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第33話 執務室で
ゆっくりお手紙を書く暇がありませんので簡単に。
甘えん坊の従姉妹が、迷子になりまして、心配のあまり寝込んでしまいましてお返事が遅れてしまいました。お詫びのしようもございません。それならいっそお会いしましょうと思います。
急ぎわたくしの真心を知って頂きたく
手紙より 会って話そう ふたりきり
ねこちゃんを お世話するのは 天国だ
会いたくて 文を書くより 荷造りね
義両親に 尽くす喜び 溢れ出る
衣替え 義母様の服 ありがたや
長老に 認められます 収穫祭
二人より 家族と過ごす 秋日和
なによりも 尊いお方 おかあさま
嫁ぐ日を 夢見て今日も 筆走る メアリー下僕奴
アリスは書き上げた手紙を持ってメアリーを訪ねた。
「王女殿下。これでいいでしょうか?」と見せると
ざっと見て
「こんなもんでしょう。アリスだしね」と言うと受け取った。
「すぐに出しておいて」と侍女に渡し、アリスに向かって
「アリス、暇でしょ?ついてきてもいいわよ」と言った。
「いえ、お断りします。予定は決まっております」と言った。
アリスは急いで部屋に戻った。今日、侯爵家から正式に籍を抜く手続きが完了するのだ。
アリスは平民になると思っているが、アレクが手続きをしてアリスは伯爵になる。
アリス・フォーセゾン伯爵と名前も決まっている。アレクの命名だ。シーズンズだと長いからセゾンにしたと得意げに言われたデイビスは、あまり知られていない古語だしなぁと思ったが響きはいいなと賛成した。
部屋に戻るとすぐに係員が部屋に入って来て、書類を渡された。
アリスは書類を調べて署名して
「はい、これで完了ですね」と言うと係員は頭を下げて出て行った。
「次にこれね」とアレクから渡された書類を見てアリスは驚いた。
「伯爵ってどうして?」
「爵位があるほうが仕事をしやすいからね」とアレクがあっさり言うと
「いきなり伯爵ですか?」
「大丈夫、面倒なことはないから・・・」とアレクが答えると
「そこは安心していい」とデイビスも言った。
「そういうものですか?」とアリスは署名した。
そこにバートがやって来た。
最初にデイビスが応対に出た。しばらく話をしたデイビスはアレクを呼んで話をした。
不愉快さを隠さないアレクだが、しぶしぶアリスを呼んだ。
「バート!」とアリスが嬉しそうに名前を呼ぶと、アレクが反応したが、デイビスがアレクを宥めるように
「ちょっと仕事でお手伝いがいるみたいで」と言った。
「わかりました」とアリスはバートと連れ立って執務室に向かった。
「どうしても、ひとつね、判断出来ない所が」と歩きながらバートが説明した。
「あぁそれね、毎回、迷っていた部分よね」とアリスも思い出しながら歩いた。
「最後はアリス様が決めてましたね」とバートが言うと
「それがね」とアリスはいたずらっぽい笑いを浮かべると
「去年発見したのよ」と得意げに言った。
執務室に入ると、なかで仕事しているものが一斉にアリスを見た。
誰もなにも言わなかったが、アリスは気にせず
「おぉ広くなったのね。壁をとったのね」と言うと
「今までの記録を持って来て」と言うと部所の者の態度の悪さをハラハラして見ていたヘドラーを見て笑って手を振った。気を悪くしていないとわかったヘドラーは安心した。
「ほら、比べて見て。こうやって並べると」とアリスが並べると
「あっ」とバートが言った。それを見て人が集まりアリスの説明を聞いた。
「今年はここかな。根拠はこれ。結論が先で理由を探してるからちょっと・・・だけど今年はこれだけの人がいるから相談すると安心かな?」とアリスが言うと
「アリス様。ありがとうございます」とバートとヘドラーが頭を下げた。
「いいえ、それがね。わたくしも相談したいことがあるの」とアリスが言うと三人は部屋の隅に行った。
「海の一族を訪ねたいの。それでお土産を持って行きたいの。なにがいいと思う?」
「お土産ですか。貰ってばかりでしたね。干物おいしいですね」とバートが言うと
「えぇ香ばしくて、赤ワインにも白ワインにも合いますね」とヘドラーも賛成した。
「それでお礼になにか持って行きたいのよ。会食じゃなく遊びに行くから」とアリスが言うと
「スープを作ったらどうですか? あれ美味しかったですよ。王国で出来た野菜をご馳走したらいいのでは?」とヘドラーが言うと
「そうですね。海の物をご馳走になるお礼に、陸の物を持っていくってことかぁ。うん、そうする。わたくし練習したから作れる。ありがとう。良かった相談して」とアリスは言うと
「人が増えてよかったわ」と出て行った。
◇◇◇
「確かに優秀ですね。正直見くびっていました。バート様とヘドラー様こそが仕事をしていたと思っていましたが、違いました」と言ったところで口をつぐんだ。アレクがじろりと目線を送ったからだ。
「気にかかっていたことがありまして、この件で確信できました。地方でいわゆる溜池を作っている場所が、灌漑、治水も両方に役立つ場所になってまして、気になって調べたらアリス様が場所を指定している場合があります。領主が決めた場所を変更させていまして、バートに聞くとアリス様が変更させています。領主が断れば強く言ってないようですが、どうですか?専門家に調査させますか?」
「やって見てくれ。アリスの名前は調査員に出すな。調査も漏らすな」とアレクが答えると
「はい、すぐに」と男は出て行った。
「なんというか、ビザンに戻りたい。のんびり歩いて暮らしたい」とアレクはデイビスに泣きついた。
甘えん坊の従姉妹が、迷子になりまして、心配のあまり寝込んでしまいましてお返事が遅れてしまいました。お詫びのしようもございません。それならいっそお会いしましょうと思います。
急ぎわたくしの真心を知って頂きたく
手紙より 会って話そう ふたりきり
ねこちゃんを お世話するのは 天国だ
会いたくて 文を書くより 荷造りね
義両親に 尽くす喜び 溢れ出る
衣替え 義母様の服 ありがたや
長老に 認められます 収穫祭
二人より 家族と過ごす 秋日和
なによりも 尊いお方 おかあさま
嫁ぐ日を 夢見て今日も 筆走る メアリー下僕奴
アリスは書き上げた手紙を持ってメアリーを訪ねた。
「王女殿下。これでいいでしょうか?」と見せると
ざっと見て
「こんなもんでしょう。アリスだしね」と言うと受け取った。
「すぐに出しておいて」と侍女に渡し、アリスに向かって
「アリス、暇でしょ?ついてきてもいいわよ」と言った。
「いえ、お断りします。予定は決まっております」と言った。
アリスは急いで部屋に戻った。今日、侯爵家から正式に籍を抜く手続きが完了するのだ。
アリスは平民になると思っているが、アレクが手続きをしてアリスは伯爵になる。
アリス・フォーセゾン伯爵と名前も決まっている。アレクの命名だ。シーズンズだと長いからセゾンにしたと得意げに言われたデイビスは、あまり知られていない古語だしなぁと思ったが響きはいいなと賛成した。
部屋に戻るとすぐに係員が部屋に入って来て、書類を渡された。
アリスは書類を調べて署名して
「はい、これで完了ですね」と言うと係員は頭を下げて出て行った。
「次にこれね」とアレクから渡された書類を見てアリスは驚いた。
「伯爵ってどうして?」
「爵位があるほうが仕事をしやすいからね」とアレクがあっさり言うと
「いきなり伯爵ですか?」
「大丈夫、面倒なことはないから・・・」とアレクが答えると
「そこは安心していい」とデイビスも言った。
「そういうものですか?」とアリスは署名した。
そこにバートがやって来た。
最初にデイビスが応対に出た。しばらく話をしたデイビスはアレクを呼んで話をした。
不愉快さを隠さないアレクだが、しぶしぶアリスを呼んだ。
「バート!」とアリスが嬉しそうに名前を呼ぶと、アレクが反応したが、デイビスがアレクを宥めるように
「ちょっと仕事でお手伝いがいるみたいで」と言った。
「わかりました」とアリスはバートと連れ立って執務室に向かった。
「どうしても、ひとつね、判断出来ない所が」と歩きながらバートが説明した。
「あぁそれね、毎回、迷っていた部分よね」とアリスも思い出しながら歩いた。
「最後はアリス様が決めてましたね」とバートが言うと
「それがね」とアリスはいたずらっぽい笑いを浮かべると
「去年発見したのよ」と得意げに言った。
執務室に入ると、なかで仕事しているものが一斉にアリスを見た。
誰もなにも言わなかったが、アリスは気にせず
「おぉ広くなったのね。壁をとったのね」と言うと
「今までの記録を持って来て」と言うと部所の者の態度の悪さをハラハラして見ていたヘドラーを見て笑って手を振った。気を悪くしていないとわかったヘドラーは安心した。
「ほら、比べて見て。こうやって並べると」とアリスが並べると
「あっ」とバートが言った。それを見て人が集まりアリスの説明を聞いた。
「今年はここかな。根拠はこれ。結論が先で理由を探してるからちょっと・・・だけど今年はこれだけの人がいるから相談すると安心かな?」とアリスが言うと
「アリス様。ありがとうございます」とバートとヘドラーが頭を下げた。
「いいえ、それがね。わたくしも相談したいことがあるの」とアリスが言うと三人は部屋の隅に行った。
「海の一族を訪ねたいの。それでお土産を持って行きたいの。なにがいいと思う?」
「お土産ですか。貰ってばかりでしたね。干物おいしいですね」とバートが言うと
「えぇ香ばしくて、赤ワインにも白ワインにも合いますね」とヘドラーも賛成した。
「それでお礼になにか持って行きたいのよ。会食じゃなく遊びに行くから」とアリスが言うと
「スープを作ったらどうですか? あれ美味しかったですよ。王国で出来た野菜をご馳走したらいいのでは?」とヘドラーが言うと
「そうですね。海の物をご馳走になるお礼に、陸の物を持っていくってことかぁ。うん、そうする。わたくし練習したから作れる。ありがとう。良かった相談して」とアリスは言うと
「人が増えてよかったわ」と出て行った。
◇◇◇
「確かに優秀ですね。正直見くびっていました。バート様とヘドラー様こそが仕事をしていたと思っていましたが、違いました」と言ったところで口をつぐんだ。アレクがじろりと目線を送ったからだ。
「気にかかっていたことがありまして、この件で確信できました。地方でいわゆる溜池を作っている場所が、灌漑、治水も両方に役立つ場所になってまして、気になって調べたらアリス様が場所を指定している場合があります。領主が決めた場所を変更させていまして、バートに聞くとアリス様が変更させています。領主が断れば強く言ってないようですが、どうですか?専門家に調査させますか?」
「やって見てくれ。アリスの名前は調査員に出すな。調査も漏らすな」とアレクが答えると
「はい、すぐに」と男は出て行った。
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