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1990年代
カウボーイビバップ
しおりを挟む1998年10月23日~1999年4月23日、全26話+総集編。
原作:矢立肇。
監督 :渡辺信一郎。
シリーズ構成:信本敬子。
キャラクターデザイン:川元利浩。
メカニックデザイン:山根公利。
音楽 :菅野よう子。
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ワープゲートで各惑星が結ばれた2071年の太陽系。
賞金稼ぎのスパイクとジェット、謎の女フェイ、天才ハッカー少女のエド、人間並みの知能を持つデータ犬アインの4人と1匹が、運命のいたずらから奇妙な共同生活を送ることになる。
先の見えない賞金稼ぎを続けながら、彼らはなにを追い求めるのか?
粋でクールなセリフが散りばめられたSFハードボイルドアニメ。
賞金首を求めて旅をするカウボーイ(賞金稼ぎ)たちを描いた宇宙が舞台の西部劇です。
23年の時を超え、Netflixでまさかの実写化!?
声優もスタッフも当時のテレビアニメと同じ!?
アニメの実写化はたいてい悲惨な結果になりますがこれは期待しています。
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Session #26 ザ・リアル・フォークブルース(後編)
かつてチャイニーズ・マフィア組織「レッドドラゴン」 の殺し屋だったスパイク・スピーゲル。
彼は、ジュリアに惚れ、一芝居うって死んだことにし組織を抜けるが、結局彼女は待ち合わせに現れなかった。
以来、物事に執着せず「醒めない夢を見続けている」状態で賞金稼ぎで生計を立てるスパイク。
スパイクの相棒で元警官のジェット・ブラックがスパイクに言う。
ジェット「こんな話を知ってるか?狩りの途中で足を怪我した男がいた。治療の当てのないサバンナの真ん中で、足は腐り、死神が忍び寄る。やっと迎えに来た飛行機に男は乗り、眼下に広がる純白の世界を見る。光り輝くそこは、雪をかぶった山の頂だ。山の名はキリマンジャロ。男は思う。自分が向かっているのはそこなんだと」
ジェット「俺はこの話が大っ嫌いだ。男は過去ばかり思い出す。死に際で必死に自分が生きていた証拠を探すようにな」
チャイニーズ・マフィア「レッドドラゴン」の幹部、ビシャスは組織のクーデターを起こし全権を掌握する。
ジュリアは元はビシャスの恋人だったがスパイクと愛し合う関係となったことから組織から逃げ出し命を狙われる。
スパイクは3年前の待ち合わせ場所で組織から逃げていたジュリアと再会する。
彼女がビシャス子飼いの工作員でスパイクを人質にされていたことを知る。
許しあった二人は共に生きていこうとする。
ジュリアの伝言をスパイクに伝えた賞金稼ぎ仲間のフェイ・ヴァレンタイン。
ジェットはフェイに尋ねる。
ジェット「どんな女だった?」
フェイ「普通の女よ。綺麗で危なくてほっとけない…普通の女」
ジェット「そうか…」
フェイ「悪魔みたいな天使か…天使みたいな悪魔か」
スパイクとジュリアは二人で他所の土地に逃げようとするがビシャスの部下たちに執拗に狙われる。
そして遂にジュリアは組織の追っ手に殺されてしまう。
ジェットは、出て行ったスパイクの行方をネイティブアメリカンの占い師ラフィング・ブルに占ってもらう。
ブル「生きる者は命ある者はすべて自分の星を持っている。命が生まれた瞬間に、星も生まれそして星も守り星となる。この星も誰かの守り星。あの赤い星もあの青い星も…。命が尽きる時、星もまた流れて消えゆく」
ジェット「よしてくれ」
ブル「走る岩よ」
ジェット「俺をそんな名で呼ばんでくれ」
ブル「奴の星は流れようとしている」
ジェット「バカバカしい、信じられるか」
ブル「死を恐れるな。死はいつもそばにいる。恐れを見せた途端、それは光よりも早く飛びかかってくるだろう。恐れなければ、それはただ優しく見守っているだけだ」
突然、ボロボロの姿になってスパイクが「ビバップ号」に帰ってきた。
ジェットはいつものように肉なしチンジャオロースのまずい飯を食わせてやる。
スパイク「あるトラ猫がいた。そのトラ猫は好きでもない飼い主に飼われて100万回死んで…生き返って100万回生きた。あるときトラ猫は自由な野良猫だった。トラ猫は一匹の白い猫と出会い、二匹は幸せに暮らした。白い猫はやがて年老い、死んでしまった。トラ猫は100万回泣いて…そして二度と生き返らなかった」
スパイク「俺はこの話が嫌いだ…俺は、猫が嫌いだ」
食事を終えたスパイクは出てゆこうとする。
ジェット「スパイク、一つだけ聞いていいか?」
スパイク「何だ?」
ジェット「女の為か?」
スパイク「死んだ女の為にできる事なんて、無いさ」
フェイはスパイクを引き留めようとする。
フェイ「どこ行くの…?何で行くの…?いつか、あんた言ったわよね?過去なんてどうでも良いって。あんたの方が過去に縛られてる!」
スパイク「この目を見ろ…。事故で失くして、かたっぽは作りもんだ。その時から俺は、片方の目で過去を見て、もう一方で現在を見てた。目に見えてるもんだけが現実じゃない…そう思ってた」
フェイ「そんな話しないで…。身の上話なんかした事ないくせに、今そんな話しないでよ!」
スパイク「醒めない夢でも見てるつもりだったんだ。いつの間にか醒めちまってた…」
フェイ「わざわざ命を捨てに行くってわけ!?」
スパイク「死にに行くわけじゃない…。俺が本当に生きてるかどうか、確かめに行くんだ…!」
スパイクは「レッドドラゴン」本部に単身乗り込む。
スパイクは本部の最上階でビシャスと一騎打ちし二人は相打ちになる。
スパイクの脳裏にジュリアの死の間際の言葉が蘇る。
ジュリア「これは、夢ね…」
スパイク「ああ、悪い夢さ」
駆け付けたビシャスの部下たちに向かってよろめきながら向かって行くスパイク。
指でピストルを撃つ真似をするスパイク。
スパイク「バーン!」
スパイクは事切れる。
一際輝くひとつの星が消える。
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「エクセル・サーガ」の監督をしたアフロのナベシンではなく、サングラスのナベシンの作品です。
今観ても、絵も音楽も台詞もとてもスタイリッシュです。
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声の出演
スパイク:山寺宏一
ジェット:石塚運昇
フェイ:林原めぐみ
ビシャス:若本規夫
ジュリア:高島雅羅
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