帳ツキミ少年BL短編集

帳ツキミ

文字の大きさ
2 / 7
いつもの場所で

02/愛を搾り取って

しおりを挟む
「あ……先輩、そこは…」
「……はは、油断大敵」

先輩はそう言って優しく微笑むと、そのまま下着の中にまで入り込む。
そして、僕のモノをそっと握りこむとゆっくりと上下に動かし始めた。

「ん…っ」
「……気持ち良い?じゃあ、もっと……気持ち良くしてあげる」

そう言うと、先輩は僕のズボンと下着を足首までずらす。

「あ……先輩……」
「ごめんね、ちょっとだけ我慢して」

そう言って、先輩は僕の足の間に体を割り込ませると僕のモノを口に含んだ。
生暖かい口内に包まれ、舌先で先端を刺激されると僕はたまらず声を上げる。

「……っ先輩、ダメです……そんなところ……」
「ん……俺の口の中、気持ち良くなかった?」
「いや、あの……その……、きもち、いい……ですけど……」

僕は恥ずかしさのあまり顔を背ける。
すると、先輩はクスクス笑いながら「良かった」と言って再び口に含み、徐々に動きを早めながら刺激を与え続けていく。
僕の口からは熱い息と、快楽に満ちた声が絶え間なくこぼれてしまう。

「……良くん、ここ好きだよね」

そう言って、先輩は僕の裏筋を舌先でなぞりながら刺激してくる。

「……っ」
「ほら、ビクビクしてきた。気持ち良いんだね」

そう言いながら、先輩はさらに強く吸い上げながら上下させる。
僕はもう限界で、何かがこみ上げて来るのを感じる。

「先輩っ…先輩……っ、僕、もう……っ」
「……うん、イっていいよ」

先輩はそう言うと、今までよりも強く吸い上げた。
その瞬間、僕の体はビクビクと震えて……そして、一気に絶頂へと押し上げられてしまう。
そうして僕は、一際声を張り上げて体をしならせた。けれど先輩はグッと腰を掴んだまま、深くくわえ込み喉奥できつく締め付ける。

―――ドクドク、ドクン…ッ

先輩は、僕が勢いよく吐き出したそれをゴクリと飲み干すと僕のものから口を離す。そして、小さく舌なめずりをすると「……ごちそうさま」と妖艶な笑みを浮かべた。

「はぁ……はぁ……」
「俺の口だけでトロトロになっちゃったんだね、…すごく可愛かった」
「…………先輩」

優しく微笑む先輩を息を整えながら見つめていると、彼はゆっくりと立ち上がり耳元で囁く。

「……ねえ、今度は俺のこと気持ちよくしてくれる?」

そう尋ねる先輩に、僕は…何も言わず真っ赤な顔でコクリと頷いた。



先輩は、背が低い僕の為に椅子に腰を下ろしてくれた。
僕はそんな彼の前で床に膝をつき、先輩のベルトを緩める。
その手は、緊張のせいか震えてしまって少し…手間取ってしまった。
そんな僕を眺めながら、先輩は何も言わずただ優しく僕の頭をなでてくれる。

やがて、ズボンの前を開けるとすでに大きく膨らんだそれが目に入る。
ドクンドクンと脈打つそれは、僕のよりも大きくて……とてもじゃないけど全部なんて口に入らないだろう。
でも、僕は先輩に喜んでもらいたくて……口を大きく開けて、ゆっくりと口に含んでいく。

先輩の匂いと味が口いっぱいに広がる。
頭の奥からじんわりと痺れて…クラクラしてしまいそうだ。

「…大丈夫?」

こくん、と頷くと僕は瞼を閉じて舌先を先端に滑らせる。
そして、そのままゆっくりと口の中で上下させると先輩が息を呑む気配がした。
チラリと上を見上げると、頬を赤く染めながら僕のことを見つめる先輩の姿が目に映る。
その表情を見ただけで、僕の心は満たされる気がして。
だから、もっと……先輩に気持ち良くなってほしくて……先輩が僕にしてくれたことを思い出しながら、僕はゆっくりと頭を動かし、舌先で先端を舐めまわす。

次第に先走りの液があふれてきて、僕は夢中でそれを吸い上げた。
そして、そのまま頭を動かしていると、先輩の手が伸びて来て僕の頭を撫でる。
その手が、何だか心地良くて……。
僕は、もっと……と強請るように彼の手に頭を擦り付けた。

すると、先輩の手は僕の頭を優しく掴み、そして……ゆっくりと前後に動かし始め、先輩のモノが僕の口の中を犯していく。
最初は苦しくて、口いっぱいに頬張ることもできなかったけど……今はもう、大丈夫だ。
今はただただ、先輩に求められているというこの現状が…幸せでたまらないのだ。

そんなことを考えていると、僕の頭に添えられていた先輩の手が僕の後頭部を掴むと、そのまま強く押し込んだ。
そして、僕の喉奥に先輩のものが突き刺さった。

僕は、一瞬呼吸ができなくなって……思わず咳き込むけれど先輩の手は止まることを知らない。
僕の口の中を、先輩のものが激しく出入りする。
その度に、グチュグチュと水音が響き渡り、僕の口からは苦しそうな声が漏れた。

それでも、僕は歯を立てないように必死で舌を動かす。
そうしているうちに、先輩の動きが早くなって僕は先輩のものをギュッと握りしめるとそのまま一気に喉の奥まで迎え入れた。

その瞬間、先輩は小さく声を上げながら僕の中に吐き出した。
その熱さに、僕もまた体がビクビクと震えるのを感じながら喉を数回鳴らしながら注がれた欲望を飲み込んだのだった。

すると先輩は僕の口からモノを引き抜くと、優しく僕の背中をさすってくれる。
そして、そっと僕の頭をなでると、 耳元で囁くように言う。

「――大好きだよ、良くん」

咽(むせ)てたね、ごめんね。なんて言いながら、僕の首元を優しくなでるとチュッと軽い口づけをしてくれる。
その優しい手つきに、僕は嬉しくて……幸せな気持ちになる。

だけど、そんな僕の心を…… 先輩は、再び快楽の底へと沈めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

少年探偵は恥部を徹底的に調べあげられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...