【完結】良い子な邪神に転生した俺は強すぎて封印不可?頑張って封印されます!

鏑木 うりこ

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 俺が次の餌をつけて糸を垂らすとすぐに手ごたえがあった!お!凄い、俺釣りの才能あるかも!

「わ、わわっ!!」

「ルーっ!」

 いきなり引っ張られて、水に落ちそうになった俺をセラが抱えてくれた。好き~!

「なんかさっきより大きい物が釣れたかもっ」

「えっ?私より引きが強い?そんな者この湖にいませんよ……あっ!もしかして!」

 シャチホコ君が胸鰭をパタパタさせている。おや?知り合い??

「まあ釣ってみたら分かるよね!引っ張るよ~~~それ~~~~!」

 セラが強化してくれた竿も糸も絶対に切れないから力いっぱい引っ張れる。今度は水面がもりっと盛り上がったぞ!これは本当に大きいみたい!それでも俺は力任せに引き上げる。俺ってばかなり力持ちだからね!

「そーーーーれっ!!!」

「グオオオオオオオオッ!!」

 でっかい!でっかいよ!でっかい黒いワニみたいのがスッポーンと空に舞って、ズドオオン!と地響きを響かせて地面に落ちた。わわっ!

「ふっ」

 黒いワニの着地地点にいた人や建物はセラの保護魔法で保護されて怪我したり壊れたりしたものはいないみたいだった。ご、ごめんね、こんな大きなものが釣れるとは思わなかったの……。だって10メートルくらいはあるよ、このワニさん……。

「あちゃあ……釣っちゃいましたねぇ。ルーチェ様の美味しい匂いに釣られたんでしょうね、まさしく」

「シャ、シャチホコ君、これなに!?」

 黒いワニが腹を見せてひっくり返っている。今は脳震盪を起こしているのか静かだけど、そのうち暴れそうだよ~!やばいやばい!

「私がこの湖に住み着く前にいた魔物ですね。こいつが1000年くらい前から暴れて、この湖は大変荒れたそうですよ。私が来てからは隅っこの洞窟に隠れて住んでいましたけど、私が湖から出たので調子に乗って出て来たんでしょう。うるさいので始末しちゃいましょう」

 尾びれでペシンと地面を叩いてシャチホコ君はフン、と鼻息を荒くした。

「えーー、せっかく釣ったのにぃ!」

「……魚拓でも取ります?」

 こんなのを写せる大きな紙なんてないよ!セラ。

「うちの屋根のシャチホコ、俺が釣ったお魚で飾れると思ったのになぁ……こんなに大きかったら屋根に乗せられないよね……黒いし」

 残念だけれど、しょうがないか……魔物だって言うし、こんなに大きいなんて皆の迷惑になっちゃう。周りを見れば釣り人は遠巻きだし、青い顔をしてひそひそしてる……ああ、やっちゃった……くすん。

「なんとかしなさい、シャチホコ」

「了解ですっ!!」

 シャチホコ君はビッタンビッタン、ジッタンバッタン地上を進んで黒い大きなワニに近づこうとしてた。

「ええい!地上はままならないっ!」

 金色の鯉がぴかっと光ったと思ったらそこには金髪のお兄さんが立っていて

「流石ルーチェ様の恩寵!人変化も自由自在ですね!」

 人間の姿になったみたいだった。中々のイケメンお兄さんだけれども勿論セラの方がかっこいいし背が高いよ!

「ちょっと待っててくださいね~~!」

 早足で駆け出し、ワニの頭の方に回り込んで行った。

「服着てたね」「中々常識のあるシャチホコですね」

 素っ裸じゃなくて良かった。

 
 
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