18 / 19
18 エドワルドと共に
しおりを挟む
エドワルドたちは連れ立ってギルドをでると、エドワルドのすすめる店にはいった。
席に案内されてエールが運ばれると先ず乾杯した。それから自己紹介し合った。
「俺はエドワルド。エドと呼んでくれ。依頼を受けて留守にすることがあるが、この町が拠点だ。冒険者ランクが高いのが自慢だ。・・・その・・・君はあまり興味がなさそうなので自分から言うが、金級だ」
「金!!実際にいるんですね」
「驚いてもらって、嬉しいね」
「僕は登録したばかりで黒です」
料理が運ばれて来ると、エドワルドは取り分けてイズミの皿に乗せていく。
「これはおすすめのなかでもおすすめだ」
一口食べてイズミが小声で「ほんとだおいしい」と呟くと満足そうに笑った。
エドワルドは金級冒険者としてあちらこちら行った話をイズミに話してくれた。
「俺がどんどん話しているが、たいくつじゃないか?」
「とんでもない、聞きたい話ばかりです」
その時ドアを開けて冒険者が何人か入って来た。彼らはエドワルドを見ると
「こんなところにいるとは、どうしたんだ?最近あたりが不穏だろ。隣国は召喚した神子の訓練をしているようだぞ。手伝わなくていいのか?そのうちこちらに派遣してもらうためにも顔つなぎしなくてはな」
「俺には関係ない」
「あと奴隷商人の組織が動き始めてる、国境で支部のボスが殺された件。でかくなるぞ」
イズミは飲もうとしていたエールをテーブルに戻した。
「こちらは?見慣れない顔だな」
「依頼の関係で・・・」と紹介する気がないところをみせると
「冷たいね、こんな美人と一緒にいながら・・・」といいながら椅子に座ろうとするのを
「あっちに行け、飯が不味くなる」
「言ってくれるね。まぁいい。俺はこの機会を掴む」
「やればいいさ」
「ではな、美人さん今度会ったら名前教えてね。あっ俺はカールだ」
「いけ!!」
「こわいね」と言いながらカールはもう先にテーブルに着いていた仲間のところに行った。
「あいつの話は気にするな、俺はイズミの護衛をやる。回復薬は大事なものだ。薬師ギルドが価値を認めた存在だ。大事に守るからな」
「よくわからないけど、ありがとう」
二人は明日ギルドで待ち合わせすることを決めた。
エドワルドはイズミを宿まで送った。
翌日、珍しく朝、ギルドに現れたイズミを冒険者は意識していた。人待ち顔で佇む彼に話しかけたのは、このギルド一番のパーティーのリーダーのマーチンだった。
「君、いつもソロだよね。よかったら一緒に行ってみない?狩りもやってるよね。血抜きがちゃんとしてるって褒められていたし・・・・パーティだと強い魔獣が狩れるから実入りもよくなるし・・・・試しに行ってみよう」
「ありがとう、だけど今日は待ち合わせでここに来てるから」
「待ち合わせ?誰と?なんならそいつを断わる手伝いするよ。ちなみに僕はマーチン」
「断ったりしないよ。護衛をしてもらうんだ」
「護衛なら僕が」
「いや、その人に頼んだから」
「待ち合わせは誰なのか?まだ来ないっていうのは本気じゃなかったのでは?薬草採取の護衛なんて」
「いい仕事だぞ」と上から声が落ちてきた。
「イズミ、早く来てくれていたんだ。悪かった待たせた」
「エドワルドさんが?」とマーチンが呟くと
「あぁ薬草採取の護衛だ」
「なんでまた・・」
「なんでだろうな?薬草が大事だと思ったってことかな。本気で護衛をやろうと思ってる。では行くか」
連れ立って去って行く二人を見送りながら、マーチンは『手をだすなってことか』と納得した。
イズミがこの町に現れた時、冒険者の注目を集めていたのだが、いちはやくマーチンが誘うと宣言した。
パーティ五人全員が銀級と、このギルドの一番の実力者の発言は見事な抑止力となり冒険者はなんとなくイズミのことを遠目にみるだけになっていたのだ。
だが、エドワルドが薬草採取の護衛をする?マーチンは納得できなかった。
エドワルドはイズミに好きな所へ採取に行けと言うと
「遅れてすまなかった、これを作らせていた」と包みを見せた。
「これは?」
「昼だ。これを食べさせたくて」
「それはうれしいですね、でも遅れてないですよ。僕が早くギルドに行ったので・・・えっと朝のギルドをみたかったんで・・・・依頼を受けたり仲間を誘ったりって言うのを」
「なるほど・・・・」
「あのう、昨日合った人たちはどういった?」
「あいつらも冒険者だが別の拠点のやつらだ。隣国への移動の途中みたいだったな」
「隣国でなにか、起きたのでしょうか?」
「うわさ程度しか聞かないな」
「うわさ?」
「神子を召喚したのはいいが、神子の召喚は確かだ。ただ神子の能力が・・・・といううわさだ」
「それって隣国の?」
「そうだ。隣国と行っても行き来は盛んだし冒険者は国境関係なく森で活動しているからな。情報は早くて正確だ」
「そうなんですね」
「それで昨日のやつらは隣国へ行ったんだ」
「そういえば昨日丁寧に説明してもらったんですが、ちょっと疑問がでてきて」
「なんだ?」
「エドワルドさんの依頼料って薬師ギルドが払うんですね」
「そうだな」
「その場合、守秘義務はどうなるんですか?」
「守秘義務?」
「えーーと僕の秘密を守ってもらえるかどうか」
「契約では薬師ギルドは君の秘密を守る。雇われた僕も守る。君が薬草を採る場所は誰にも明かさない」
「僕の使う魔法は?」
「誓ってだれにも明かさない。これは俺の個人的な誓いだ」
「個人的?」
「つまり俺は口が堅いという事だ。イズミが困ることはしない」
「わかりました。そろそろです。お願いします」
席に案内されてエールが運ばれると先ず乾杯した。それから自己紹介し合った。
「俺はエドワルド。エドと呼んでくれ。依頼を受けて留守にすることがあるが、この町が拠点だ。冒険者ランクが高いのが自慢だ。・・・その・・・君はあまり興味がなさそうなので自分から言うが、金級だ」
「金!!実際にいるんですね」
「驚いてもらって、嬉しいね」
「僕は登録したばかりで黒です」
料理が運ばれて来ると、エドワルドは取り分けてイズミの皿に乗せていく。
「これはおすすめのなかでもおすすめだ」
一口食べてイズミが小声で「ほんとだおいしい」と呟くと満足そうに笑った。
エドワルドは金級冒険者としてあちらこちら行った話をイズミに話してくれた。
「俺がどんどん話しているが、たいくつじゃないか?」
「とんでもない、聞きたい話ばかりです」
その時ドアを開けて冒険者が何人か入って来た。彼らはエドワルドを見ると
「こんなところにいるとは、どうしたんだ?最近あたりが不穏だろ。隣国は召喚した神子の訓練をしているようだぞ。手伝わなくていいのか?そのうちこちらに派遣してもらうためにも顔つなぎしなくてはな」
「俺には関係ない」
「あと奴隷商人の組織が動き始めてる、国境で支部のボスが殺された件。でかくなるぞ」
イズミは飲もうとしていたエールをテーブルに戻した。
「こちらは?見慣れない顔だな」
「依頼の関係で・・・」と紹介する気がないところをみせると
「冷たいね、こんな美人と一緒にいながら・・・」といいながら椅子に座ろうとするのを
「あっちに行け、飯が不味くなる」
「言ってくれるね。まぁいい。俺はこの機会を掴む」
「やればいいさ」
「ではな、美人さん今度会ったら名前教えてね。あっ俺はカールだ」
「いけ!!」
「こわいね」と言いながらカールはもう先にテーブルに着いていた仲間のところに行った。
「あいつの話は気にするな、俺はイズミの護衛をやる。回復薬は大事なものだ。薬師ギルドが価値を認めた存在だ。大事に守るからな」
「よくわからないけど、ありがとう」
二人は明日ギルドで待ち合わせすることを決めた。
エドワルドはイズミを宿まで送った。
翌日、珍しく朝、ギルドに現れたイズミを冒険者は意識していた。人待ち顔で佇む彼に話しかけたのは、このギルド一番のパーティーのリーダーのマーチンだった。
「君、いつもソロだよね。よかったら一緒に行ってみない?狩りもやってるよね。血抜きがちゃんとしてるって褒められていたし・・・・パーティだと強い魔獣が狩れるから実入りもよくなるし・・・・試しに行ってみよう」
「ありがとう、だけど今日は待ち合わせでここに来てるから」
「待ち合わせ?誰と?なんならそいつを断わる手伝いするよ。ちなみに僕はマーチン」
「断ったりしないよ。護衛をしてもらうんだ」
「護衛なら僕が」
「いや、その人に頼んだから」
「待ち合わせは誰なのか?まだ来ないっていうのは本気じゃなかったのでは?薬草採取の護衛なんて」
「いい仕事だぞ」と上から声が落ちてきた。
「イズミ、早く来てくれていたんだ。悪かった待たせた」
「エドワルドさんが?」とマーチンが呟くと
「あぁ薬草採取の護衛だ」
「なんでまた・・」
「なんでだろうな?薬草が大事だと思ったってことかな。本気で護衛をやろうと思ってる。では行くか」
連れ立って去って行く二人を見送りながら、マーチンは『手をだすなってことか』と納得した。
イズミがこの町に現れた時、冒険者の注目を集めていたのだが、いちはやくマーチンが誘うと宣言した。
パーティ五人全員が銀級と、このギルドの一番の実力者の発言は見事な抑止力となり冒険者はなんとなくイズミのことを遠目にみるだけになっていたのだ。
だが、エドワルドが薬草採取の護衛をする?マーチンは納得できなかった。
エドワルドはイズミに好きな所へ採取に行けと言うと
「遅れてすまなかった、これを作らせていた」と包みを見せた。
「これは?」
「昼だ。これを食べさせたくて」
「それはうれしいですね、でも遅れてないですよ。僕が早くギルドに行ったので・・・えっと朝のギルドをみたかったんで・・・・依頼を受けたり仲間を誘ったりって言うのを」
「なるほど・・・・」
「あのう、昨日合った人たちはどういった?」
「あいつらも冒険者だが別の拠点のやつらだ。隣国への移動の途中みたいだったな」
「隣国でなにか、起きたのでしょうか?」
「うわさ程度しか聞かないな」
「うわさ?」
「神子を召喚したのはいいが、神子の召喚は確かだ。ただ神子の能力が・・・・といううわさだ」
「それって隣国の?」
「そうだ。隣国と行っても行き来は盛んだし冒険者は国境関係なく森で活動しているからな。情報は早くて正確だ」
「そうなんですね」
「それで昨日のやつらは隣国へ行ったんだ」
「そういえば昨日丁寧に説明してもらったんですが、ちょっと疑問がでてきて」
「なんだ?」
「エドワルドさんの依頼料って薬師ギルドが払うんですね」
「そうだな」
「その場合、守秘義務はどうなるんですか?」
「守秘義務?」
「えーーと僕の秘密を守ってもらえるかどうか」
「契約では薬師ギルドは君の秘密を守る。雇われた僕も守る。君が薬草を採る場所は誰にも明かさない」
「僕の使う魔法は?」
「誓ってだれにも明かさない。これは俺の個人的な誓いだ」
「個人的?」
「つまり俺は口が堅いという事だ。イズミが困ることはしない」
「わかりました。そろそろです。お願いします」
13
あなたにおすすめの小説
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
俺の居場所を探して
夜野
BL
小林響也は炎天下の中辿り着き、自宅のドアを開けた瞬間眩しい光に包まれお約束的に異世界にたどり着いてしまう。
そこには怪しい人達と自分と犬猿の仲の弟の姿があった。
そこで弟は聖女、自分は弟の付き人と決められ、、、
このお話しは響也と弟が対立し、こじれて決別してそれぞれお互い的に幸せを探す話しです。
シリアスで暗めなので読み手を選ぶかもしれません。
遅筆なので不定期に投稿します。
初投稿です。
新緑の光と約束~精霊の愛し子と守護者~
依羽
ファンタジー
「……うちに来るかい?」
森で拾われた赤ん坊は、ルカと名付けられ、家族に愛されて育った。
だが8歳のある日、重傷の兄を救うため、ルカから緑の光が――
「ルカは精霊の愛し子。お前は守護者だ」
それは、偶然の出会い、のはずだった。
だけど、結ばれていた"運命"。
精霊の愛し子である愛くるしい弟と、守護者であり弟を溺愛する兄の、温かな家族の物語。
他の投稿サイト様でも公開しています。
陛下の前で婚約破棄!………でも実は……(笑)
ミクリ21
BL
陛下を祝う誕生パーティーにて。
僕の婚約者のセレンが、僕に婚約破棄だと言い出した。
隣には、婚約者の僕ではなく元平民少女のアイルがいる。
僕を断罪するセレンに、僕は涙を流す。
でも、実はこれには訳がある。
知らないのは、アイルだけ………。
さぁ、楽しい楽しい劇の始まりさ〜♪
黒獅子の愛でる花
なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。
中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。
深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。
サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。
しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。
毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。
そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。
王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。
王妃は現在、病で療養中だという。
幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。
サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…
路頭に迷う超絶美形を拾ったら無自覚な懐かれ方が凄すぎて義賊の頭領の心臓が持ちません! ~初恋の難易度がカンストしてる件について~
たら昆布
BL
義賊のツンデレ頭領が気まぐれで生き倒れた美青年を拾う話
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる