ツクヨミセキュリティ

satomi

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第7話

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「狼王たるものが泳げないとは情けない!学業が苦手なのは仕方ないにしても、泳げないのは…」
「そうよねぇ…泳げないのは。私もネロもリヒトもいざとなれば亜空間に逃げ込むことが出来るけど、狼王は……」
「今年こそ!狼王・大神芯矢‼泳げるようになってやるー」

 なんか目標が小学生のようです。男子高校生の目標ではない気がするのは気のせいでしょうか?

「ミシェルさんは泳げるのですか?」
「泳ぐという概念自体がなくって。そうですね、いざとなれば空に浮けばいいので泳げるかどうかは考えたことがありません」


「なんなの?逃げ込むだのなんだのって後ろ向きよ。私のプライベートビーチで泳ぐ練習をするわよ!」



 そんなこんなで社長のプライベートビーチへとやってきました。
 社長…どこにそんな水着が売っていたんでしょうか?プライベートビーチだから着てて許されますが、他のところだったら露出過剰罪(?)になりそうです。それは紐ですか?という感じです…。
 私は普通のビキニです。アウラさんとミシェルさんは可愛い!って感じのビキニです。
 男性陣はお揃いでスポーティーなハーフパンツタイプの水着ですね。

「さ、泳げない連中は泳げるようになるまで合宿よ?」
「どこに泊まるんですか?着替え持って来ていないんですが?」
「泊るところは私の別荘よ。着替えが必要なのは桧山さんと聖ちゃんと大神君とミシェルさんかしら?この4人の分はなんとか調達するわよ。別荘の使用人に買ってこさせるわよ。着替え分は給料から天引きよ~?さあ、サクサク泳げるようになりなさい?」
「私は泳げるので、合宿ではなく帰っても構いませんか?」
「そうね。桧山さんは普通に泳げるものね。聖ちゃんも帰っていいわよ」
 給料から天引きはキツイ。大神君大丈夫かな?
「すぐに亜空間に行こうとしたり、浮いたり反則技を使うのはダメよ。大神君は論外!さ、練習!」
 気のせいか、大神君のやる気がすごく上がっている感じがする。給料から天引き=食事制限だもんなぁ。気合いも入るよね。


 そんな荒行(給料から天引き)だったので、皆さん2・3日で泳げるようになりました。
 海で泳ぐのとプールで泳ぐのは全然違うんだけどなぁ。と思うけど、大神君には内緒にしておこうと思います。


 数日後の男子水泳授業の日。
「流石、大神はオールマイティだなぁ。スポーツ」
 と、大神君の水泳授業デビューが輝かしいものとなりました。
 泳げなかった場合、「なんだよ、大神泳げないのかよ(笑)」となっていたので社長のスパルタは良かったと思います。
 そして女子は「大神君の腹筋とか胸筋とか見たかった~」ということを言っていました。私は見た。とは怖くて言えませんでした。

 無事に社員全員が泳げるようになった夏の思い出です。

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