母に託されたので、(体の相性を)確かめてみました【完】

325号室の住人

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「お前はこの家の当主だからな。
寝室は、この屋敷の最上階の1番奥だろう?」

男の私を抱き上げた彼は、息が上がることもなく、横抱きにした私を着実にこの屋敷の当主の部屋へと運んでいる。

「待っていろ。すぐにラクにしてやる。」

彼は言うと、私の額に口付けた。

「そんな物欲しそうな顔で見上げていれば、すぐにわかる。」

言って私の鼻先に口付けると、

「今度は唇だと思ったのか? 唇がはくはくと動いているぞ。瞳が潤んで、泣きそうになりながら……かわいいな…」



──この男に、私は相応しくない…

けれど、頭の中でそう唱える度に胸の奥がチリリとする。

それが、彼の唇が私に触れる度に、隙間が埋まってほわりと温かくなる。

──心地好い…

そんなことを考えているうちに、背中が平面に触れる。
体の右側が少し沈むような感じがして、
ギシ…ッ
それから衣擦れの音、それに襟元や腰回りが寛げば、熱くて大きな手が、私から全てを剥ぎ取った。

「この髪紐、まだ使ってくれていたんだな…」

そう。これは、学園生時代に彼から貰ったものだ。

剣術大会で惜しくも決勝トーナメントで敗退した彼の肉体は、まだ出来上がっていなくて…
千切れてしまった剣の房飾りだったのを貰ったのだ。

当時の私はまだ襟足が短く、結った毛束と一緒に左の首すじを伝って左肩へと添わせていた。
それが、まるで彼の指先で撫でられているようで……

「…んっ……」
「髪が伸びたな。思った通り、この色はお前の髪色に映える。」

ちゅっ…

私の髪束を持ち上げた彼が、髪に唇を寄せる。

「だから選んだんだ。今使っている相棒にも同じ色を付けてる。それを見る度に思い出して、いつも励みにしていた。今の俺があるのは、この髪紐の…いや、お前のおかげだ。」

ちゅっ…

唇が、リップ音をさせながら左耳の下へ。
チリッと小さな痛みを残しながら、首筋から鎖骨、肩へと素早く移動して行く。

「俺は、あの頃から…」

私の膝を跨ぐような体勢になった彼の、熱を持った固い陰茎の頭が、私の臍に触れる。

ゴリッ

準備のできたソレにふと興味を惹かれた時には、私の右手は彼のソレに伸びていた。

「欲しがりだな。でも俺も、お前が欲しくてたまらない。」

彼の大きな手に膝を割られ、両足が肩に担がれた時には、彼のとサイズは全く違いながらも同じように頭をもたげた私の切っ先は、彼の口内で彼の舌に甚振られていた。


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