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精霊姫の成れの果て

33 鼻水を垂らしても美形

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「も!もう!信じるぅ!信じるから!!も、もうゆるひてぇ!!」

「いやいや!もっと誠意を見せてやるよ!信じられないかも知れないが、俺はあのクソ女を抱いてないから!」

「ひんひるぅ!ひんひるからぁ!!ゆるひてぇ!!」

 ナルジェルは可愛い。舌ったらずに叫びながら、泣いている。イきすぎてあたまがおかしいのだそうだ。それでもぐちゅぐちゅと奥を抉れば、腹の奥がビクビクと震えてイったようだ。

「あひぃ……あひぃ……」

 美形は鼻水を垂らしても美形だな。一度引き抜いてひっくり返し、仰向けにする。力なくくったりと投げ出された長い足を開いて持ち上げる。

「や、やめてぇ……」

「いーや、やめない」

 やり過ぎて、ぽっかり口を開いている穴にまた突っ込んだ。

「あぅう……」

 ぐぼっと空気まで入って変な音がしたが、きれいにぴったり収まった。俺の形を良く良く覚え込んでいる。穴の中まで可愛らしい。

「ほら、掴まって?」

「うう……ううーー……」

 腕を引いて首の後ろに持って行くと、なんとか掴まったようだ。力を入れてナルジェルの上半身を起こして座位にする。

「あぅ」

 深い所に刺さったのか、ビクンと背を仰け反らせた。

「ナル、気持ち良い?」

「う……うう、良くない……」

「可愛いな、お前は」

 ナルジェルは何も変わらない。長い手足も、きれいな肌も。俺の愛するナルジェルだった。

「腹は痛むか?」

「……痛くない……」

 こてん、力なく頭を俺の肩に乗せたまま、ナルジェルは呟いた。

「リジェ……俺、魔女なんだって」

「男なのに魔女なんだな」

 その辺はとても不思議だ。まあ元々男なのに精霊姫だからな、今更だが。

「魔女は……悪霊とともに生きて国を病ませる」

「そうなんだな、知らなかった」

 精霊姫の言い伝えはあんなに色々残っているのに、姫のその後についてはほとんど何も知らなかった。

「俺がいると、国はどんどん暗くなって行く」

「そうか。じゃあシュバイチェルンの側の領地でも貰って一緒に住もう。いや、無断でシュバイチェルンに住み着いてやろうかな?金髪め!いいざまだ!」

 なかなか良い考えじゃないか?あいつが俺の伴侶にちょっかいかけるから、こんな怪我をさせてしまった。
 まあ、離れた俺が1番悪いんだが……。

「リジェ、笑い事じゃない……俺はもう精霊姫じゃない……精霊は生めない……」

「シュバイチェルンに住んだら精霊を生まれちゃ困るんだが?」

「リジェ!君はこの国の王弟だろう!」

「いや?俺はお前の夫だ。この国よりお前が大切なんだ」

 だから何もかも兄上に差し上げた。お前が欲しかったから!お前を手に入れる為に全部捨てたんだ。

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