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「体内に魔力を溜め、それを使って呪いを断つ方法は効果的です」

「えっ?!本当だったの?!」

「ただ、その……直接内部に注がなくて良いと言うか。外からこう、手を当てて内部に溜めるのが一般的ですかね」

「うがーーー!」

「あっはっは!!」

 あれから何度目かの解呪士の訪れがあり、かけられた呪いが全て祓われたと告げられた。
 ここに留まるのも長くなって来て、色々と気安くなり……不敬だとかなんだとかもう欠片も無くなっていた。

「こ、皇弟殿下が笑ってらっしゃる……!」

 そっちに驚かれていた。

「フレデリック様がいらっしゃる場であれば殺されない」

「何が皇弟殿下に何が頼み事がある時はフレデリック様がいる時にしろ」

 そう言う合言葉が流れている事を私は知っているからな!

「しかし、まだ外には出ないで下さい。まだアデリンと言う女は見つかっていません。現在もフレデリック様に向かって呪いを飛ばし続けています」

「そんな長い間呪ってて、アデリンとかいう奴は平気なの?」

 解呪士とセシリーは苦笑いをしている。

「まず、間違いなく「平気」ではないだろう。少なくてもお前の事を10年も呪い続けてるんだぞ」

「気持ち悪っ!セシリーより気持ち悪い!」

 ぞわぞわっと寒気が背中を走る。アージェを殺した女はどれほど私とアージェを憎んでいるんだろう。

「跳ね返った呪いの影響が出ているはずなんだが……」

 どこに潜んでいるのかまだ見つからないと言う。

「そろそろでしょう」

 解呪士は苦笑いをして部屋を出て行った。なんだろう、あの笑みは?何かあるのか?!

「で?誰が気持ち悪いって?」

「しまった!」

 聞き流してくれなかったか……。


「あんっ」

 気持ち悪いのは私の方だ。なんだかんだで言い訳をしながら、体の奥までセシリーを受け入れている。
 そして……それに快楽を感じて声を上げているんだから。

「そろそろ、捕まえなければならない。お前が結界の中に逃げ込んで、更にかけ続けた呪いが消されているのに気がつく。お前に手が届かないと知れば、きっと標的をお前の周囲に変えるだろう」

「……もしかして、クリスティンやカイラス……リリエン嬢が、狙われ、る?」

「そうだ。2.3日中に事は動く。魔力を溜めておけ」

 ぐりっと中を押され悲鳴に似た嬌声を上げてしまう。

「ひぃんっ!」

「良い声だ、唆る」

「ま、待って。魔力は、外から注げるって……」

 解呪士は言ってたよね。

「どこからどう注ぐかは私が決める。大人しく受け取っていろ」

「ひうぅっ!」

 そう言えば俺様な奴だった。


 
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