【本編完】しがない男爵令嬢だった私が、ひょんなことから辺境最強の騎士と最強の剣の精霊から求愛されている件について A-side

325号室の住人

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「いよいよね。」
「いよいよだな。」

そんなこんなで、いよいよ明日…いや、日付がかわればいよいよ成人を迎えるライドとフレリアは、只今就寝時間を迎えてベッドに座って話している。

ちなみに二人ともパジャマ代わりの襦袢姿だ。


元々の約束通りならば明日は婚姻式だが、先日《タコパ》と共に終えてしまった。

とは言え、あれは辺境騎士団の一部の者しか知らない。

そのため、辺境伯家にライドが正式に後継として養子に迎えられたお披露目と、フレリアとの婚姻の、領民を巻き込んでの披露宴となったのだった。



結局のところ、元第3王子の送られた場所は、王太子になった第1王子殿下の奥方様である王太子妃とその息子の眠る寝室だった。
フレリアが王宮にやって来た時は臨月だったため、会ってはいない。

で、

「キャアアアアァァァァァーーーーー!!!」

文字通り絹を割くような悲鳴の後、

「ギイエェェェェェーーーーー!!!」

母に負けじと大声で泣いた未来の王子の声で、緊急事態を悟った王城の騎士たちにより、早々にお縄に付いた元第3王子は、そのまま地下牢へ放り投げるように収監された。

書類受理前の辺境伯夫人は、王城1階にある役所のカウンターに俯せるように倒れ、《受理》の判子を背中に受け、そのまま他の書類と一緒に、室長→課長→文官長へと運ばれ、最終的に王の元へ運ばれ王のサインを背中に受けたが、全裸にも関わらず王城の誰にも相手にされることはなかったと言う。

その元夫人の第2子であるアスカは、そのままあの男に監禁されてしまったそうな。
元王子は辺境へ送られた時点で去勢されており、彼女が夢見た《王族の子種》は放出されていなかったそうだ。

また、あの日辺境伯邸にいた辺境騎士団員達は全て解雇され、国境の森に放たれたそうだ。
きちんと鍛錬を積んでいた者ならば、森を突破して隣国へ入ることもできる腕前になっているはずなのだが…果たして何人が隣国へ渡れたのかは、誰も知らないと言う。



現在の領内はやっとこさ落ち着いた状態。

辺境伯邸2階東の《当主夫妻の部屋》は辺境伯とミレアさんが使っているものの、国への届けでは辺境伯はバツのついた独身となっている。

ただし、ミレアさんという内縁の妻状態のラブラブな奥さんがいることは周知の事実な事実婚状態である。



辺境伯邸西の《次期当主夫妻の部屋》は、ライドとフレリアが使っている。

何故2階なのかと言えば、もちろん《緊急時に飛び降りても大丈夫な高さ》だから。
ちなみに、逃げる為ではない。戦うためだ。



この度、ミレアさんは辺境伯騎士団を退役した。

その後任、辺境騎士団詰所付の副団長にはマーロンさんが着任した。
何故なら、マーロンさんは最近、原因不明で獣化し原因不明で人化することが増えてしまったから。
その原因が判明するまでは、詰所から出ないこととなった。

もちろん奥さんはリッカ。
獣人✕人族で種族を越えての子づくりは大変難しいとされている。
そのため、辺境騎士団は退役して子づくりに励んでいるそうな。



国境にある森を監視する役目を持つ砦付の副団長には、獣人マーロンに代わって辺境騎士団寮付の副団長が着任。
一家で移り住んだが、高齢とのことで半年後にはお孫さんが副団長に着任することになっている。

空いた辺境騎士団寮付副団長だが、これは見習い兼補佐として、対《タコちん》で最も活躍したハンスが着任するという大抜擢…というより、孫の誕生が楽しみすぎる現辺境騎士団長による采配だそうだ。

辺境伯の実の娘であるシュカは現在妊娠中なので、里帰りもラクラクだ。


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