大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。

takemot

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第四章 戦花の魔女

第98話 ボクに任せて!

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 私が『戦花の魔女』と呼ばれるようになって半月。

「おい、あの噂聞いたかよ」

「聞いたけど……まあ、ありえないことじゃないわな」

 軍事施設にいる人。その全てが、私のことを避けるようになった。廊下ですれ違っても、露骨に距離をとられ。こちらから挨拶をしても、目をそらされ。私は、突然の出来事に、頭が混乱しっぱなしだった。

「どうしてかな?」

「うーん。分からないね」

 唯一、私といつも通りに接してくれていたのは、友達である彼女だけ。私の問いに、彼女は首を傾げた。

 お偉いさんの一人娘であり、よく軍事施設に忍び込む彼女。昔は、忍び込んでいるのがばれた際、すぐに施設から追い出されていたが、今ではもうすっかり諦められたようで、追い出されるようなことはない。私以外の人と仲良く会話をする姿も見かける。そんな彼女なら、この現状について、何か知っているかもと期待したのだが……。

 私の中のもやもやは大きくなるばかり。避けられている理由。それが知りたくて仕方がなかった。

「じゃあさ」

「なに?」

「ボクがいろいろ聞いてみようか? 魔女ちゃんがどうして避けられてるのか。ボクと仲がいい軍人さん、結構いるし。その人たちなら、多分教えてくれるよ」

 彼女は、軽く微笑みながらそう言った。私を見つめるその瞳には、温かい何かが宿っているように感じられた。

「…………」

 彼女の言葉に、私は沈黙で返す。正直、彼女の提案はかなりありがたい。自分が避けられている理由を自分で聞くなんて、なかなかハードルが高いのだから。だが、彼女にそこまで迷惑をかけられないという気持ちもある。

「大丈夫! ボクに任せて!」

「でも……」

「大丈夫だって!」

 結局、私は、彼女に押し切られる形で首を縦に振るのだった。
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