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シーサイドライフのための準備は蒼白
しおりを挟む「で、どうすんの?」
「えっと、まあなりゆきで行こうかなーって」
「水着どうすんのよ」
「……………………」
「あんたいまさら胸を隠さないで水着になれると思ってるわけ?」
「……………いや、考えてなかった」
シオはシャワーの後、バスタオルで胸を隠していた自分の身体を見下ろす。
知らず知らずのうちに、ワンピースで歩く時もどことなく。
特にタイトミニの時は階段で裾を。
トイレに行った時にVAVI MELLOのピンクピーチマーブルパクトなどを。
あああああっ。
「あんたわずか二ヶ月で限りなく女になってませんかね」
「……………………」
「というか、すでにそこいらの女以上に」
「……………やめてくれ」
「だから、海に行くのなら水着が必要と。買いに行きましょうね。どうせ大島さんか草冠さんが水着代は持ってくれるよ?ほらほら、こんなの」
「危ねえよ!」
「うーん。さすがにねえ。シオの膨らみはすっごく小さいから大体はセーフだけど念のため…………あら、これいいじゃない。どうせ泳がないんでしょ?」
「まあ、そうだけど」
「ビキニラインは……………そういや気にしてなかったけど、シオってわき毛なかった。その美脚にすね毛なんていうのもないし……………下はどうなの?」
シオは思わず股間を手で覆う。
涙目になったシオを6フィートを超える高みから綿星がラオウのように見下ろした。
「生えてないんだ……………」
もはや耳たぶまで真っ赤に染めたシオはふるふると首を振る。
「柔らかいのがちょっとあるもの」
綿星は髪に巻いたバスタオルを押さえながら、くまさん柄のパジャマを翻してシオの周りを練り歩く。
そして改装後のシオの部屋を見回した。
マホガニーと思われる高級な壁、柔らかい光になるように設計された間接照明、iMacの鎮座するバーズアイが羽ばたいているテーブル、風格あるオーク材を敷き詰めた床。「赤毛のアン」に出てきそうなラスティック・ライフの家具のいろいろ。そこまでは趣味の良い選択だ。
しかし、ことさらに浮いているのがルイ王朝もかくやという過剰な装飾のドレッサーだった。
「…………もう、取っちゃったら?」
「いやああああああっ!」
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