under monster the world

ツルギ

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第一章 アンダーシティの始まり

Feel free to break up with your friends.

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語り手 「前回のあらすじ。
チーム1、チーム2と
二手に分かれて辺りを探索していた6人。
するとチーム1の方から突然化け物が出現!!
なんとそれは、例の『アンダーモンスター』だったのだ…!!
能也の策で、アンダーモンスターを何とか退治したが…
アンダーモンスターが消えたと共に、
人が現れた。
その人の名は『笹宮龍希』、消防士だった。
人命救助をしている際、
病気持ちの男性とアンダーシティーのワープホールへ入ってしまい、
その男性は突如として暴走し始め龍希を体内に取り込み
化け物と化したそうだ。
そして、空腹の状態でアンダーシティーに閉じ込められてしまった5人は、
食料管理ビルに向かう。」

【食堂】

アルデ 「お待たせしました~!
能也君のカレーライス、
耕助君の豚骨醤油ラーメン、
累木君の麻婆丼、
滴ちゃんと霊華ちゃんのオムライス、
一丁あがり~!」

5人 「美味しそ~う!!
いただきま~す!」

アルデ 「りゅうきさんも!
回鍋肉丼です!」

りゅうき 「あっ、ありがとう。
…なんかすまないな。」

アルデ 「謝ることはありませんよ。
食べて貰えることが嬉しいんですから。」

りゅうき 「っははっ、そうか。」




りゅうき 「にしても、
ここは本当に不思議な場所だな…」

アルデ 「この世界は、
昔は栄えていたのですが…
謎の病気にかかった人が急に化け物に変わり始めてから、
状況がガラリと変わってしまって…」

りゅうき 「…なるほどな。」

アルデ 「でも、地球誕生と同時に生まれた訳じゃなくて…
ギリシャ神話が具現化され、出来たと言われています。」

りゅうき 「へぇ…ギリシャ神話か…
でも、あの子が話してたっていう作り話とも関係してるらしいが…
それはどうなんだ?」

アルデ 「詳しくはわかりません。
…ですが、一つ。
心当たりのある人がいるんです。」

りゅうき 「心当たり…?」

アルデ 「こちらへ。」

能也 (あれ?アルデさんと龍希さんが居ない…?
どうしてだ?)

【食料管理ビル 地下】

りゅうき 「5人に内緒でこんな所に来て、
大丈夫か?」

アルデ 「安心して下さい。
何処かのタイミングで、この話をしようと思ったので…
念の為5人の料理には粒状の睡眠薬を仕込ませておきましたから。」

りゅうき 「えぇっ…?」

?? 「粉薬を使うなんざ、
この子には向いてないとは思うがな。」

りゅうき 「だっ…誰?!」

アルデ 「私の昔の夫です。
今はもう亡くなってしまい、
亡霊と化しました。」

信人 「急に出てきてすまなんだな…
わしの名前は信人じゃ。
妻の言った通り、亡霊になっておる。」

りゅうき 「じゃ、じゃあ…
心当たりって…!!」

アルデ 「この方の事です。」

りゅうき 「というか、
のぶとさんの口調や亡くなったことを鑑みると…
アルデさんって…」

アルデ 「…不老不死、不死身の薬をこの方に作って貰ったんです。」

りゅうき 「ま、まじか…」

のぶと 「わしは生まれつき身体が弱くてのぉ…
その代わりに頭が冴えてたんじゃ。
そして何故か未来も読める、
普通の人間にとっちゃあ喉から手が出る程欲しかったじゃろうなあ…」

アルデ 「自慢話はそれぐらいにして、」

りゅうき 「待って、あと1個聞かせて!」

アルデ 「いいですけど…
1個だけですからね!」

りゅうき 「わかってる!」

のぶと 「コホン、では言おう。
頭が冴えていたおかげか、
わしは万能薬を作れるようになったんじゃ。
妻の言っていた不死身の薬も、
その内の一つじゃよ。
他の輩には万能薬など作らんかったがの。」

りゅうき 「すげぇ…」

アルデ 「気が済んだみたいだから、
先進みますね。」





りゅうき 「でも、何故地下に亡霊が居るんだろう…
墓もなにも建ってないのに、」

アルデ 「ここ、食料管理ビルの地下は特殊で、
この世界で亡くなってしまった魂(亡霊)は何故かここに移動していくんです。
冥界と繋がっているんですかね…」

りゅうき 「亡霊が行き交う地下…
ひえっ、背筋が凍る…」





アルデ 「着きました。
ここが亡霊が表世界を見れるモニター室です。」

りゅうき 「地下にそんなモニター室あるんだ…」

のぶと 「ここは割と便利じゃからのぉ…
表世界の文化や文明、そして今表世界でどんな事が起きてるかを簡単に見ることが出来る。わしもこういうの、作ればよかったのぉ。
…も、モニターに何かいるぞ…
こっ、これは!?」

アルデ 「どうしたの?
って…この化け物って…!!」

りゅうき 「化け物…?
も、もしや?!」

3人 「アンダーモンスター!?」

【能也の視点へ切り替わる】

能也 「…確か、ここら辺に地下へと繋がる扉みたいなのが、
あ、あった。
…パスワードか、面倒だな。
あと、紙もある。

『このパスワードを入力する為には、
この紙の裏側の謎解きを解かないと開けることは出来ない。』
謎解きか…俺苦手なんだよなぁ、
そういうの…
取り敢えず彼奴らにバレないように厨房に入ろう。
この謎解きは1人で解きたいんだ。




よし、誰も居ない。」
パスワード 謎解き
消去 1 2 3 a b c d e f g h i j k l m n o
reset4 5 6 p q r s t u v w x y z
決定 7 8 9 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ
一 素晴らしい!
一 馬鹿馬鹿しい
一 ローマ数字 不吉な数字
三 狙い撃ち
一 ミ・ファ・ラ・シ

能也 「なんだこれ…
a~zのはわかるんだが、
もう一つアルファベットがある…
しかも下にはそのパスワード入力の鍵となるヒントみたいなのもある…
それのせいでややこしくなってる…!!
あれ?ちょ、ちょっと待て、
入力するやつ、よく見たらa~zが無い!
…考えろ、なにか…なにか打開策があるはず…


ヒント、a~zが無い、もう一つアルファベットが…
アルファベット?いや違う!
これは数字表記!しかもローマ数字!
よし、
それがわかったならヒントのキーワードもすぐ出てくるはず!
『素晴らしい!』…これを英語で翻訳すると、
『great!』パスワードだから頭文字を取ってg、となるはずだけど…これは違う。
頭文字は最初に来る文字を指すから1。

『馬鹿馬鹿しい』…これを英語で翻訳すると、
『Ridiculous』これも頭文字を1と見て、さっきと同じ1。

ローマ数字はⅠ~Ⅴのどれか。
でももう一つヒントがあって、
それが不吉な数字であること。
…となると、『Ⅳ』…つまり4。
4は死を連想させるからだろうな。

『狙い撃ち』…これを英語で翻訳すると、
『Sniping』になる。
だけど、漢数字がここだけ『三』になっている。
とすると、3。

『ミ・ファ・ラ・シ』これと
『ドレミファソラシド』を一緒に考えてみると、
ミは3、ファは4、ソを飛ばしラは6、シは7。

キーワードが揃った…
取り敢えず戻ろう。

よし…間違えてませんようにっ!
1、1、4、3、3、4、6、7!」


能也 「開いた!
結構時間かかったけど、
何とか開けて良かった…」

(暫く歩く)

能也 「しっかし…
こんな所に本当に居るのか…?
不安になってきた…


いてっ!い、行き止まり…?
あ、開いた。」


3人 「アンダーモンスター!?」

能也 「こんな所にアンダーモンスターは居ませんよ!」

3人 「ギャァァァァァァァァァ!!!!!!」

能也 「何驚いてるんですか…?
って左の人誰!?」

アルデ 「もしかして、パスワード入力しちゃった感じですか…?

能也 「もちろん。
ってかさっきも言ったけど左の人誰!?」

アルデ 「…亡霊です。」

のうや 「へぇ~亡霊かぁ…



って、亡霊!?
いやいやいや、冗談よして下さいよ!」

アルデ 「亡霊です。」

のうや 「あっっっはい。



…取り敢えず、戻りません?」

アルデ 「そう、」

りゅうき 「しよっか。」

のぶと 「わしはこれで…」

アルデ 「能也君、」

のうや 「何ですか…?」

アルデ 「さっきの、内緒にしてくれないかな。」

のうや 「…こういう時に秘密増やすんですか、
そういう大人なんですね。
勉強になりました。」

アルデ 「…」

【食堂】

こうすけ 「お~い!能也!!
何処だ~!出てきてくれ~!!」

のうや 「ここ~。」

こうすけ 「…能也、どこ言ってたんだよ!!!!
心配したんだぞ!!!!!!」

のうや 「ごめん…」

しずく 「アルデさんは何処行ってたの?」

アルデ 「…」

のうや 「あっ、それはその…!」

アルデ 「龍希さんと一緒に、地下へ行ってました。」

のうや 「…」

こうすけ 「ここに地下が…」

れいか 「んじゃあさっきガサゴソと音がしたのは、」

しずく 「能也さんがその地下へ繋がる扉のパスワードを、」

るき 「謎解きを解いて入力したってこと…」

のうや 「そう、なるね。」

こうすけ 「どうしてそういう事言わずに、
一人で行っちゃうんだ…!
こちとら、お前が言ったことずっと引きずってんだぞ…!!!!」

のうや 「ごめん…本当にごめん…」

こうすけ 「ごめんで済むなら警察もなにも要らんっての!!!!!!!!!!」

のうや 「…」

アルデ 「…」

りゅうき 「…」

【その頃、表世界では…】

松*→??→出羅 「&@……-Ё-ЁЁ-Ё-Ё☆Ё☆」

語り手 「時はアンダーシティの動きよりも早く進み、」

松*→??→出羅 「##…・&・@-#-」

語り手 「5人が居ない状況になり、」

松*→??→出羅 「。☆→☆→#@#*@#」

語り手 「そして、表世界のモニターにて映っていたアンダーモンスターは…




着地地点で消えていった、
松寺類だった。」

続く
____________________
【次回予告】

語り手 「ギクシャクする空気が食堂全体に行き渡る中、
謎の紙が落ちてきた。
その紙の内容はとある館への招待状。
滴、霊華の2人を自分の家で休ませ、
5人はその館へと向かっていく。
次回、第五話!
「I’m waiting in the dark house.」
お楽しみにっ!」
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