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2 可哀想な元王子
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「私は殺されたのですね」
「多分そうだね。見て、顔が誰だかわからないくらいぐちゃぐちゃに潰されている」
死体を指差すと、人相が分からなくなった顔が一応ついている。
「うわぁ……これは引きますねぇ」
「だよねー。目玉も何もかも取れなくなってる」
「えっ!目を取るつもりなんですか!」
「人気商品ですけど?!」
魂だけだけど、青くなりながら俺の話を聞いている。
「あとね、両手が切り落とされてるの。多分、身元がわかる指輪とかしてたんじゃない?」
「あ!はい!王太子の指輪をしてました!」
「そりゃ盗られるねぇ!それにしても王太子様だったんだねぇ」
「はい!テレニス王国王太子、スティアー・テレニスです」
うーん、どこだろ、わかんねぇ。けど、王太子様だったのに殺されちゃったんだあ……。
「そうだったんだー。あ、先に魂の判定しよっか?」
「魂の判定?」
俺がここに来た理由の一つだ。
「えーと、この世に未練はありますか?スティアーの場合殺されたから、復讐したいとか、道連れにしたいとか、呪い殺したいとか。えーと」
パラパラと借りている本を捲る。えーと殺された場合は、色々あるなあ。
「うん、この場合。正当な復讐は認められるよ」
スティアーの魂はうーん、と唸ってから
「復讐は、しなくて良いかなぁ……私は側妃の子供だったからね。正妃様にめちゃくちゃ嫌われてて、第二王子は正妃様の子供だったし。弟を王位につけたかったんだ。何度も狙われたから知ってる」
「……そうなんだ……皆、身勝手だね」
あまり良い人生じゃなかったんだなぁ。
「じゃあ復讐しないでプラス査定、生きにくい人生だったけど、運命分頑張って生きたから更にプラス。聞き分けも良いし、俺からも花丸つけてあげようかな?」
「花丸?ありがとう、なんだか嬉しいよ!」
スティアーは20歳くらいなのに、とても嬉しそうにコロコロと笑った。
「じゃあ次はスキルの取捨ね」
右手を左から右へ振ると、スティアーのスキル一覧が出てくる。俺のこの部屋だけで使える死者の魂のスキルを見る事が出来る技能だ。
「んー……次の転生に何を持っていく?また貴族の産まれ(王族)つける?」
「もう要らないかな……また命を狙われるのはしんどいよ」
「でも平民は大変だから貴族の産まれ(レベル2)にしよっか。多分子爵とかその辺に生まれる」
「家族は仲が良いのが良いな」
「そうだなー!んじゃ家族運(レベル5)?これでかなりポイントが減るけど魔法の才か剣の才どっちか置いてきなよ」
「えっ!どっちもあったんですか!」
おっとぉ?!気がつかなかったのー?!
「あったよ!(レベル5)がついてるからかなりの使い手になれたはずだけど?!」
「どちらの先生からも才能がないと言われていて……あ、正妃様派の方だったのかな……」
「それだー!でも結構育ってるから頑張ったんだねえ。剣の才レベル5、これ頂戴。魔法の才レベル5はそのまま持っていきな。きっと役に立つし、生活に使えるやつはやっぱり良いよ」
「わーありがとう!」
俺はスティアーと話し合いながら、スキルを決定していった。
「多分そうだね。見て、顔が誰だかわからないくらいぐちゃぐちゃに潰されている」
死体を指差すと、人相が分からなくなった顔が一応ついている。
「うわぁ……これは引きますねぇ」
「だよねー。目玉も何もかも取れなくなってる」
「えっ!目を取るつもりなんですか!」
「人気商品ですけど?!」
魂だけだけど、青くなりながら俺の話を聞いている。
「あとね、両手が切り落とされてるの。多分、身元がわかる指輪とかしてたんじゃない?」
「あ!はい!王太子の指輪をしてました!」
「そりゃ盗られるねぇ!それにしても王太子様だったんだねぇ」
「はい!テレニス王国王太子、スティアー・テレニスです」
うーん、どこだろ、わかんねぇ。けど、王太子様だったのに殺されちゃったんだあ……。
「そうだったんだー。あ、先に魂の判定しよっか?」
「魂の判定?」
俺がここに来た理由の一つだ。
「えーと、この世に未練はありますか?スティアーの場合殺されたから、復讐したいとか、道連れにしたいとか、呪い殺したいとか。えーと」
パラパラと借りている本を捲る。えーと殺された場合は、色々あるなあ。
「うん、この場合。正当な復讐は認められるよ」
スティアーの魂はうーん、と唸ってから
「復讐は、しなくて良いかなぁ……私は側妃の子供だったからね。正妃様にめちゃくちゃ嫌われてて、第二王子は正妃様の子供だったし。弟を王位につけたかったんだ。何度も狙われたから知ってる」
「……そうなんだ……皆、身勝手だね」
あまり良い人生じゃなかったんだなぁ。
「じゃあ復讐しないでプラス査定、生きにくい人生だったけど、運命分頑張って生きたから更にプラス。聞き分けも良いし、俺からも花丸つけてあげようかな?」
「花丸?ありがとう、なんだか嬉しいよ!」
スティアーは20歳くらいなのに、とても嬉しそうにコロコロと笑った。
「じゃあ次はスキルの取捨ね」
右手を左から右へ振ると、スティアーのスキル一覧が出てくる。俺のこの部屋だけで使える死者の魂のスキルを見る事が出来る技能だ。
「んー……次の転生に何を持っていく?また貴族の産まれ(王族)つける?」
「もう要らないかな……また命を狙われるのはしんどいよ」
「でも平民は大変だから貴族の産まれ(レベル2)にしよっか。多分子爵とかその辺に生まれる」
「家族は仲が良いのが良いな」
「そうだなー!んじゃ家族運(レベル5)?これでかなりポイントが減るけど魔法の才か剣の才どっちか置いてきなよ」
「えっ!どっちもあったんですか!」
おっとぉ?!気がつかなかったのー?!
「あったよ!(レベル5)がついてるからかなりの使い手になれたはずだけど?!」
「どちらの先生からも才能がないと言われていて……あ、正妃様派の方だったのかな……」
「それだー!でも結構育ってるから頑張ったんだねえ。剣の才レベル5、これ頂戴。魔法の才レベル5はそのまま持っていきな。きっと役に立つし、生活に使えるやつはやっぱり良いよ」
「わーありがとう!」
俺はスティアーと話し合いながら、スキルを決定していった。
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