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番外編
【拍手お礼③】巡る時の中で-1
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2019/12/24~12/31だけWeb拍手のお礼で期間限定公開していたものです。
冬薔薇の「再会」のあとがきに何となく「来世でも幸せに」と書いた時にばーっと浮かんで勢いのままに書きました。
ただ、転生ネタはどうなのかな……と思って拍手お礼だけに留めていたものです。
とても中二病な感じですが、桜月は実はとても気に入っているお話です(*´艸`*)
三分くらいで考えた適当な感じの設定がアレコレあるのですが、全部を文で書くと更に更に長くなるので端折っています。
(その辺の適当な感じの設定を最後にだらっと書いています)
あまり深く考えずに、雰囲気をお楽しみください m(__)m
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
「ヴァルデマン、伯爵領──?」
「そう、知らない?」
「うーん……聞いた事あるような、ないような……??」
リリーナはこてんと首を傾げて母親を見た。
曰く、初代ヴァルデマン伯爵と伯爵夫人との恋物語は、リリーナも小さい頃から大好きな騎士とお姫様の恋物語の元になっているらしい。
最近はそこまで盛り上がってはいないものの、領内の観光地の一つになっている薔薇で有名な公園は、いまだに『訪れると幸せになれる』と言われていて恋人たちに不動の人気を誇っているらしい。
そういえば、詳しい場所までは知らないけれど友人の一人が「今度彼と旅行で行くの」なんて幸せそうに話していたのが、そこの事だったのかもしれないと、リリーナは母親が淹れてくれた紅茶を啜る。
「私もそこでお父さんからプロポーズされたのよ」
それで今こんなに幸せなの、と笑っている母親は、娘の自分から見ても可愛らしい女性だと思う。
だからと言って、そんな母親とよく似ていると言われる自分が可愛いと思っているわけではない。
表情とか仕草とか……そういうものまで含めれば、リリーナは多分あんまり可愛くはない──可愛げがない類の女の子だろう。
両親や祖父母は別として、他の人に甘えるというのがどうにも苦手で、一度だけ付き合った事がある男性からは「お前の気持ちがよく分からない」と言われて、付き合って二月であっさりと振られてしまった。
「そこって、わたし行ったことある?」
「リリーナはないはずよ」
「うーん……?」
何故だか、さっきから『ヴァルデマン伯爵領』という響きに、懐かしいような嬉しいような切ないような──胸がきゅうっと絞めつけられるようなよく分からない感覚を覚えていて、リリーナは自身の胸元をさする。
「リリーナも十八歳とお年頃だし、今年の家族旅行はそこに行ってみたらどうかしらって」
「恋人と行くのが良いんだったら、家族で行っても意味ないんじゃないの?」
「あら。そこで素敵な出会いが……! なんて事があるかもしれないじゃない」
私もまたあの薔薇園見たいしね、と微笑んだ母親に、それって自分が行きたいだけじゃないと呟いて、
けれどリリーナはよく分からない期待で胸が膨らむのを感じていた。
❊❊❊❊❊ ✽ ❊❊❊❊❊
「う、わぁ………」
目の前に広がる光景に、リリーナは思わず溜息を漏らした。
薔薇の花が、一体どれだけあるんだろうというくらい咲き誇っている。
「すごい、圧巻……! だけど……」
何故だろう、とリリーナは首を傾げる。
目の前に広がる薔薇達は本当に綺麗で、ここでプロポーズなんてされたら、それは確かに迷いなく頷いてしまうだろうと思えるくらいの美しさだ。
なのに、リリーナは何故か ”違う” と思ってしまった。
“これじゃない” と胸の奥がざわついている。
何が違うのか、考えてみたところでさっぱり分からなくて、リリーナは辺りを見回してみる。
綺麗に整備された公園の一角。
ここには、今目の前で咲いている"フェリーナ"という品種の薔薇だけが咲いている。
そして少し離れたところには色々な品種の薔薇が植えられていて、そこでは色とりどりの薔薇が競うように咲いている。
試しにそちらに足を向けてみたけれど、綺麗と思うだけで、さっきのような不可思議な感情は湧いてこない。
「フェリーナ……」
呟いてみると、またじわりと胸の奥が揺れた。
「あのね、リリーナ。この"フェリーナ"は、元々は旧伯爵邸から株分けされたものなんですって」
突然母親にそんな事を言われて、リリーナは母親に視線を向ける。
「旧、伯爵邸?」
「そう。今の伯爵のお屋敷はさっき見たでしょう? あれは先代の頃に新しく建てられたものだそうで、旧伯爵邸は町から少し離れたところにあるの。初代ヴァルデマン伯爵の頃の庭師がそこの庭で交配を繰り返して、そして"フェリーナ"を作ったのですって。初代ヴァルデマン伯爵であるフェリクス様と、その妻のリィナ様の為に──。だから、その二人の名前を貰って"フェリーナ"と名付けたそうよ」
リリーナは、ぱちんと、胸の奥で何かが弾けた気がした。
「それ……見られる?」
「旧伯爵邸の”フェリーナ”?」
うん、と頷いたリリーナに、母親は小さく首を傾げる。
「残念ながら、今は改装中だとかで見られないそうよ」
さっきすれ違った人がそんな話をしていたわ、旧伯爵邸のお庭の方も綺麗だったのに残念。と零している母親に、リリーナはしょんぼりと肩を落とす。
「でも──気になるなら行ってみたら? 柵の間から、とか……少しくらいは、見られるかもしれないわよ」
いたずらを思いついた子供のような表情で唇に指をあててみせた母親に、リリーナはぱっと顔を上げる。
「行ってみても、良い?」
ソワソワと、今にも走り出しそうなリリーナの様子に笑みを深めた母親が、くるんとリリーナの身体の向きを変えさせる。
「私たちは前に来た時に見ているし……今日はリリーナ一人で行ってらっしゃい──そして気が済んだら、宿に帰ってらっしゃいな」
ぽんと母親に背中を押されて、リリーナは迷う事なく、行ってきます! と走り出す。
微笑んで娘を見送っている妻の姿に、黙って二人のやり取りを見ていたリリーナの父親は小さく首を傾げる。
「また君の不思議な "夢のお告げ" かな」
「まぁ、そんなところ、かしら──ねぇ、あなた。泣かないで下さいね」
「泣く? どうして?」
「だってきっとあの子は、あそこで──"フェリーナ"が見守るあの庭で、一生の恋をするわ」
❊❊❊❊❊ ✽ ❊❊❊❊❊
リリーナは走った。
旧伯爵邸がどこにあるのかなんて知らない。
観光案内書なんて母親に任せてちっとも見ていなかったからこの町の作りなんて知らないのに、心が、早く早くと、まるでリリーナの意思とは関係なしに急き立てて来て、そしてその心に突き動かされる様に身体が、足が、自然と動いている。
けれどリリーナはその不思議な感覚に抗おうとは思わなかった。
行かなきゃ、という思いでいっぱいで、他の事は何も考えられなかった。
走って、そして綺麗に整えられた町を抜けた先には、古い町が広がっていた。
さっき伯爵邸の前を通りかかった時に、『先代の頃にお屋敷を建て直して、その時に町も拡張して整備し直したんですって』というような事を母親が言っていた事を思い出す。
『旧市街の町並みも可愛らしくて素敵だから、後で行きましょうね』とも言っていた。
ここが、と思う反面、無性に懐かしさを覚えながら、リリーナは足を止める事なく走り続ける。
知らない町。
だけど、知ってる町。
町の大通りを、所々浮いてしまっている石畳に時折足を取られながら、リリーナは走った。
大通りを抜けると、左手に教会があって──
何でそんな事が分かるんだろう、と頭の片隅でリリーナは思う。
だけどそんなリリーナの疑問は、早く早くと騒ぎ立てる心のせいですぐにどこか遠くに追いやられてしまった。
大通りを抜けて、緩やかに登っていく道を駆け上がると、左手に教会が見えた。
初めて見る教会
だけど 『こんな立派な建物になったのね』 と少し嬉しい気分になる
そして教会の前を通り抜けると、上がった息のせいではなく、心が、鼓動が、これまでにないくらいに騒いだ。
この先
あと少し
もう見えてきている、古そうな、けれど立派な屋敷の姿に、リリーナはあぁ、とくしゃりと顔を歪ませた。
早く、早く──
心の声に、疲れているはずの足にぐっと力が籠って、リリーナの走る速度が上がる。
がしゃんっと屋敷の門扉に手をついて、リリーナは荒い息はそのままに、柵の間から中を覗き込む。
帰ってきたのに、何故入れないの
そんな風に思って、がしゃがしゃと門扉を揺らして──そしてふと手を止める。
『帰ってきた』──?
違うわ。何でそんな風に思ったのかしら
ぼんやりと、リリーナは頭を振る。
そうだわ、改装中で入れないと、言っていたじゃない
門扉から手を離して、乱れた息を整える。
そうして少し落ち着いたリリーナが母親の言葉を思い出して、門扉から離れて屋敷をぐるりと囲っている柵沿いに歩き始めようとした、その時──
「中、見たいのか?」
背後からかかった低い声に、リリーナはひゃっと飛び上がった。
門扉を揺すっていたところを見られてしまったかしら。お屋敷の関係者だとしたら、きっと怒られてしまうわと、謝ろうと声のした方を振り返って──息を飲んだ。
冬薔薇の「再会」のあとがきに何となく「来世でも幸せに」と書いた時にばーっと浮かんで勢いのままに書きました。
ただ、転生ネタはどうなのかな……と思って拍手お礼だけに留めていたものです。
とても中二病な感じですが、桜月は実はとても気に入っているお話です(*´艸`*)
三分くらいで考えた適当な感じの設定がアレコレあるのですが、全部を文で書くと更に更に長くなるので端折っています。
(その辺の適当な感じの設定を最後にだらっと書いています)
あまり深く考えずに、雰囲気をお楽しみください m(__)m
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
「ヴァルデマン、伯爵領──?」
「そう、知らない?」
「うーん……聞いた事あるような、ないような……??」
リリーナはこてんと首を傾げて母親を見た。
曰く、初代ヴァルデマン伯爵と伯爵夫人との恋物語は、リリーナも小さい頃から大好きな騎士とお姫様の恋物語の元になっているらしい。
最近はそこまで盛り上がってはいないものの、領内の観光地の一つになっている薔薇で有名な公園は、いまだに『訪れると幸せになれる』と言われていて恋人たちに不動の人気を誇っているらしい。
そういえば、詳しい場所までは知らないけれど友人の一人が「今度彼と旅行で行くの」なんて幸せそうに話していたのが、そこの事だったのかもしれないと、リリーナは母親が淹れてくれた紅茶を啜る。
「私もそこでお父さんからプロポーズされたのよ」
それで今こんなに幸せなの、と笑っている母親は、娘の自分から見ても可愛らしい女性だと思う。
だからと言って、そんな母親とよく似ていると言われる自分が可愛いと思っているわけではない。
表情とか仕草とか……そういうものまで含めれば、リリーナは多分あんまり可愛くはない──可愛げがない類の女の子だろう。
両親や祖父母は別として、他の人に甘えるというのがどうにも苦手で、一度だけ付き合った事がある男性からは「お前の気持ちがよく分からない」と言われて、付き合って二月であっさりと振られてしまった。
「そこって、わたし行ったことある?」
「リリーナはないはずよ」
「うーん……?」
何故だか、さっきから『ヴァルデマン伯爵領』という響きに、懐かしいような嬉しいような切ないような──胸がきゅうっと絞めつけられるようなよく分からない感覚を覚えていて、リリーナは自身の胸元をさする。
「リリーナも十八歳とお年頃だし、今年の家族旅行はそこに行ってみたらどうかしらって」
「恋人と行くのが良いんだったら、家族で行っても意味ないんじゃないの?」
「あら。そこで素敵な出会いが……! なんて事があるかもしれないじゃない」
私もまたあの薔薇園見たいしね、と微笑んだ母親に、それって自分が行きたいだけじゃないと呟いて、
けれどリリーナはよく分からない期待で胸が膨らむのを感じていた。
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「う、わぁ………」
目の前に広がる光景に、リリーナは思わず溜息を漏らした。
薔薇の花が、一体どれだけあるんだろうというくらい咲き誇っている。
「すごい、圧巻……! だけど……」
何故だろう、とリリーナは首を傾げる。
目の前に広がる薔薇達は本当に綺麗で、ここでプロポーズなんてされたら、それは確かに迷いなく頷いてしまうだろうと思えるくらいの美しさだ。
なのに、リリーナは何故か ”違う” と思ってしまった。
“これじゃない” と胸の奥がざわついている。
何が違うのか、考えてみたところでさっぱり分からなくて、リリーナは辺りを見回してみる。
綺麗に整備された公園の一角。
ここには、今目の前で咲いている"フェリーナ"という品種の薔薇だけが咲いている。
そして少し離れたところには色々な品種の薔薇が植えられていて、そこでは色とりどりの薔薇が競うように咲いている。
試しにそちらに足を向けてみたけれど、綺麗と思うだけで、さっきのような不可思議な感情は湧いてこない。
「フェリーナ……」
呟いてみると、またじわりと胸の奥が揺れた。
「あのね、リリーナ。この"フェリーナ"は、元々は旧伯爵邸から株分けされたものなんですって」
突然母親にそんな事を言われて、リリーナは母親に視線を向ける。
「旧、伯爵邸?」
「そう。今の伯爵のお屋敷はさっき見たでしょう? あれは先代の頃に新しく建てられたものだそうで、旧伯爵邸は町から少し離れたところにあるの。初代ヴァルデマン伯爵の頃の庭師がそこの庭で交配を繰り返して、そして"フェリーナ"を作ったのですって。初代ヴァルデマン伯爵であるフェリクス様と、その妻のリィナ様の為に──。だから、その二人の名前を貰って"フェリーナ"と名付けたそうよ」
リリーナは、ぱちんと、胸の奥で何かが弾けた気がした。
「それ……見られる?」
「旧伯爵邸の”フェリーナ”?」
うん、と頷いたリリーナに、母親は小さく首を傾げる。
「残念ながら、今は改装中だとかで見られないそうよ」
さっきすれ違った人がそんな話をしていたわ、旧伯爵邸のお庭の方も綺麗だったのに残念。と零している母親に、リリーナはしょんぼりと肩を落とす。
「でも──気になるなら行ってみたら? 柵の間から、とか……少しくらいは、見られるかもしれないわよ」
いたずらを思いついた子供のような表情で唇に指をあててみせた母親に、リリーナはぱっと顔を上げる。
「行ってみても、良い?」
ソワソワと、今にも走り出しそうなリリーナの様子に笑みを深めた母親が、くるんとリリーナの身体の向きを変えさせる。
「私たちは前に来た時に見ているし……今日はリリーナ一人で行ってらっしゃい──そして気が済んだら、宿に帰ってらっしゃいな」
ぽんと母親に背中を押されて、リリーナは迷う事なく、行ってきます! と走り出す。
微笑んで娘を見送っている妻の姿に、黙って二人のやり取りを見ていたリリーナの父親は小さく首を傾げる。
「また君の不思議な "夢のお告げ" かな」
「まぁ、そんなところ、かしら──ねぇ、あなた。泣かないで下さいね」
「泣く? どうして?」
「だってきっとあの子は、あそこで──"フェリーナ"が見守るあの庭で、一生の恋をするわ」
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リリーナは走った。
旧伯爵邸がどこにあるのかなんて知らない。
観光案内書なんて母親に任せてちっとも見ていなかったからこの町の作りなんて知らないのに、心が、早く早くと、まるでリリーナの意思とは関係なしに急き立てて来て、そしてその心に突き動かされる様に身体が、足が、自然と動いている。
けれどリリーナはその不思議な感覚に抗おうとは思わなかった。
行かなきゃ、という思いでいっぱいで、他の事は何も考えられなかった。
走って、そして綺麗に整えられた町を抜けた先には、古い町が広がっていた。
さっき伯爵邸の前を通りかかった時に、『先代の頃にお屋敷を建て直して、その時に町も拡張して整備し直したんですって』というような事を母親が言っていた事を思い出す。
『旧市街の町並みも可愛らしくて素敵だから、後で行きましょうね』とも言っていた。
ここが、と思う反面、無性に懐かしさを覚えながら、リリーナは足を止める事なく走り続ける。
知らない町。
だけど、知ってる町。
町の大通りを、所々浮いてしまっている石畳に時折足を取られながら、リリーナは走った。
大通りを抜けると、左手に教会があって──
何でそんな事が分かるんだろう、と頭の片隅でリリーナは思う。
だけどそんなリリーナの疑問は、早く早くと騒ぎ立てる心のせいですぐにどこか遠くに追いやられてしまった。
大通りを抜けて、緩やかに登っていく道を駆け上がると、左手に教会が見えた。
初めて見る教会
だけど 『こんな立派な建物になったのね』 と少し嬉しい気分になる
そして教会の前を通り抜けると、上がった息のせいではなく、心が、鼓動が、これまでにないくらいに騒いだ。
この先
あと少し
もう見えてきている、古そうな、けれど立派な屋敷の姿に、リリーナはあぁ、とくしゃりと顔を歪ませた。
早く、早く──
心の声に、疲れているはずの足にぐっと力が籠って、リリーナの走る速度が上がる。
がしゃんっと屋敷の門扉に手をついて、リリーナは荒い息はそのままに、柵の間から中を覗き込む。
帰ってきたのに、何故入れないの
そんな風に思って、がしゃがしゃと門扉を揺らして──そしてふと手を止める。
『帰ってきた』──?
違うわ。何でそんな風に思ったのかしら
ぼんやりと、リリーナは頭を振る。
そうだわ、改装中で入れないと、言っていたじゃない
門扉から手を離して、乱れた息を整える。
そうして少し落ち着いたリリーナが母親の言葉を思い出して、門扉から離れて屋敷をぐるりと囲っている柵沿いに歩き始めようとした、その時──
「中、見たいのか?」
背後からかかった低い声に、リリーナはひゃっと飛び上がった。
門扉を揺すっていたところを見られてしまったかしら。お屋敷の関係者だとしたら、きっと怒られてしまうわと、謝ろうと声のした方を振り返って──息を飲んだ。
応援ありがとうございます!
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