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神殿送りになった転生ヒロイン、隣国の皇太子のMっ気を開花させてしまったので責任を取ります
世界のバグも転生の醍醐味1
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「本当意味わかんない」
せっかく乙女ゲームの世界に転生出来たのに、予定外のことばっかり!
ゲームの通り最終学年で転入したけど、我が最推しヤンデレ美形キャラのコーリー様は、ちっともクラスにいないし。
校舎裏とか庭園とか図書館とか、イベントがある場所を探し回ったけどどこにもいないし。
人に聞いたら「触れちゃいけないあの方」みたいな対応されるし。
どうやら単位は最初の一年で全部取り尽くして、今は研究室に入り浸りらしい。出たい授業しか出てこないんだとか。
いやいやいや、そんなことある!?
公爵家を継ぐ人間として、人脈作りとかに励むべきなんじゃないの?
私がヒロインとして、天才すぎて普通の人とのコミュニケーションが取れないコーリー様を支えて、外の世界への窓口になるんじゃないの?
「もーホント意味わかんない!」
ラブレターを送りまくったり、研究室前で張り込んだり、寮に押しかけてみたりもしたが、ちっとも手応えがない。顔を認知されているかすら怪しい。
もはや卒業式を控えている状態だ。
私はコーリー様一筋だから、他の男性陣の攻略は一切ノータッチ!
このままだと攻略対象絡みのバッドエンドにすらならない。ノーマルエンドで稀な光属性の魔法使いとして王宮勤めになるオチか?
「えー!?せっかく転生したのに!」
それじゃあもったいないと、一発逆転をかけ、私は最初で最後の勝負に出ることにした。
コーリー様の食事は食堂から自室に届けられる。何かトラブルを起こしてから、大人数で食事をすることは避けるようになったらしい。
どの学生も同じ食事を提供される。けれど私はゲームのファンブックで見たから知っているのだ。コーリー様のお食事は、お嫌いなバジルが抜かれている。
今日のために半月前から、食堂の手伝いをして小遣いをもらうアルバイトをしてきたのだ。コーリー様のトレイがどれかは教えてもらっていないが分かる。
「これよ!」
私は裏庭に生えていた眠薬の元になる薬草に、手の中で魔力を込める。私は光属性とか聖属性と呼ばれる系統の魔法が得意なのだ。薬創りや治癒魔法はお手の物である。
「でーきた」
そっとコーリー様のお食事に振り掛けさせていただく。ヒロインのチート魔法で、完全無味無臭の素敵眠剤だ。
「本当は私がコーリー様の寝所に引き摺り込まれる設定なんだけどなぁ、まぁいっか」
攻守逆転くらいはちょっとした誤差よね!
「一回くらいあのとんでもなくお綺麗なお顔とお体をガッツリ見て、あわよくば一晩のお情けを頂戴しよっと♡」
卒業式前夜のこのイベントでは、一回の夜で孕んでそのまま結婚監禁ルートだったから……うふふっ、うまくいけばうまくいくかも!
「よーし頑張るぞー!」
せっかく乙女ゲームの世界に転生出来たのに、予定外のことばっかり!
ゲームの通り最終学年で転入したけど、我が最推しヤンデレ美形キャラのコーリー様は、ちっともクラスにいないし。
校舎裏とか庭園とか図書館とか、イベントがある場所を探し回ったけどどこにもいないし。
人に聞いたら「触れちゃいけないあの方」みたいな対応されるし。
どうやら単位は最初の一年で全部取り尽くして、今は研究室に入り浸りらしい。出たい授業しか出てこないんだとか。
いやいやいや、そんなことある!?
公爵家を継ぐ人間として、人脈作りとかに励むべきなんじゃないの?
私がヒロインとして、天才すぎて普通の人とのコミュニケーションが取れないコーリー様を支えて、外の世界への窓口になるんじゃないの?
「もーホント意味わかんない!」
ラブレターを送りまくったり、研究室前で張り込んだり、寮に押しかけてみたりもしたが、ちっとも手応えがない。顔を認知されているかすら怪しい。
もはや卒業式を控えている状態だ。
私はコーリー様一筋だから、他の男性陣の攻略は一切ノータッチ!
このままだと攻略対象絡みのバッドエンドにすらならない。ノーマルエンドで稀な光属性の魔法使いとして王宮勤めになるオチか?
「えー!?せっかく転生したのに!」
それじゃあもったいないと、一発逆転をかけ、私は最初で最後の勝負に出ることにした。
コーリー様の食事は食堂から自室に届けられる。何かトラブルを起こしてから、大人数で食事をすることは避けるようになったらしい。
どの学生も同じ食事を提供される。けれど私はゲームのファンブックで見たから知っているのだ。コーリー様のお食事は、お嫌いなバジルが抜かれている。
今日のために半月前から、食堂の手伝いをして小遣いをもらうアルバイトをしてきたのだ。コーリー様のトレイがどれかは教えてもらっていないが分かる。
「これよ!」
私は裏庭に生えていた眠薬の元になる薬草に、手の中で魔力を込める。私は光属性とか聖属性と呼ばれる系統の魔法が得意なのだ。薬創りや治癒魔法はお手の物である。
「でーきた」
そっとコーリー様のお食事に振り掛けさせていただく。ヒロインのチート魔法で、完全無味無臭の素敵眠剤だ。
「本当は私がコーリー様の寝所に引き摺り込まれる設定なんだけどなぁ、まぁいっか」
攻守逆転くらいはちょっとした誤差よね!
「一回くらいあのとんでもなくお綺麗なお顔とお体をガッツリ見て、あわよくば一晩のお情けを頂戴しよっと♡」
卒業式前夜のこのイベントでは、一回の夜で孕んでそのまま結婚監禁ルートだったから……うふふっ、うまくいけばうまくいくかも!
「よーし頑張るぞー!」
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