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05 豪華な馬車
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王城の広間で、王族、貴族に見学されながら、ジュディは人質として、帝国の使者に引き渡された。
第二妃の意見で人質として、恭順を示すためにジュディは質素なドレスをまとっている。
「おや、国王陛下、人質として国の為に苦労する正妃様のために財産となるものを渡したりしないのですか?今すぐに正妃を豪華なドレスと宝石で飾ってください。我が帝国にふさわしい人質にして下さい。その言葉を聞いて宰相が侍女に指示を出した。
ジュディは侍従とともに部屋を出て着替えて戻ってきた
バージルはその姿を見て、
「まあまあですね」とうなづいた。ついで
「では正妃様、残る王族と貴族からの挨拶を受けましょう。王族と貴族は人質となる正妃様に最高の礼をとってください」全員が頭を下げるのをバージルはじっと待ち、たっぷり間を取った。
「それでは正妃様参りましょう」とジュディを促した。
ジュディは宰相のバージルにエスコートされて広間を出た。
「楽にするといい」とライリーの声が後ろで聞こえた。
馬車に乗るとバージルが口を開いた。
「ジュディ様、人質といっても自由に過ごしていいんですよ。なにをやりたいですか?」
「はい、勉強?まだよくわかりません」と答えると
「なるほど・・・・・」とバージルは笑うと
「希望通りに致しましょう。それと宰相からお金もせしめています。向こうについたら口座を作ってそこに入れておきましょう。それと宝石も好きにしていいですよ。あなたの物です。力をつければ・・・・・好きな事ができます。遊んで暮らしてもいいですよ」
「そうですね。どうせすぐに殺されるでしょうし・・・・」とジュディが答えると
「人質ねぇ、あなたに人質の価値はないでしょ。捨石ですよね。向こうもそのつもりで送り出したでしょうし・・・・ですからね。あなた自分の価値をあげればいいんですよ。執務ができるのはいいでしょう・・・・でもそれだけだったらできる人は大勢いるでしょう・・・・・いや、あの国は少ないかな?・・・・気がついているでしょうけど、あの王が死ねばあなたが一位ですよ・・・命があれば」
「・・・・・・」
「あなたは学院に行って勉強して下さい・・・・・身分は適当に作りますから・・・・・あなたが人質だってことはここにいる者しか知りませんよ。ですから、学生生活を楽しんで下さい」
「・・・・・・はい・・・」
「いやですね、ジュディ警戒しすぎですよ・・・・」
「ジュディ様、これからはジュディと呼びますね。保護者のような者ですから」と侍従のライリーが話に加わり
「人質になった経緯は察しています。でも帝国の生活を楽しんで貰いたいというのは本当の気持ちですからね」
とやさしく言った。
「ありがとうございます・・・・・そうですね。お気持ちありがたく頂戴します」とジュディは頭を下げた。
「では、失礼して」とバージルは髪に手をかけると、金髪に変わり目も金色に変わった。そして耳が頭の上に・・・・
「え?」とジュディが思わず声を出すと
「おや、獣人を見るのは初めてですか?」
こくこっくとうなづくと
「わたしはこの姿が楽ですね。秘密ですよ」
「はい、楽になった所で、仕事を片付けて下さい」とライリーが声をかけてきて、
バージルは書類を受け取った。
面白いほど耳が垂れているを見て、ジュディは笑いを必死でこらえた。
帝国に入国する時、ジュディはフードをかぶり正体がわからないようにして座り、元の姿に戻った宰相が一言「秘密だ。なにもみていない」と言って手続きが終わった。
馬車は王宮に入り、フードをかぶったジュディは三人と、新たに加わった護衛に囲まれて謁見室に向かった。
第二妃の意見で人質として、恭順を示すためにジュディは質素なドレスをまとっている。
「おや、国王陛下、人質として国の為に苦労する正妃様のために財産となるものを渡したりしないのですか?今すぐに正妃を豪華なドレスと宝石で飾ってください。我が帝国にふさわしい人質にして下さい。その言葉を聞いて宰相が侍女に指示を出した。
ジュディは侍従とともに部屋を出て着替えて戻ってきた
バージルはその姿を見て、
「まあまあですね」とうなづいた。ついで
「では正妃様、残る王族と貴族からの挨拶を受けましょう。王族と貴族は人質となる正妃様に最高の礼をとってください」全員が頭を下げるのをバージルはじっと待ち、たっぷり間を取った。
「それでは正妃様参りましょう」とジュディを促した。
ジュディは宰相のバージルにエスコートされて広間を出た。
「楽にするといい」とライリーの声が後ろで聞こえた。
馬車に乗るとバージルが口を開いた。
「ジュディ様、人質といっても自由に過ごしていいんですよ。なにをやりたいですか?」
「はい、勉強?まだよくわかりません」と答えると
「なるほど・・・・・」とバージルは笑うと
「希望通りに致しましょう。それと宰相からお金もせしめています。向こうについたら口座を作ってそこに入れておきましょう。それと宝石も好きにしていいですよ。あなたの物です。力をつければ・・・・・好きな事ができます。遊んで暮らしてもいいですよ」
「そうですね。どうせすぐに殺されるでしょうし・・・・」とジュディが答えると
「人質ねぇ、あなたに人質の価値はないでしょ。捨石ですよね。向こうもそのつもりで送り出したでしょうし・・・・ですからね。あなた自分の価値をあげればいいんですよ。執務ができるのはいいでしょう・・・・でもそれだけだったらできる人は大勢いるでしょう・・・・・いや、あの国は少ないかな?・・・・気がついているでしょうけど、あの王が死ねばあなたが一位ですよ・・・命があれば」
「・・・・・・」
「あなたは学院に行って勉強して下さい・・・・・身分は適当に作りますから・・・・・あなたが人質だってことはここにいる者しか知りませんよ。ですから、学生生活を楽しんで下さい」
「・・・・・・はい・・・」
「いやですね、ジュディ警戒しすぎですよ・・・・」
「ジュディ様、これからはジュディと呼びますね。保護者のような者ですから」と侍従のライリーが話に加わり
「人質になった経緯は察しています。でも帝国の生活を楽しんで貰いたいというのは本当の気持ちですからね」
とやさしく言った。
「ありがとうございます・・・・・そうですね。お気持ちありがたく頂戴します」とジュディは頭を下げた。
「では、失礼して」とバージルは髪に手をかけると、金髪に変わり目も金色に変わった。そして耳が頭の上に・・・・
「え?」とジュディが思わず声を出すと
「おや、獣人を見るのは初めてですか?」
こくこっくとうなづくと
「わたしはこの姿が楽ですね。秘密ですよ」
「はい、楽になった所で、仕事を片付けて下さい」とライリーが声をかけてきて、
バージルは書類を受け取った。
面白いほど耳が垂れているを見て、ジュディは笑いを必死でこらえた。
帝国に入国する時、ジュディはフードをかぶり正体がわからないようにして座り、元の姿に戻った宰相が一言「秘密だ。なにもみていない」と言って手続きが終わった。
馬車は王宮に入り、フードをかぶったジュディは三人と、新たに加わった護衛に囲まれて謁見室に向かった。
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