妹はブラコン娘?!

松野がなめ

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episode 2 とある日常 1

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 心地よい暖かさ、閉めてあるカーテンの隙間から少し朝陽が入り込んでいる。

 俺は身体を何かに揺すられる感触で一瞬目を開けるがそこにいた人物を見てまた布団を頭から被りまた寝ようとすると状況を理解できずに頭の上にハテナマークが着く。

 あれ? 今いたのってまさかとは思うが……

 もう一度見てみると俺のベットの前で俺の身体を揺すっていた人物。


 ーーそう、琴音だった。


 ってなんで琴音が俺の部屋にいんだ? ! いやいや待て待て落ち着け俺。

「はぁ……やっと起きたー  とっくにもう学校行く時間だよーもぉ……」
「いー?! 琴音、 お、お前なんで俺の部屋にいんだよ?!」

 俺はガバッと布団から飛び起き琴音に人差し指を突きつけ言うと琴音は目ををまん丸くして俺を見ている。

「あぅぅぅ………」

 え? なんだ? 急に変な声を挙げてってまさか……俺は自分の姿を見るとすぐにその謎が解けた。

 あー……これはやばい、この状況はとてつもなくヤバイぞ!
 俺は顔が一瞬にして血の気が引いていくのがわかった。



 ーー状況を言うに俺は今パンツ一丁だった。

 

   琴音はというと目を閉じ顔を赤くしてプルプル身体を震わせている。


 ーーデ、デスヨネー……


 これは俺は終わったと覚悟を決め目を閉じ歯を食いしばるっているとガチャっという音と共に琴音は俺の部屋を出ていった。

 あれ? 助かったのか俺は……ビンタされるか殴られると思っていたのだが……

 俺は制服に着替えるとリビングへと降りていくとテーブルの前に座り、不機嫌そうな顔をしながら朝ご飯を食べている琴音の姿があった。

 あー、あれは完全に御立腹状態だ間違いなく。

「お、おはよう」
「…………」

 これは完全に無視されているぞ…… 俺はもう一度話しかけてみる。

「お、おはよう琴音」
「なに」

 うへー…… これは流石に謝らないとヤバイな。

「その、す、すまん、いきなり部屋にいたからびっくりしたんだよ」
「ちゃんとノックした」

 あー……会話が、続かねえええ!! 誰か助けてくれまじで……

 俺が苦笑いしているとガタンっと茶碗と橋を置き俺の顔をじっと見て少し頬を赤くしながら言ってきた。

「つ、次やったら、ゆ、許さないから」
「お、おう、すまん」

 琴音は食器を片付けると今日は先にいくと言って学校に行ってしまった。
 だが琴音の反応は明らかに変な感じがした。自意識過剰だと言われればそこまでだが、昨日の部活の時の行動といい今の行動といい、なんなんだ一体。

 普通ならもっと怒ってもいい気もするし、嫌われてしまっておかしくない気がするんだよなぁ。

 まぁでもとにかくいくら妹と言えど二人で住んでる以上やっぱりちゃんとするとこはしないといけないな。

 俺は支度をして家を出ると隼人が明らかに撃沈していた。

 おい……まさかとは思うが今日の琴音はイジらないほうがいいと思うぞ隼人よ。

 そう思っていると美由が話しかけてきた。

「竜くん、琴音ちゃん今日どうしたの? なんか明らかにいつもと違ったけど……」
「あー、それなんだが」

 俺は事情を話すと琴音ではなく美由にビンタを食らった。

「いくら妹だからってちょっとデリカシー無さすぎよ! サイテー! 変態!」

 いや、わかるぞ、わかるんだ美由よ! 今日のはまじで事故なんだ……って美由にビンタされた俺より、隼人のほうがまじで生気がないぞ、何をされたんだ。

「隼人よ、生きてるか?」
「すまん、俺は無理だ、生きていく自身がない」

 ぐっは! すまん、隼人よ、ご愁傷様。


 ◆

 それはお兄ちゃんとの事があってからすぐの事。

 玄関のドアを開けるとそこには美由お姉ちゃんと柏木先輩の姿があった。
 私は心臓が破裂しそうなほどのドキドキを抑えるので精一杯だった。

 いくらお兄ちゃんとは言えど寝てる部屋に入るべきじゃなかった。

 ああなりそうな予感はしてのに……私何やってるだろ……うぅー。

 二人の前を通り過ぎようとするもいきなり、ぎゅっと、手を握られる感覚が私を襲った。

「ーーひゃあ?!」

 不覚にも普段二人には見せた事のないような声をあげながらその手を振り払ってしまった。
 二人はその声に驚いたようで柏木先輩も「ごめんなさい! 」とテンパっている。

「あ、あの……そ、その……ごめんなさい! そういうつもりじゃなくて……」
「ちょ、ちょっと琴音ちゃん?! だ、大丈夫?!」

 美由お姉ちゃんも慌てて私に駆け寄ってきた。

「は、は、はいー! あわわわわわっ」

 私はもう何を言ってるのかわからないパニックになりただただ、両手をバタバタさせていた。

 そしてそのまま、猛ダッシュで二人の前から立ち去った。



「竜にぃのバカーーーーっ!」


 ーーそう叫びながら。


 私は学校につくと瑠璃ちゃんと話していた。

「ええ?! ことりん、それ、本当に?!」
「ぅー……完全に私のせいなのはわかってるんだけど帰ったらお兄ちゃんにどんな顔で会えばいいかって考えると……」
「あははは、私がことりんの立場だったら数日間恥ずかしくて顔合わせられないわ……」
「あぁあー! もう最悪だ~! この世の終わりだよ~! 」

 私は本当にお兄ちゃんの部屋に入ってしまった後悔だけが残った。

 せっかくお兄ちゃんと少しずつ仲良くなれてきたのに一気に奈落の底に突き落とされた感じだった。

 私は学校を終え瑠璃ちゃんと帰っていた。
 今日は部活もお休みで久しぶりに早く家に帰る事ができそうだった。

「ねぇねぇ、ことりん、明日学校土曜日で休みだし、今日ことりんの家に泊まりにいってもいい?」
「えっ? うちに? 」

 いきなりの事に私は一瞬驚きはしたものの今日はお兄ちゃんと二人は恥ずかしくてたまらなかったのもあり瑠璃ちゃんのお泊まりを了承してしまった。

この事が後々私にとって大きな問題になってしまうのを私はまだ知らなかった。
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