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リン・ゴールド編

62話 リン・ゴールドEPLAST

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処断しないように懇願した
ナカンの地下牢に彼は入れられる
縄で縛られて魔法も使えないように猿轡をされて

「……フタギロの国王はパレットを捨てる道を選んだ」
「そうですか」
「自分の息子でも助ける気は無いと、僕も同じ立場だから国で悪者になったあと何て悲惨だとすぐ想像できるけどね」
「生かすのは難しいでしょうか」
「いや、絶対に死刑にはさせない……父さまに君をめとる為の出汁だと説明している」
「えっ」
「そうでもしなければ守れなかったが、死刑は避けれた」


学校は緊急で冬休みに入った
パレット王子がしでかした大罪で世界中はパニックである
だが、それも人々はすぐに忘れる




今日は聖女がナカンの王子と結婚式をあげる日である


「綺麗だよ、デレラ」
「……その名前は捨てました」
「どこへ?」
「地下です、明日から忙しそうなので」
「僕も行っていいかい?」
「結婚の事を言うだけですが、どうぞ」

地下牢にて


「私たち、結婚するんです」
「……」

猿轡をリンが外した

「私から祝福の言葉でも出るとでも思ったのか?(素直に嫌だなユメカ取られるの)」
「……ねぇパレット」
「なに?」
「君が事件を起こしてからユメカとは一度も目が合わない」
「文句も暴力も好きにしろ、もういい」
「こんな形で『聖女』の肩書きだけを手にしたくは無かったよ」

リン・ゴールドは誰が見ても酷い顔をしていた
国王に成る者であれば聖女を花嫁に出来て冨も権力も手にした
このうえなく幸せな筈なのに

「最初からその気だった癖に何をいう?」
「答えてよパレット・オチャ僕はどうすれば君を止められた?」
「もしの話はあまり好かないがクラスメイトが最初から彼女を支えて、私の隣でユメカが笑っていたのならば事件は起きなかった」


パレットの元を去って華やかな式
夫を寝室に見送る

「おやすみなさい、リン様」
「えっ」
「どうしました?」
「手を降ったから驚いたんだ」
「明日に成れば分かりますよ
「……そうか」

用意されていない日付に時計の針が動いたと同時だった
世界が大きく歪んでいく
眩暈がして気が付けば『まるでスタート画面からからログを選ぶ時の背景』と取れるそこ

寮の自分の部屋で目を覚ました

「やっと終わった、のか」

ドアを慌しく叩く音


「はい」
「これはどうなっているんだ!?」
「ワタクシたちはエンディングを迎えたような気がしますわね」

クルリーナとパレットを部屋に入れた
机上にあるスウィッチをいじればリン・ゴールドについている『complete』の文字
そして気になる文面が表示されていた

【攻略キャラによる耳かきASMRが開放されました】
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