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朝食の後は庭の散歩に行きましょう。
本当は走りたいところだけど、この身体じゃまだ無理だからね。
「リズ、お散歩に行くわよ!お水とタオルを持って出掛けましょう。」

屋敷の周りを歩くだけでもかなりの距離が歩けそうだわ。

 「リズ!すごい綺麗なお花ね!薔薇のトンネルだわ!」
お庭の中央にアーチ型に沿って薔薇が咲き誇っている!
なんて綺麗な薔薇かしら?
バラの香りもたまらない。
アーチの真ん中で思いっきり息を吸い込む。
幸せだわ。
「薔薇ってね、リラックス効果があるのよ?ストレスを感じた時なんかに最高よね!」
「そうなんですね。まさにお嬢様にピッタリではないですか!」
た、確かに。
「あー花びらをお風呂に浮かべたらきっと素敵よね?」
薔薇ってお高いから流石に薔薇風呂は体験してないのよね。

「後で屋敷にお届けしますよ。」
薔薇風呂を想像していると後ろから声が聞こえてきた。
「お嬢様、薔薇がお気に召されましたか?」
「えっええ。とても素晴らしいわ。薔薇の世話は大変だと聞いているわ。あなたが世話をして下さっているの?」
そこには浅黒い肌に黒髪。整った顔立ちの青年がいましたわ。 
「はい。薔薇の世話をしているアーサーと言います。後で籠いっぱいの薔薇を届けますよ。」
「ありがとう。でもこの綺麗な薔薇を摘み取ってしまうのは可哀想よね?」  
そういうと、
「大丈夫です。剪定をして美しさを保っていますのでおまかせください。」
眩しい笑顔で言われました。
「ではアーサー。よろしくお願いいたしますわ。」 

あー今夜は薔薇風呂に入れそうね!
嬉しい。

ニマニマしていると、
「お嬢様嬉しそうですね。」
と、リズが嬉しそうに笑っていた。
「もちろんよ!薔薇風呂よ?」
ちょっと恥ずかしくなって強く言ってしまった。


きっとリズには色々心配かけていたんだろうな。
これから楽しいこといっぱい共有しないとね!


色々考えながらひたすら歩いていたら、後ろから情けない声が聞こえてきた。


「 お、お嬢様、まだ歩きますか?」
ひたすら歩きに夢中になっていたようだわ。
リズが先に根を上げましたわ。
「かなり歩きましたわね。そろそろ戻りましょうか。」
気が付けば汗だくで太ももがちょっと痛いかも?
お花を見ながら2時間位お散歩が出来たわ。
「リズ、これから毎日の日課にしましょうね。」
にっこり笑って言うと、リズは驚愕の顔で私を見たあと、諦めたように頷きましたわ。
私だって辛かったけど、一緒に歩いてくれる相方がいると頑張れるのよね!
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