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八話
1-2
しおりを挟むエルフの服は女神の衣みたいだ、と言ったが大きな布を身体に巻き付けて腰で留めてある形の服なんだ。袖はなく、後ろから肩を通って前に回された布がざっくり前で合わさっている。
簡単にダメなところを言うと首筋から胸が鳩尾までしっかり見えているし、左右の乳首は辛うじて布に隠れているものの胸筋の谷間……谷間って言っていいのか?
とにかく膨らみが露わになってて目に毒だし、基本的に薄手で身体にピッタリと寄り添うせいでラインがかなり出る。下手すると布の重なりが薄いところは肌が透けて見えた。寝返りとかうったら柔らかい尻の盛り上がりまで絶対よく見えてしまう。
なんなんだこのエロ仕様は。ほっそりしたエルフが着ていると神秘的な雰囲気を醸し出すんだが、クロードは違う。ちょっと身体が肉感的過ぎるからか、筋肉の盛り上がりがよく見えて裸よりもエロいことになっていた。
そんな俺の毎回の動揺を余所に、寝こけたままのクロードはぴくりとも動かない。全て俺の妄想なんだよな。あー寂しいなークソ。
「クロード」
「っ……ん、……」
「!……クロード!」
僅かに呻いたような声が聞こえて、花に埋もれた手を掴んだ。ぎゅっと握り締めているとぴくりと動いた指先が、弱く俺の手を握り返してくる。けぶるように目元に影を落していた睫毛が揺れ、瞼がゆっくりと開いた。
久しぶりに見るエメラルド色の瞳が記憶よりもずっと鮮やかで、潤んだ瞳に吸い込まれそうになった。
いやもう吸い込まれちまえ。起きたんだな? 起きたんだよなクロード!
「おかえり、クロード」
「んっ、……ぁ、……ヴィン……? あ、っん、待っ……」
少し掠れた声が聞こえて、喉が渇いてるんだろうなと思う。腰に下げていた水袋の栓を外しあおって口に含むと、そのままクロードに口づけた。ゆっくり、ゆっくりと水を流し込むとクロードは貪るように喉を動かしてそれを飲み下した。
「ぁ、……ヴィン、セン、ト」
「ああ、可愛いなクソ。こんだけ経ってもまるで衰えないのに呆れるわ俺も」
「……え?」
花と綿のベッドから抱き上げ、俺の膝の上に乗せる。ゴリッと熱くなった股間を薄い服の上から尻に押しつけると、カアッとクロードが赤面した。
羞恥で全身が一気に色づいたのが、服が薄いせいですぐに判る。ああ、まずい。クロードが、俺の伴侶がサイコーにエロい。
「ど、どれだけ……経って……」
「あー、んー……ちょっと正確なのは後でアレンに聞いてくれ。今ちょっと忙しい」
「ヴィンセント?……ぁ、ヒッ、ぃ、んっ……ぁ、あっ、んっ」
裾から手を入れるだけで下着もないエロ服は、触りたい放題だ。クロードが寝てる時からずっと触りたくて仕方なかった尻を揉んで、狭間に指を滑らせた。
魔法防御とか加護とかエルフ仕様の何かが色々ついているはずの服だが、エロ方面の防御力はゼロだ。すりすりと狭間を指で撫で上げると、クロードがびくんと身体を震わせて腰を揺らした。トロッと中から愛液が溢れてきて俺の指を濡らす。
流石は俺の伴侶、敏感でエロ仕様で最高に可愛い。
トロトロ溢れ出す透明な液体を纏わせたまま、指をアナルに押し込む。
キュンと締め付けてくるくせに拒む動きは全くなくて、俺の指を歓喜するように吸ってくるのが堪らない。痛いくらいに張った股間の熱に流されそうになるが、深く息を吐いて何とか堪えた。かなり間があいているしいきなり突っ込むのは無しだろう。
クロードも起きたばかりだから、いやこの行為自体から逃すつもりはないんだが、少し念入りに愛撫とか口付けとかで確かめあってから……――。
「ヴィンセントッ……ぁ、……も、は、やく……」
「……」
「欲し、い……ッ」
「……っの、クソ。可愛いなあ、もう、勘弁してくれ……相変わらず煽りやがる」
ちょっと泣きそうな情けない声が漏れた。完敗だ、完全敗北だって。そもそも俺がクロードの色香に勝てた事なんかないだろう。俺の伴侶は可愛くて可愛くて、エロ過ぎて俺の理性をぶっ壊すのがお得意なんだよ!
「ヴィン、……た、だいま」
「っ……」
ぎゅっと頭を抱き締められて、柔らかい胸筋に顔が埋まった。うぐぐ、と俺は子どもみたいに唸ってクロードの腰を掴むと、グイッと一気に引き寄せる。引っかけた亀頭がズプズプとぬかるんだアナルに埋まっていき、目も眩むような快感に頭の中が痺れたようになった。
膝の上に乗せているせいで俺より目線の高いクロードへ、食い付くみたいに口づける。犬みたいに忙しなく唇を食んで、舌で舐めてこじ開けて、くすぐったそうに笑うクロードにむしゃぶりついた。息が上がって、どっちの吐息か判らなくなるまで唇を合わせて、唾液を啜って舌を絡め合う。
背中がムズムズして、戦闘時でもないのに触手がザワリと興奮したように這い出てくるのが判った。これもクロードを可愛がりたくて貪りたくて、共に快感を味わいたくて出てきた俺自身だ。クロードはゆらゆらと近寄ってくる触手に手を伸ばし、うっとりと目を細めて先端に頬ずりした。するすると巻き付いてくる触手に胸を揉まれ、あられもない姿で股を開かれても恥ずかしそうに俺を見つめてはにかむだけだ。
ああ、本当にクロードが帰ってきたんだなと実感する。もっともっと貪りたくて、奥を突き上げた。仰け反る白い喉にまで煽られて、はあ、はあ、と荒い息をつく。
「クロード……」
「ヴィン、きて……待たせた分、たくさん……しよう」
‡
アレンは律儀に血抜きした獲物と焼き野菜と果物を持って世界樹の前までやってきた。もちろん運んだのはチビ達で、アレンは『晩飯いつになったら食うんだ』と呼びに来ただけだった。
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