アニメ最終回ミュージアム

1980年代

トップをねらえ！

1988年10月７日～1989年７月７日リリース。全３巻・全６話のOVA。

原作・脚本：岡田斗司夫。

監督：庵野秀明。

キャラクターデザイン：窪岡俊之、美樹本晴彦（キャラクター原案）。

絵コンテ・設定：樋口真嗣、庵野秀明。

メカニックデザイン：宮武一貴（スタジオぬえ）。

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　庵野秀明初監督作品。

　キャッチフレーズは「炎の熱血友情ハードSF宇宙科学勇気根性努力セクシー無敵ロボットスペクタクル大河ロマン!!!!!」。

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　第06話「果てし無き、流れのはてに・・・」


　宇宙怪獣に対し徹底抗戦することを決めた人類は、人類生き残り作戦「カルネアデス計画」を実行する。

　タカヤ・ノリコが搭乗するガンバスターと共に、8700隻を超える大艦隊を宇宙怪獣の巣と考えられている銀河系中心部いて座Aに送る。


　西暦２０４８年５月２２日、沖縄。

　太田コーチと結婚していたアマノ・カズミも志願して、最終兵器であるブラックホール爆弾「バスターマシン３号」と共に遅れて出立する。


　超巨大ブラックホール爆弾が到着する。

　ブラックホール爆弾中心部分には３万分の１サイズに圧縮された木星が核として封じ込まれている。


カズミ「さすが銀河の中心ね。宇宙が白いわ。やっと・・・やっと会えるんだわ」

　カズミにとってはノリコに会うのは１５年ぶりであった。


　バスターマシン1号２号の搭乗者タカヤ・ノリコとユング・フロイトは、カズミを見て驚く。

　二人にとってはカズミと別れてからまだ半年しか経っていなかった。


　ブラックホール爆弾の爆縮開始まであと３２分。


　種の存亡を賭けた最終決戦が始まる。

　迎撃準備をするノリコとユング。


ノリコ「お姉さま！？」

カズミ「ノリコ、バスターマシン２号には私が乗るわ。ユングが譲ってくれたの。これが最後になるからって」


　８０億を超える宇宙怪獣の反撃が始まる。


　宇宙怪獣達は短距離ワープでブラックホール爆弾に特攻し、自爆していく。


　宇宙怪獣との壮絶な戦いで宇宙艦隊は2562隻にまで激減するが、ブラックホール爆弾は守られた。


ユング「あれだけの損害で稼働している、まさに奇蹟だわ」


　だが、ブラックホール爆弾は完全には作動しなかった。

　爆縮が始まらない。作戦は失敗した。


ヱクセリヲン艦長タシロ・タツミ「なんてこった！人類のすべてをかけた結果がこれとは・・・。奇蹟は起きなかったな・・・」


ノリコ「いいえ！奇跡は起きます！起こして見せます！！」


　バスターマシーンの大型縮退炉を使って起爆させるため、ブラックホール爆弾の内部に突入するノリコとカズミ。


　ガンバスターの胸の装甲を剥がすノリコ。


　ガンバスターの縮退炉による縮退連鎖を利用して作戦通り爆縮を起こす。


　ブラックホール爆弾は爆縮を起こして超巨大人工ブラックホールとなる。

　宇宙怪獣の巣窟であるいて座Aを銀河系中心核ごと消滅させた。


　ノリコとカズミはバスターマシン３号の爆縮により生じたブラックホールに巻き込まれてしまう。

ノリコ「ごめん、キミコ！もう会えない！」



　その頃、沖縄女子宇宙高校時代のノリコの親友ヒグチ・キミコ。

　日本で娘と一緒に七夕祭り。

　ふと、空を見上げるキミコ。

キミコ「ノリコが呼んだような気がしたの・・・」




　時は流れ、太陽系に辿り着いた二人。

ノリコ「12,000年後か・・・」

　ウラシマ効果により既に12,000年が経過していた。

　地球は真っ暗で灯りが見えない。

カズミ「やっぱり人類は滅びてしまったのかしら」


　と、真っ暗だった地球の表面に灯りが灯り、文字となる。

「オカエリナサイ」

　12,000年前の英雄の帰還を歓迎する、地球を挙げてのメッセージだった。


カズミ「帰って来たんだわ、私たち！」

ノリコ「ありがとう、ガンバスター。さようなら・・・」


地球に降下してゆく二人。

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　最終話のみモノクロですが、これは岡本喜八監督へのオマージュだそうで、本当はそんな古いアニメじゃないんですよ。

　たった３０年前のアニメです。（やっぱ古いわ！）

　多くのアニオタを輩出した「アニメだいすき！」って1987年～1995年頃、読売テレビが夏休みとかにOVAを中心に放送していた特番で見ました。

　この頃から、庵野秀明監督の作品の最終話のタイトルは、SF小説から拝借するのが伝統となっております。

「ふしぎの海のナディア」の最終回はジェイムズ・P・ホーガン先生の「星を継ぐ者」でしたが、こちらは小松 左京先生の「果しなき流れの果に」からとっています。

　どちらも大傑作ＳＦ小説ですので、まだ読んだことない方を是非お読みください。

　ラスト、今までモノクロだったのが、パーッと鮮やかなカラーになって地球に帰還してゆくシーンは後の「トップをねらえ２！」へと繋がります。

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声の出演


タカヤ・ノリコ：日髙のり子

アマノ・カズミ：佐久間レイ

ユング・フロイト：川村万梨阿

オオタ・コウイチロウ：若本規夫

タシロ・タツミ：大木民夫

カシハラ・レイコ：勝生真沙子