。
「……嫌いだったら、こんなこと許してません。子ども相手ならもっとしません。あの女じゃあるまいし……」
時嗣はそう言った幸太郎の口をキスで塞ぐ。今、こうして身体を重ねているときにそんな話聞きたくなかった。
「ふたりきりの時間に他の人の話しないで」
軽く舌を喰み吸い上げると声が漏れる。しばらく口を吸い合い、息が絶え絶えになる頃、幸太郎の瞳は確かに情欲を孕んでいた。そして、その澄んだ黒に映る自分の表情にも。
「おめでとうございます時嗣さん~!」
幸太郎は過剰なくらい喜んでいるが、落ちこぼれとは言え自分も一応櫻木家の一員だ。留年はあり得ない。就職先は幸太郎を買った時に決まっているからあとはフル単するだけだったので、普通の大学四年生よりは楽をさせてもらったまである。
「なんで幸太郎が泣くの」
「なんだかあの小さかった時嗣さんがついに大人になったかと思うと感激して……」
「20歳過ぎてるからとっくに大人なんだけど」
「20歳の時嗣さんなんてまだまだ子供でした。あんな無謀なことまでして……嬉しかったですけど……」
無謀なこと、と言うのは数年前の闇オークションのことだろう。確かに、アレは人生をベットしたものだった。一ノ宮に負けていたら幸太郎共々どうなっていたかわからない。
それでも幸太郎の手を取りたかった。他には何もいらない。幸太郎さえ取り戻せれば未来だっていらなかった。結局、あの時助けてくれた兄には今では頭が上がらない。きっかけをくれた一ノ宮とは今でも縁が続いているし、自分は周りの大人に恵まれた方だと思う。
勿論、自分を救ってくれた幸太郎も含めて。
「卒業記念何かくれないの?」
「え、あー……ちょっと待ってくださいね」
冗談混じりでそう言うと、幸太郎は気まずそうに部屋をたった。なんだろう、メイド服でも着てくれるのかな。あの日から幸太郎は時嗣のメイドだが、メイド服は滅多に着てくれない。メイドの定義ってなんだっけ。メイド服着てくれないメイドさんとかそれ使用人じゃん。いや正真正銘使用人なんだけど。
しばらくして幸太郎が戻ってくる。手には小さな箱が握られていた。
「櫻木家の一員としてはこんな庶民でも買える安物贈られてもゴミにしか思えないでしょうけど、まあこれは気持ちの問題なんで」
そう言って渡された箱は丁寧に包装紙で包んであり、金のリボンがかけられている。箱から見ても中身は……小物類であることしか予想できない。
「開けていい?」
「どうぞ」
高鳴る胸を押さえながら丁寧に包装を解く。するとそこにはシルバーのネクタイピンが収まっていた。安物と言うが相当良いものだろうと言うことが素人目でもわかる。
「これから毎日スーツ着るんですからあっても困らないかなと」
「幸太郎……! だいすきっ!」
嬉しさから思わず抱きついてしまう。幸太郎は「はいはい」と呆れたように時嗣の体に腕を回すと、ぽんぽんと背中を叩かれる。
「はあ~晴れて社会人の仲間入りで大人になったのにこういうところ時嗣さんはまだまだ子どもですね。外ではこんな甘えたなところ見せちゃダメですよ」
「幸太郎の前だけだもん」
外では櫻木の名に恥じないように頑張っているつもりだ。でも、幸太郎の前ではほんのちょっぴり、ちょっぴりだけど甘えてしまう自覚もある。でもそれは好きって証拠だから、直そうとも思わない。
「ねえ、幸太郎。プレゼントも嬉しいんだけど、僕、もうひとつ欲しいものがあるんだあ」
「……大方予想はついてますけど一応聞きましょうか」
「やった」
時嗣はこの日のために用意したとっておきをクローゼットから取り出す。フリルがふんだんにあしらわれたミニスカートにまたこれも華やかなフリルエプロン。ソックスにはガーターが付いていて、デザインは安っぽさをあえて求めた。その方がコスプレ感があってエロいと感じたからだ。性癖が拗れている自覚はある。
「……時嗣さん」
「いや、その……別にいいでしょ!」
「いいですけど……でも色々思うところありますよ……。恋人の性癖がおっさんの女装とか……」
「幸太郎似合うから大丈夫」
「俺の内心は大丈夫じゃないんですけどね」
幸太郎はそう言いながらもメイド服を目の前で広げる。「うーん」と言いながらもため息をついた。
「じゃあ、準備してくるんで」
「えっ」
「着せたいってことはそういうことでしょ?」
その先。そこまで考えていなかった時嗣は思わず顔を赤くする。確かにそれを考えていなかったと言われれば嘘になるが、時嗣はどちらかと言うと理想のメイド服(要求する度にデザインが変わる)を着た幸太郎が見たかっただけで彼の身体に無理をさせたいわけではなかった。だけど幸太郎がそのつもりであればこちらとしては目の前に餌をぶら下げられた馬の如く頭を下げてもお願いしたい。
「……幸太郎がよければ、今夜お願いします……」
「なんで主人なのにそんな下手に出るんです! もっとちゃんとしてください!」
「幸太郎は使用人じゃなくて恋人だし……」
「まったくもう」
幸太郎はそうため息を吐くが、表情は満更でもない。時嗣と幸太郎は長い付き合いなので知っている。幸太郎は、
「ご主人様はしょうがないんですから~!」
時嗣がダメであるほど甘やかしてくれるタイプだ。
確かにはじめの頃……ちょうど自分で幸太郎を買ったあたりは頑張って一人前に! と思っていたが段々恋人として過ごすうちにしっかりしていく時嗣を見て少し残念そうにする幸太郎の雰囲気を感じで全てを察した。元々彼は面倒見がいいが、小さな時嗣を育ててきた経験からか、対時嗣に対しては甘やかしたい欲が強いらしい。そしてどんどんしっかりしていく時嗣に少し寂しさを感じているようだ。だから時嗣は思い切り幸太郎に甘えるし、幸太郎もそれを喜んで受け入れてくれる。ウィンウィンだ。これがあるから外で自分にも他人にも冷たい櫻木時嗣をやれているまである。
「さて……」
そんなことはどうでもいいのだ。今は目先の夜の準備。変なことがなければいいのだけど。
その日の夜、なんと幸太郎は目の前でメイド服に着替えてくれた。そんなサービスは毒だと言ったが「でもこの間見てたエロ動画のシチュエーションこんなんでしたよね?」と言われて黙らざる追えなかった。ねえなんでそれ知ってんの? この家には相変わらず基本的人権がない。
幸太郎の綺麗な足に黒のレースが纏う。それだけで時嗣は息をのんだ。ソックスをガーターで吊るし、ミニスカートにフリルのエプロンを着る。それから可愛らしいカチューシャを着けたら数年前の幸太郎の出来上がりだ。時嗣はさまざまな人間を見てきたが、幸太郎ほど綺麗な人を見たことがない。これを兄に言うと目が悪いと言われるけれど。
「……ちゃんと準備してきたからすぐに挿れても大丈夫ですけど」
「暴発するからちょっとゆっくりお願いします……」
「相変わらず可愛らしいですね」
そうして幸太郎はキスを落とす。最初は触れるだけだったのが、歯列を割り舌を絡ませるものになり彼の喉から小さな喘ぎ声が漏れた。
「ふ、ぅ……」
時嗣は覆いかぶさる幸太郎の両耳を塞ぐ。自分達が粘膜で繋がっている音を実感できるように。そうすると幸太郎は反応を良くし、身体を支えていた腕からゆっくりと力を抜いて時嗣に身体を預けた。
「気持ちよかった? かわいいね」
「生意気です……」
「もう大人の男だよ?」
時嗣は幸太郎の額にキスをし、顔をそのまま自分の方に向け直視する。
「大人だから、幸太郎を今までよりもっともっと乱れさせてかわいくしたい」
「なっ……」
それを聞いた時の彼の顔ときたら。
「やっぱりかわいい。僕なんかより、ずっと」
「……時嗣さんは、ちょっと意地悪になりました」
「こういう僕は嫌い? 小さい僕の方が良かった?」
そう意地悪く茶化してみると幸太郎は顔を赤くしてそっぽを向く。
「……嫌いだったら、こんなこと許してません。子ども相手ならもっとしません。あの女じゃあるまいし……」
時嗣はそう言った幸太郎の口をキスで塞ぐ。今、こうして身体を重ねているときにそんな話聞きたくなかった。
「ふたりきりの時間に他の人の話しないで」
軽く舌を喰み吸い上げると声が漏れる。しばらく口を吸い合い、息が絶え絶えになる頃、幸太郎の瞳は確かに情欲を孕んでいた。そして、その澄んだ黒に映る自分の表情にも。
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