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「名前は?」
義父が連れてきたお客様が僕に尋ねた。
「柊」
「柊か。いい名前だな。俺は創士だ」
「お客様はそうし様?」
創士様はお尻を突き出す僕には触れずに、正面に回って僕の顔を見た。
「ああ、そうだ。漢字は後で教える」
創士様はとても上等なジャケットを僕の肩に掛けてくれた。
「おい。いくらだ?」
「えっ?」
「この子を買う。いくらだ?」
突然の言葉に義父が焦った。
「あの、柊は大事な商品です。買い取るのであれば1億円は頂かないと……」
「わかった。30分で用意する。柊、服を着るんだ」
創士様がどこかに電話している間に、僕は制服に着替えた。
家ではずっと裸で過ごしていたから服はこれか体操着しかない。
創士様は驚いた顔をしたけど、すぐ微笑んで僕の頭を撫でてくれた。
30分後、アパートに1億円が入ったバッグと3枚の書類を持った人が現れた。
創士様の名前、義父の名前、僕の名前をそれぞれの箇所に3回書いた。
その紙切れとともに、僕は義父に捨てられた。
人生3度目の。
そして、創士様に引き取られた。
義父が連れてきたお客様が僕に尋ねた。
「柊」
「柊か。いい名前だな。俺は創士だ」
「お客様はそうし様?」
創士様はお尻を突き出す僕には触れずに、正面に回って僕の顔を見た。
「ああ、そうだ。漢字は後で教える」
創士様はとても上等なジャケットを僕の肩に掛けてくれた。
「おい。いくらだ?」
「えっ?」
「この子を買う。いくらだ?」
突然の言葉に義父が焦った。
「あの、柊は大事な商品です。買い取るのであれば1億円は頂かないと……」
「わかった。30分で用意する。柊、服を着るんだ」
創士様がどこかに電話している間に、僕は制服に着替えた。
家ではずっと裸で過ごしていたから服はこれか体操着しかない。
創士様は驚いた顔をしたけど、すぐ微笑んで僕の頭を撫でてくれた。
30分後、アパートに1億円が入ったバッグと3枚の書類を持った人が現れた。
創士様の名前、義父の名前、僕の名前をそれぞれの箇所に3回書いた。
その紙切れとともに、僕は義父に捨てられた。
人生3度目の。
そして、創士様に引き取られた。
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