異世界から来た美少女達はやたらと僕に懐いてる

29話

翌日の学校にて。

「数学のテストどうだった？」

「私は何とか終わったよ～！」

「私は余裕でした」

高橋さんの事が心配だったが何とかなったらしい。

「化学は？」

「終わった･･････」

やっぱりやばいかもしれない。

ほかの教科のテストも終了して、家に帰る。

「テストはどうでしたの？」

「何とかなったよ！」

「私もです」 

「テストも終わったし、今日は外食しよう！」

「･･････わーい」

ルナが手を上にあげてバンザイしている。

そして僕達は駅前にある焼肉屋に来た。

「肉を食べよう！」

それぞれ肉を注文して焼いていく。

「いただきます！」

「美味しいですね！」

様々な肉を堪能した僕らは焼肉屋を後にする。

「ところで、エリーゼ姉さんの仕事はどうなの？」

「順調ですわよ、明後日に私が載った雑誌が発売されますの」

「トントン拍子で仕事が決まって良かったよ」

「まあ、私は可愛いので余裕ですのよ？」

そうゆうのは自分で言っちゃダメなやつだが、エリーゼ姉さんは本当に可愛いからつっこめない。

「琉太くんはバイトとかしないんですの？」

「僕はじいちゃんの遺産があるからバイトしなくても金銭的に大丈夫だよ」

「･･････琉太、来週に遠足がある」

「遠足？　いいじゃん楽しんでおいでよ！　いくら必要なの？」

「･･････七千円」

「分かった、当日まで用意しておくね」

それにしても、遠足か･･････。

小学校の頃にいい思い出がないからな。

親が金を用意してくれなくて遠足なんて行けなかったし。

だからルナには楽しんできて欲しい。

「琉太さん、大丈夫ですよ。今は私達がいます」

僕の心情を察してかフェリスが優しく声をかけてくれる。

本当に僕には勿体ないくらいいい子だよなフェリスって。

「うん、ありがとう。フェリス」

話していたらあっという間に家に着いた。

「僕は後でお風呂に入るから三人は先入ってね」

「･･････私はエリーゼ様と入る」

「なら私は先に入ってきますね」

三人で入る順番が決まったのかフェリスが脱衣所に向かった。

少しテレビでも見てのんびりするか･･････。




帰る時、ルナの遠足の話を聞いた琉太くんの顔がどこか悲しそうだったのが気になってルナとフェリスさんに聞いてみた。

すると私が想像していたよりとても辛い過去があったようだ琉太くんには。

「･････私達は琉太の人生を追体験した」

「その結果琉太さんの中にあるトラウマを認識できました」

琉太くんの過去を細かく聞いた私は許せなかった。

「そのめぐみとかいう女、ぶち殺してもいいですの？」

「私達もそれは同意見だけど、琉太さんが悲しみます」

本当にムカつきますわ、殺意しか湧きませんわ。

「私達で琉太を癒してあげたくて色々考えてはいるのですが、中々･･････」

「トラウマはそう簡単に消えない、ですの？」

フェリスさんとルナが悔しそうに口を結ぶ。

「私はなんて無力なのでしょう。愛する人を癒すこともままならない」

「･････同意見」

心の傷なんて本人が乗り越えるくらいしか方法がない。

「暫くは様子見ってことですの？」

「そうなります」

夜の十一時、琉太くんは寝ている時間ですの。

「私達も仕事や学校があるからもう寝ましょうか」

私も明日は撮影があるので、今日は寝ることにする。

「そうですわね、お休みですわ」