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Act 50. 7時12分の約束
【約束の場所で】
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「もしもし煌子?どしたの?」
「怪我、大丈夫?痛くない?」
「あ、全然全然、で、どうしたの?何かあった?」
「じゃあさタカムラ、明日…じゃなくてさ、今から会えない?大丈夫…かな?」
「あ、大丈夫大丈夫!びっくりしたなぁ」
「どうしたの?」
「また何かあったのかと」
「ないない!大丈夫だよ」
「よかった…」
「お腹、すいてない?」
「あ、全然」
「それじゃ『例の場所』で待ってるから」
「え?例の場所って…?」
「わかるよね?…じゃ、待ってるから!」
そう言うと煌子は一方的に電話を切った。
その直前に煌子はこう付け加えた。
「もしもすぐに場所わかったら…久しぶりにアタシに会えるよ」
何言ってんだ、ついさっきまで一緒にいたじゃないか。
待てよ?
"会える"ってのは昨日までの煌子、ではなく
"あの頃の煌子に"って意味なのでは?
そう考えると矢も盾もたまらず僕は家を飛び出した。
「ちょっと出かけて来る!」
「あんた、帰った思たらまた出かけるんかいな、ほんまに」
呆れ顔の母に背を向けて自転車に飛び乗った。。
まだ何ひとつハッピーエンドなど
確約はされていなかったが
もう煌子と二人で過ごすことなんて
もしかしたら無いのかもと思っていたので
少し心躍る自分がいたのは否めない。
例の場所…僕の中ではひとつしか思い浮かばなかった。
あの日、煌子が
「ここでいいよ」と言って見送りを拒んだ、
そして事あるごとに訪れた、
あの場所しかない!
僕は鉄橋が見える川沿いの土手に向かって
全速力でペダルを漕いだ。
「怪我、大丈夫?痛くない?」
「あ、全然全然、で、どうしたの?何かあった?」
「じゃあさタカムラ、明日…じゃなくてさ、今から会えない?大丈夫…かな?」
「あ、大丈夫大丈夫!びっくりしたなぁ」
「どうしたの?」
「また何かあったのかと」
「ないない!大丈夫だよ」
「よかった…」
「お腹、すいてない?」
「あ、全然」
「それじゃ『例の場所』で待ってるから」
「え?例の場所って…?」
「わかるよね?…じゃ、待ってるから!」
そう言うと煌子は一方的に電話を切った。
その直前に煌子はこう付け加えた。
「もしもすぐに場所わかったら…久しぶりにアタシに会えるよ」
何言ってんだ、ついさっきまで一緒にいたじゃないか。
待てよ?
"会える"ってのは昨日までの煌子、ではなく
"あの頃の煌子に"って意味なのでは?
そう考えると矢も盾もたまらず僕は家を飛び出した。
「ちょっと出かけて来る!」
「あんた、帰った思たらまた出かけるんかいな、ほんまに」
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