異世界から来た美少女達はやたらと僕に懐いてる

水戸なっとぅー

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18話

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誰かが僕を呼んでいる気がする。でも誰が?

───さん

───────たさん!

「琉太さん!」

意識が一気に覚醒していく。

「あれ? フェリス?」

「もう七時ですよ? ご飯は私達が作りましたよ」

そうか、今のは夢だったんだね。嫌な夢を見たよ、本当に。

食卓に着き朝ご飯を食べる。

「これ、本当に二人が作ったの?」

今日の朝ご飯はソーセージを焼いたのと目玉焼きにパン。

「二人は料理もできるんだね」

「いえいえ、私達は簡単なものしか作れません」

「・・・・・・その通り」

二人は本当になんでも出来るんだな。少し嫉妬しちゃうな。

「美味しいよ。よく作ったね」

「・・・・・・どやぁ」

朝ご飯を食べ終えて、制服に着替える。

一緒に歩く通学路。フェリスは心配そうに僕の目を覗き込む。

「寝坊するなんて珍しいですね。何かあったんですか?」

「たまたま寝すぎただけだから大丈夫だよ」

「・・・・・・心配」

「本当に大丈夫だから」

ルナを小学校まで送り、僕とフェリスも高校に向かう。

すると不意に僕の肩を叩く人がいた。

「やっほー、中島くん! フェリスさん!」

後ろを振り返れば、高橋さんがニコニコして手を振っている。

「おはようございます、高橋さん」

教室に入ると佐藤くんが僕達に気づく。

「朱音と琉太が一緒に登校なんて珍しいじゃん」

「たまたま道で会ったんだよね」

何気ない雑談をしているとチャイムがなる。

「今日も頑張るか・・・・・・」


■ ■ ■ ■ ■


学校も終わり今日も勉強会をするそうなので、僕の家にみんな集まった。

「・・・・・・おおー、また来た」

「やっほー! 昨日ぶりだね!」

ルナは高橋さんが少し苦手なのか佐藤くんの後ろに隠れてしまう。

「ありゃりゃ、嫌われちゃったかな?」

「そうじゃないと思いますよ」

勉強を始めて少し経った頃高橋さんがこんな提案をする。

「今週末、一緒に遊園地に行かない?」

「遊園地、ですか?」

「そう! みんなで行かない?」

遊園地か、みんなで行くのも楽しいかもしれない。よし。

「分かりました、僕は行きます」

「私も琉太さんが行くなら行きます」

「・・・・・・私も行ってもいい?」

ルナは少し遠慮気味だったが高橋さんは笑顔で、

「ルナちゃんももちろんいいわよ!」

と言ってくれた。

集合場所、時間などを決めて今日の勉強会はお開きになった。

「所で、遊園地とはなんなのですか?」

あっ、そうかフェリスは異世界出身だから遊園地のことを知らないのか。

「遊園地はアトラクションと言って様々な遊びができる施設だよ」

「・・・・・・楽しみ」




そして週末、僕達は待ち合わせ場所である駅に来ている。

「やっほー! 早いじゃん」

「・・・・・・高橋、今日はよろしく」

「うん! よろしくねルナちゃん!」

「みんな早すぎ、まだ待ち合わせ時間の三十分まえだぞ」

佐藤くんも来たようだ。

佐藤くんが遅いんじゃなくて僕達が早く来すぎたから・・・・・・。

電車に乗りこみ数十分、日本一の遊園地の売読ランドに着いた。

「・・・・・・おおー! これが遊園地か」

「なんだか、ワクワクしますね」

フェリスとルナは初めての遊園地でとても楽しそうにしている。

「じゃあチケット買ってくるね!」

佐藤くんと高橋さんが列に並んで入場チケットを買いに行った。

「たくさん人がいますね」

「・・・・・・少し不安」

ルナは沢山の人に少し気圧されているのか僕の後ろに隠れてしまう。

「大丈夫だよ、ここにはルナの事を悪くいう人は居ないよ」

「・・・・・・分かっているけど、ミズドガルドでは私は迫害の対象。やっぱり多く人がいる所は怖いよ」

ルナの頭を撫でながら諭すように言う。

「でも、ここは日本だよ。ルナのことはみんな可愛い子だな、ぐらいしか思わないって」

「・・・・・可愛いの? 私が?」

「そうだよルナは可愛い子だと思うよ」

ルナは先程とは打って変わってニマニマと笑っている。

「私を置いて二人でイチャイチャしないでください」

そんな僕達をジト目で注意するフェリスには少し申し訳なくなった。

「ごめんて、フェリスのことを忘れていた訳じゃないんだ」

「本当ですか?」

フェリスのジト目はとても迫力があった。

「イチャついてるところ悪いけど、チケット買えたよー!」

高橋さんの一言でフェリスはジト目をやめた。ありがとう、高橋さん!





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