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24 先方のお名前は?
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「今、よろしいですか?」とジュディが部屋に入って来た。部屋に三人だけなのを確認して、さらにバーバラ・ジェーンの机を指して不在なのを確認して
「この名前のスペルの確認をと思いまして」と要件を口にした。
「あぁ、これね。ssとppはこれで正解。発音はsとpでいいそうだ。これに関しては自慢話があるみたいだから話題に出してくれ」
「なんですか? それ! 調べられないのですか?」とジュディが迷惑そうに言うと
「そうだ。取って食われるわけじゃなし。お茶飲みながら・・・こうさらっとね」とライリーが言うと
「はぁ・・・八つ当たりしたくなる気持ちわかります。彼女は明日からですか?」とジュディは机を見ながら言った。
「そのようだね。なんでも王妃からの誘いがしつこくて断るのが大変と連絡があったからもっと遅れるかもな」とライリーが言うと
「あの王妃、それなりに王妃だからな。自分の得には敏感だ」とバージルが言うと考えながら
「あの王妃を侮るな。なにかを企む頭はあるからな」と付け加えた。
「はい。気をつけます。それじゃ戻りますね」とジュディは部屋を出た。
「過保護ですね。突き放すのではなかったですか?」とミックが言うと
「そのつもりだったが、心配で」とバージルが答えると
「まぁいいでしょう」とライリーが笑いながら言った。
「こちらが頑張ってくれるといいけど」と机を見ながらライリーが言うと
「わたしたちがいるんですよ」とミックが答えて、二人はうなずいた。
ジュディは部屋で資料をまとめると
「王妃殿下、新しい資料です」と渡した。
「あら、面倒な名前ね」
「発音は面倒ではなく普通ですが、この綴りについてお話するのがお好みだそうです。話題をそちらに誘導して下さいませ」
「まぁ面倒。ジュディがやりなさい」
「わたくしは後ろに控えておりますので、それは・・・」とジュディが言うと
「面倒ね。ほんとはジュディが会って話せばそれですむのに」と王妃が言うと
「ほんとはとは王妃殿下。その、とんでもないことでございます」とジュディが言っていると
「ちょっと宰相を呼んで。すぐ来るようにって」と後ろに向かって言った。
すぐに侍女がその場を離れた。
「殿下」と思わずジュディが言うと
「あら、ジュディも慌てるのね」と王妃は笑うと
「これ美味しいわよ。どうぞ」とジュディの皿にマカロンを乗せた。
程なく不機嫌なバージルがやって来た。
「わたくしは不安だからジュディ隣りに置きたいの。だけどわたくしが言うと角が立つでしょう。わたくしそういうの怖いから、バージルがジュディを押したってことにして欲しいのよ。だ・け・ど・ジュディは王妃つきのままよ。宰相は影からジュディを応援するの。それとジュディは当日わたくしと同じ衣装を着せたいの。わたくしは予算は気にしないけどね。まわりが気にすると思うのね。だからそこは宰相がね」
「わかりました。王妃殿下の為です。おつきはジュディ一人でいいですか?」とバージルが聞くと
「・・・ええ、ジュディ一人で充分よ。この件が終わるまでジュディに全て任せるわ。ジュディの言葉はわたくしの言葉よ。わかったわね。でも気をつけて。ジュディは謙虚だからそこは駄目って言ってね。ジュディは王妃同然だから」と王妃が言うと
バージルは大きなため息をついて
「畏まりました」と言うと王妃に殺気のこもった一瞥を投げるとくるりと身を翻した。
後ろの侍女と護衛が一斉に止めていた息を吐いた。
「この名前のスペルの確認をと思いまして」と要件を口にした。
「あぁ、これね。ssとppはこれで正解。発音はsとpでいいそうだ。これに関しては自慢話があるみたいだから話題に出してくれ」
「なんですか? それ! 調べられないのですか?」とジュディが迷惑そうに言うと
「そうだ。取って食われるわけじゃなし。お茶飲みながら・・・こうさらっとね」とライリーが言うと
「はぁ・・・八つ当たりしたくなる気持ちわかります。彼女は明日からですか?」とジュディは机を見ながら言った。
「そのようだね。なんでも王妃からの誘いがしつこくて断るのが大変と連絡があったからもっと遅れるかもな」とライリーが言うと
「あの王妃、それなりに王妃だからな。自分の得には敏感だ」とバージルが言うと考えながら
「あの王妃を侮るな。なにかを企む頭はあるからな」と付け加えた。
「はい。気をつけます。それじゃ戻りますね」とジュディは部屋を出た。
「過保護ですね。突き放すのではなかったですか?」とミックが言うと
「そのつもりだったが、心配で」とバージルが答えると
「まぁいいでしょう」とライリーが笑いながら言った。
「こちらが頑張ってくれるといいけど」と机を見ながらライリーが言うと
「わたしたちがいるんですよ」とミックが答えて、二人はうなずいた。
ジュディは部屋で資料をまとめると
「王妃殿下、新しい資料です」と渡した。
「あら、面倒な名前ね」
「発音は面倒ではなく普通ですが、この綴りについてお話するのがお好みだそうです。話題をそちらに誘導して下さいませ」
「まぁ面倒。ジュディがやりなさい」
「わたくしは後ろに控えておりますので、それは・・・」とジュディが言うと
「面倒ね。ほんとはジュディが会って話せばそれですむのに」と王妃が言うと
「ほんとはとは王妃殿下。その、とんでもないことでございます」とジュディが言っていると
「ちょっと宰相を呼んで。すぐ来るようにって」と後ろに向かって言った。
すぐに侍女がその場を離れた。
「殿下」と思わずジュディが言うと
「あら、ジュディも慌てるのね」と王妃は笑うと
「これ美味しいわよ。どうぞ」とジュディの皿にマカロンを乗せた。
程なく不機嫌なバージルがやって来た。
「わたくしは不安だからジュディ隣りに置きたいの。だけどわたくしが言うと角が立つでしょう。わたくしそういうの怖いから、バージルがジュディを押したってことにして欲しいのよ。だ・け・ど・ジュディは王妃つきのままよ。宰相は影からジュディを応援するの。それとジュディは当日わたくしと同じ衣装を着せたいの。わたくしは予算は気にしないけどね。まわりが気にすると思うのね。だからそこは宰相がね」
「わかりました。王妃殿下の為です。おつきはジュディ一人でいいですか?」とバージルが聞くと
「・・・ええ、ジュディ一人で充分よ。この件が終わるまでジュディに全て任せるわ。ジュディの言葉はわたくしの言葉よ。わかったわね。でも気をつけて。ジュディは謙虚だからそこは駄目って言ってね。ジュディは王妃同然だから」と王妃が言うと
バージルは大きなため息をついて
「畏まりました」と言うと王妃に殺気のこもった一瞥を投げるとくるりと身を翻した。
後ろの侍女と護衛が一斉に止めていた息を吐いた。
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