9 / 11
忌々しい(オスカー視点)
しおりを挟む
パーティーであの女と目が合った時に私は全てを思い出した。
あの女のせいで私の人生はめちゃくちゃになった。
あの女さえいなければ私はキャサリンと結婚し、侯爵にもなれたはず。
父母はあの女に騙されて私をさしおいて、息子を跡継ぎにしてしまった。
あの女は私に不幸をもらたす悪魔だ。
確か私はあの女を殺して捕らえられたはずだ。なぜまた学生に戻っているんだ?
これは夢か?
私はアカデミーで真実の愛の相手のキャサリンと出会った。
婚約者はいたが、キャサリンに酷いことをしていたと知り、サマーパーティで皆の前で断罪し婚約破棄してやった。
これでキャサリンと結婚できると思っていたのに、父上は『裕福でもない男爵家の令嬢なんぞと結婚してもルブラウン家になんの利益もよばない』と認めてはくれかった。
全てを思い出した。このままではまたあの女と結婚させられてしまう。
またキャサリンと結婚できないではないか。
そして、私から侯爵の座を奪ったあの忌々しい息子もいらない。
先に殺してしまおう。
あの時は突発的に殺したが、今なら色々策を練れる。絶対に私が犯人と気がつかないように策を練り殺してしまおう。まだ私との接点はないので私が疑われることはない。
私はあの女を誘拐し、殺害して捨てる計画を立てた。
計画は完璧だ。
だが、あの女にはいつも護衛のような兄と婚約者がくっついていた。
おかしい、本来なら兄も婚約者もいないはずだ。
それに姉までいて、筆頭公爵の嫡男と婚約していて、我が家とあの女の家がやるはずだった共同事業もなぜか筆頭公爵家とあの女の家がやっている。
婚約者がいても、あの女は私に横恋慕し、金をちらつかせて私と結婚しようとするはずだ。
あの女は守られているがきっと隙はあるはずだ。
あの女の兄と婚約者は王太子殿下の側近候補だ。あの女のそばを離れ登城する日があった。
私は破落戸達を金で雇い、アカデミーでひとりになる時を狙い、あの女に兄と婚約者が怪我をしたのですぐ来るようにと言葉巧みに誘い出し、薬を嗅がせ意識を失わせて誘拐することに成功した。
女の侍女は薬で意識を失わせ、川に投げ込んだ。
「お兄様とクロヴィス様はどこですか?」
意識を取り戻したあの女が騒ぎ出した。
うるさいな。目隠しと手足を縛るだけではなく、猿轡もすればよかったな。
「それに一緒にいたはずのマイアはどこですか!」
いくら騒いでも誰にも気づかれることはない。
「私を騙したのですか!」
私は女の目隠しをはずした。
「あなたは……」
「私を知っているのだな」
「……」
「お前にいられると私は不幸になるんだよ。消えてもらう」
さすがの破落戸達も13歳の子供を慰み者にする気はないだろう。
殺して捨てるつもりだったが、見た目は悪くないので他国の幼女趣味の貴族に性奴隷として売るのもいいかもしれない。
そんなことを考えていたら外が騒がしくなった。
まさか、ここがわかったのか?
見つかるとやばい。
さっさと殺して逃げるとするか。
私は女を持っていた剣でめった刺しにした。
金目当ての殺しに見せかけるため、女が身につけている金目の物を薬で眠っている間にとっておいてよかった。
「逃げるぞ」
破落戸達にそう告げ私は裏口から逃げた。
あの女のせいで私の人生はめちゃくちゃになった。
あの女さえいなければ私はキャサリンと結婚し、侯爵にもなれたはず。
父母はあの女に騙されて私をさしおいて、息子を跡継ぎにしてしまった。
あの女は私に不幸をもらたす悪魔だ。
確か私はあの女を殺して捕らえられたはずだ。なぜまた学生に戻っているんだ?
これは夢か?
私はアカデミーで真実の愛の相手のキャサリンと出会った。
婚約者はいたが、キャサリンに酷いことをしていたと知り、サマーパーティで皆の前で断罪し婚約破棄してやった。
これでキャサリンと結婚できると思っていたのに、父上は『裕福でもない男爵家の令嬢なんぞと結婚してもルブラウン家になんの利益もよばない』と認めてはくれかった。
全てを思い出した。このままではまたあの女と結婚させられてしまう。
またキャサリンと結婚できないではないか。
そして、私から侯爵の座を奪ったあの忌々しい息子もいらない。
先に殺してしまおう。
あの時は突発的に殺したが、今なら色々策を練れる。絶対に私が犯人と気がつかないように策を練り殺してしまおう。まだ私との接点はないので私が疑われることはない。
私はあの女を誘拐し、殺害して捨てる計画を立てた。
計画は完璧だ。
だが、あの女にはいつも護衛のような兄と婚約者がくっついていた。
おかしい、本来なら兄も婚約者もいないはずだ。
それに姉までいて、筆頭公爵の嫡男と婚約していて、我が家とあの女の家がやるはずだった共同事業もなぜか筆頭公爵家とあの女の家がやっている。
婚約者がいても、あの女は私に横恋慕し、金をちらつかせて私と結婚しようとするはずだ。
あの女は守られているがきっと隙はあるはずだ。
あの女の兄と婚約者は王太子殿下の側近候補だ。あの女のそばを離れ登城する日があった。
私は破落戸達を金で雇い、アカデミーでひとりになる時を狙い、あの女に兄と婚約者が怪我をしたのですぐ来るようにと言葉巧みに誘い出し、薬を嗅がせ意識を失わせて誘拐することに成功した。
女の侍女は薬で意識を失わせ、川に投げ込んだ。
「お兄様とクロヴィス様はどこですか?」
意識を取り戻したあの女が騒ぎ出した。
うるさいな。目隠しと手足を縛るだけではなく、猿轡もすればよかったな。
「それに一緒にいたはずのマイアはどこですか!」
いくら騒いでも誰にも気づかれることはない。
「私を騙したのですか!」
私は女の目隠しをはずした。
「あなたは……」
「私を知っているのだな」
「……」
「お前にいられると私は不幸になるんだよ。消えてもらう」
さすがの破落戸達も13歳の子供を慰み者にする気はないだろう。
殺して捨てるつもりだったが、見た目は悪くないので他国の幼女趣味の貴族に性奴隷として売るのもいいかもしれない。
そんなことを考えていたら外が騒がしくなった。
まさか、ここがわかったのか?
見つかるとやばい。
さっさと殺して逃げるとするか。
私は女を持っていた剣でめった刺しにした。
金目当ての殺しに見せかけるため、女が身につけている金目の物を薬で眠っている間にとっておいてよかった。
「逃げるぞ」
破落戸達にそう告げ私は裏口から逃げた。
145
あなたにおすすめの小説
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍発売中
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜
夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」
婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。
彼女は涙を見せず、静かに笑った。
──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。
「そなたに、我が祝福を授けよう」
神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。
だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。
──そして半年後。
隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、
ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。
「……この命、お前に捧げよう」
「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」
かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。
──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、
“氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。
妹に一度殺された。明日結婚するはずの死に戻り公爵令嬢は、もう二度と死にたくない。
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
恋愛
婚約者アルフレッドとの結婚を明日に控えた、公爵令嬢のバレッタ。
しかしその夜、無惨にも殺害されてしまう。
それを指示したのは、妹であるエライザであった。
姉が幸せになることを憎んだのだ。
容姿が整っていることから皆や父に気に入られてきた妹と、
顔が醜いことから蔑まされてきた自分。
やっとそのしがらみから逃れられる、そう思った矢先の突然の死だった。
しかし、バレッタは甦る。死に戻りにより、殺される数時間前へと時間を遡ったのだ。
幸せな結婚式を迎えるため、己のこれまでを精算するため、バレッタは妹、協力者である父を捕まえ処罰するべく動き出す。
もう二度と死なない。
そう、心に決めて。
第一王子は私(醜女姫)と婚姻解消したいらしい
麻竹
恋愛
第一王子は病に倒れた父王の命令で、隣国の第一王女と結婚させられることになっていた。
しかし第一王子には、幼馴染で将来を誓い合った恋人である侯爵令嬢がいた。
しかし父親である国王は、王子に「侯爵令嬢と、どうしても結婚したければ側妃にしろ」と突っぱねられてしまう。
第一王子は渋々この婚姻を承諾するのだが……しかし隣国から来た王女は、そんな王子の決断を後悔させるほどの人物だった。
【完結】結婚しておりませんけど?
との
恋愛
「アリーシャ⋯⋯愛してる」
「私も愛してるわ、イーサン」
真実の愛復活で盛り上がる2人ですが、イーサン・ボクスと私サラ・モーガンは今日婚約したばかりなんですけどね。
しかもこの2人、結婚式やら愛の巣やらの準備をはじめた上に私にその費用を負担させようとしはじめました。頭大丈夫ですかね〜。
盛大なるざまぁ⋯⋯いえ、バリエーション豊かなざまぁを楽しんでいただきます。
だって、私の友達が張り切っていまして⋯⋯。どうせならみんなで盛り上がろうと、これはもう『ざまぁパーティー』ですかね。
「俺の苺ちゃんがあ〜」
「早い者勝ち」
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結しました。HOT2位感謝です\(//∇//)\
R15は念の為・・
天才手芸家としての功績を嘘吐きな公爵令嬢に奪われました
サイコちゃん
恋愛
ビルンナ小国には、幸運を運ぶ手芸品を作る<謎の天才手芸家>が存在する。公爵令嬢モニカは自分が天才手芸家だと嘘の申し出をして、ビルンナ国王に認められた。しかし天才手芸家の正体は伯爵ヴィオラだったのだ。
「嘘吐きモニカ様も、それを認める国王陛下も、大嫌いです。私は隣国へ渡り、今度は素性を隠さずに手芸家として活動します。さようなら」
やがてヴィオラは仕事で大成功する。美貌の王子エヴァンから愛され、自作の手芸品には小国が買えるほどの値段が付いた。それを知ったビルンナ国王とモニカは隣国を訪れ、ヴィオラに雑な謝罪と最低最悪なプレゼントをする。その行為が破滅を呼ぶとも知らずに――
(完結)だったら、そちらと結婚したらいいでしょう?
青空一夏
恋愛
エレノアは美しく気高い公爵令嬢。彼女が婚約者に選んだのは、誰もが驚く相手――冴えない平民のデラノだった。太っていて吹き出物だらけ、クラスメイトにバカにされるような彼だったが、エレノアはそんなデラノに同情し、彼を変えようと決意する。
エレノアの尽力により、デラノは見違えるほど格好良く変身し、学園の女子たちから憧れの存在となる。彼女の用意した特別な食事や、励ましの言葉に支えられ、自信をつけたデラノ。しかし、彼の心は次第に傲慢に変わっていく・・・・・・
エレノアの献身を忘れ、身分の差にあぐらをかきはじめるデラノ。そんな彼に待っていたのは・・・・・・
※異世界、ゆるふわ設定。
エメラインの結婚紋
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢エメラインと侯爵ブッチャーの婚儀にて結婚紋が光った。この国では結婚をすると重婚などを防ぐために結婚紋が刻まれるのだ。それが婚儀で光るということは重婚の証だと人々は騒ぐ。ブッチャーに夫は誰だと問われたエメラインは「夫は三十分後に来る」と言う。さら問い詰められて結婚の経緯を語るエメラインだったが、手を上げられそうになる。その時、駆けつけたのは一団を率いたこの国の第一王子ライオネスだった――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる