僕の彼女はアイツの親友

みつ光男

文字の大きさ
286 / 293
Act 52. to be continued

【僕の彼女は・・・】

しおりを挟む
「最初からこうなる気はしてたんだ」

ある日、僕は美月にそう言われた。

「あれから煌子とは話した?」

「心配しないで、大丈夫、煌子とは喧嘩とかしてないから。でもね、1回だけ思い切り…」

「もしかして、ぶん殴った…とか?」

美月は笑いながら頷いた。

「…そっかぁ」

そしてその瞬間…

「ぶん殴らせて、高村くん!!」

僕は美月に思い切りグーで殴られた。

「煌子のことは殴れないよ…親友だもん」

大袈裟ではなく目から星が出た、
それくらい美月の拳から本気を感じた。

「これは効いた、色んな意味で…」

「あの日の言葉、撤回!高村くんはいい人じゃなかった、少なくとも私にとっては、ね」

そう言うと美月は笑顔で去って行った。


 ただ、そんな美月の後ろ姿
僕は去り際の背中を見送っただけで
その表情は見ていない…

例えその瞳が潤んでいたとしても
きっと僕は気づかないままだろう、

いや、気づかない方がいい。


僕は美月にとっての
"いい人"にはなれなかったのだから。

それでもこれは僕がようやく自分で出せた
男としての結論だった。

 誰にも優しくしていると、
結果的には誰かを傷つけてしまう、

それを教えてくれたのは美月だった。

「いてててて…」

痛む左の頬を押さえながら自分なりに考えてみた、


こんな僕の隣にこれからはずっと煌子がいてくれる、
のだろうか?

しっかり捕まえておかないと
また何か問題に直面しそうな不安と
常に隣り合わせではあるが

不思議と居心地は悪くない。


「とりあえず卒業までこの席で頼むよ」

今月も僕は智久のところへお願いに行く。

物語ストーリー第一章は完結だね、コウちゃん」

「おかげさまで…」

「これからは歴史ヒストリーを築くんだよね?」

「よくわからんけど、席の件よろし…くな」

「言われなくてもそのつもりだよ、でも卒業してからも隣の席にいてあげなきゃね」

「もちろん、そのつもりだよ」


よかった・・・

美月と煌子はこれからも親友
もう煌子には何も失わせたくない、

そう、僕の彼女は今もアイツの…
もとい、あの娘の・・・

そう、美月の親友のまま・・・
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

ヤクザに医官はおりません

ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
彼は私の知らない組織の人間でした 会社の飲み会の隣の席のグループが怪しい。 シャバだの、残弾なしだの、会話が物騒すぎる。刈り上げ、角刈り、丸刈り、眉毛シャキーン。 無駄にムキムキした体に、堅い言葉遣い。 反社会組織の集まりか! ヤ◯ザに見初められたら逃げられない? 勘違いから始まる異文化交流のお話です。 ※もちろんフィクションです。 小説家になろう、カクヨムに投稿しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...