【本編完結】神に捨てられた糸くずの俺は愛される~不幸な物語なんて変えてやるから安心して

鏑木 うりこ

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5 あ、敏感な所が集まってますもんね

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 マチェットへその下についた俺は唸った。ここは所謂一つの丹田っていうやつでチャクラ的な物を練り上げるとかいう漫画の奴に出てくるところなんだけど、どうやらこの世界で魔法を使う時の力……魔力という奴もここから発生したりなんだりしてるみたい。そんな場所にマチェット、魔力が滅茶苦茶たまってる。そんでこのたまりにたまった魔力のせいでいつもモヤモヤしているみたいだ。
 イライラの原因がコレね。つまりマチェットは生まれてこの方、ずっと魔力便秘だったようなモン。そりゃイライラもするし顔にニキビも出来るよね。マチェットいっぱいニキビあるんだ、コレのせい。後肉食いすぎ。脂肪分多し。
 俺はたまりにたまったマチェットの魔力の出口っぽい所を探してみる。あ、詰まってる。なんか詰まってるっていうか出口が狭窄してる。細くなって出ていかなくなってるんだ、これだよー間違いねえ。

 ちょっと引っ張って……伸ばしてぇ~もみもみしてぇ~ステントみたいになって~。コレステロールをキック! キック!
え? 足なんてねぇだろ? って気合いだよ、概念だよ!

 俺は1センチもない体を駆使して魔力の出口をもみほぐした。そしたらぴちょんぴちょんしか出なかった魔力がぽたぽたになり、ちょろちょろになってからさぁ~っと流れ出した。お、いいねいいね。開通おめでとー!

「ふ、ふえ!?」

 魔力が流れるようになったら、マチェットが変な声を上げてる。なんだろう……便秘解消、我慢してたおしっこ噴射? まあどっちでもいいや。

「う……、やん……あ! ひぃっ!」

 ……変なエロい声出すんじゃない。って俺気が付いたね。この辺りあっち方面の敏感な所がいっぱいあるね、うん。仕方がないよ、マチェット……大丈夫お前の痴態を知るのは糸くずの俺だけだ。お前、嫌われてるからメイドも様子を見に来ないから、好きなだけ弄ったらいいさ……。
 そりゃマチェットも18歳という多感なお年頃だ。いろいろ気になっちゃうよねー。

「あ、やだ、うそっ!い、いーーーー!」

 自分のナニを握り締めて、一人で張り切ってるようだな、がんば! 俺は移動に疲れたからまたその場で寝ることにした。マチェットの一人遊びを見学するのも可哀想だしな……俺偉い。

 俺は三日後に目を覚ましたけれど、なーんとマチェット君ってば顔のニキビがなくなってつやっつやになってた。ついでにイライラ感もなくなって、目の下のクマもいなくなったみたい。よっぽどなんやな、魔力便秘。
 ちなみに魔力がたまっていた場所はなんかでっかい袋みたいのが出来ちゃってるけど、魔力はそこにたまらないでサラサラ流れてるからほっといても大丈夫みたい。きっとニキビとかできたら根元に袋みたいの出来るじゃん? あれと一緒なんだと思う。キットそのうち縮むだろう。
 おへそ周りも落ち着いてたし、真っ赤になってる腫れてる所もないし、俺はまた血管を移動して頭の方がに戻って行った。血管、脂こびりついてるよ! 運動しなきゃな。

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