お嬢様の“専属”

ユウキ

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お嬢様、落ち着きましたか

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「ふぅ…………。
私が原因ね。ノエル、ごめんなさい。
初めて見た貴方は、線が細くて華奢で儚げで、琥珀色の目もぱっちりとして綺麗で、その艶やかな黒髪も……小さい貴方は女の子にしか見えなくて疑いもしなかったわ」

「いえ、私の容姿は母にそっくりでして、女性的だと…幼少の頃は尚更そう勘違いされても仕方ないかと。それに、一人称も早々に矯正されましたし」

「そうね…………もう落ち込まないで。
罰なんてないわよ。そのまま侯爵家に居て頂戴」

「ありがとうございます。お嬢様」

「そうね、罰じゃないけど、再び開催される卒業パーティーのエスコートでもしてもらおうかしら。
お父様は忙しいし、騒動のせいで相手もいないし」

「はい、精一杯務めさせていただきます」


その後、リリアンナ様は「ノエルが…」とぶつぶつ呟きながらお茶を飲み切り、寮へ戻って行った。

私は侯爵家に戻り、旦那様と奥様へ報告し、リリアンナ様にお会いして全て話した事に触れると、奥様は珍しく声を出して笑い、旦那様は苦笑いをされた。

エスコートの件も仕方なしと許可をもらい、後日開かれた卒業パーティーを恙無くエスコートすることが出来た。


「ノエル…男装をすると、貴公子そのものね」

「お嬢様、男装では無くちゃんとした正装です」

「そ…そうね。ごめんなさい。
 ノエル、いつの間にこんなに手が大きくなったの?」

「ダンスのお相手をさせていただいていた時から、お嬢様より大きかったと思いますが…」

「そうだったかしら?」


 そんな会話を時々挟みながら、「あの時は大変だったわね」と同級生に囲まれた時には静かに後ろに下がって見守った。
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