短い話たち

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2つ

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「口は自分だけ1人だと怒っていた。目も耳もみんな2つ、鼻は1つだけど穴は2つあるのに、なんで自分だけみんな1つしかないんだ」
僕は自分の顔を鏡に映して、こんな言葉を吐いていた。
すると隣に別の顔が映って言った。
「それは逆だわ」
「え?」
「口が1つだからみんな2つあるのよ」
「2つの目でちゃんと見て、2つの耳でしっかり聞いて、2つの鼻の穴でゆっくり深呼吸して」
「それで?」
「キスするのは私にだけ」

1つの口が塞がり合った。
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