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1部『タルタロス建国編』 序章 『大魔境での新生活』
7話 『従属神の試練①』
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種族が進化したなど色々な事が一度に起こって俺の理解力をキャパオーバーしてしまい少しの間、思考停止していたが種族が神族に進化したお陰なのか殆ど間を置かずに混乱状態から脱することが出来た。
「それではベイル様、早速ミラクルミッションに挑んでみましょうか。幸い種族が進化したお陰でレベルも1に戻っていますしステータスも大幅に上昇していますからミッションクリアしたら相当レベルが上がると思いますよ」
「……ん?ナビリス、ちょ、ちょちょちょっと待った。俺のレベルって1まで戻ってるのか。……いつの間にレベル1まで戻っていたんだ」
「先程ステータスを確認した時にレベルを確認していなかったのですか?」
「……ああ、なんかすいません」
「……まあいいですよ。これからは丁寧に隅々まで確認してくださいねベイル様」
「……はい」
「……では何だか不安になって来ましたので【ミラクルミッション】の詳細について詳しく説明させていただきます。先ず【ミラクルミッション】には二種類のミッションがあります。一つ目が通常のミッションであるノーマルミッションです。このミッションは等級がG級からEX級まで11段階ありG級ではガチャポイント(GP)を2ポイント獲得することが出来ます。そして等級が1つ上がるとポイントは2倍に増えて行きます。またC級以上のミッションをクリアするとGP以外に報酬を得ることが出来ます。それとノーマルミッションの達成目安は最短で1日、最長で半年を想定してあるそうです」
「へ~、って言う事はさっきのG級のトレイニングミッションではGPを2もらえたって事なのか」
「はい。その通りです。またもう1つのミッションがスキル名にもなっているミラクルミッションです。このミッションはC級から絶神級まで11段階あります。こちらのC級で得られるGPは64ポイントです。その他の仕組みはノーマルミッションと一緒です。そしてミラクルミッションの達成目安は最短で1日、最長で数年だそうです。今回のミラクルミッションはS級ですがどの位かかるかは正直ミッションを始めてみるまでわかりません」
へ~、と言うことは今回のミラクルミッションはS級だからクリアすればGPを512ポイントと何か報酬が得られるわけか。これは張り切って行かないとな。
「これは……前世のゲームみたいで何だか面白そうだな……って言うか俺って今丸腰じゃん。丸腰なのは流石に心細いし『よろず屋 幻想』で何か手頃な武器と防具でも購入してからダンジョンに入るか」
『よろず屋 幻想』で異世界の鉄のナックルと鉄の部分アーマーを購入した。
まさか、『よろず屋 幻想』に日本の妖刀村正や名刀正宗があるとは思わなかった。しかしあちらの武器や防具にはレベル制限がありまだ装備出来ないようだ。でもまあ今の俺のステータスならこの世界の鉄シリーズ装備でも大丈夫だろ。どうやら鉄シリーズ装備にはレベル制限はないみたいだしな。
「……準備完了ッとそれじゃあ早速ダンジョンに潜るかな。ナビリスはどうするんだ」
「私はこちらでお待ちしています。私も迷宮の中がどうなっているのか知りませんがそれでも今のベイル様なら大丈夫だと思います。しかし迷宮『従属神の試練』はS級ミッションが行われる迷宮ですから十分に気お付けて下さい。迷宮への入り口はこの大鏡になります。お気お付けて行ってらっしゃいませ」
「うん。わかった。……それじゃあ行って来る」
***
大鏡を潜り迷宮の中に入るとそこはラノベなんかでよく見る洞窟型で永遠と岩で出来た通路が続いている様だった。
「これがこの階層の構造なのか……何て言うか超シンプルだな。この通路も今のとこ一本道見たいだしとりあえず進むか」
そのまま暫く通路を進んでいると前方に木製の巨大な扉が見えて来た。
「ここまで全く魔物に会わなかったけど……あの扉絶対ボス部屋だよな。と言うことはこの迷宮はボス部屋までの間に魔物が湧かないのか。……まあいい。早速ボス戦だ」
【侵入者を確認……侵入者の種族が神族と判明……規定によりこれよりエクストラボス『エンシェントゴブリン』が発生します(ベイルには聞こえていない)】
ボス部屋に入ると部屋の中央には体全体が真紅《クリムゾンレッド》の小鬼いわゆるゴブリンが一体いた。
「なんだ……やっぱり最初のボスは定番のゴブリン系か。体の色からして結構希少な個体なのかな」
(念のため神眼で確認しておくか)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(鑑定結果)
種族:エンシェントゴブリン
級:A級
詳細:『従属神の試練』一階層のエクストラボス
ドロップ:古代小鬼の右耳、古代小鬼の爪、ランクA魔石
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「……!!……マジかしょっぱなからA級魔物なのか。しかもエクストラボスってどないなっとんねん!!」
おっと、思わず似非関西弁が出てしまったじゃないか。
「……ふう~、よし、ここは俺は運が良いんだと考えよう。……行こうか。クソゴブリンさんやお手柔らかに頼むぜ」
両手に付けたナックルを力一杯握りしめ正眼に構え一歩を踏み出した。
こちらが動き出すと先程まで部屋の中央で大人しくしていたエンシェントゴブリンが突然
「グギャギャギャ!!」
と雄たけびを上げて強烈な殺気を俺に浴びせて来た。
「ぐおおお…………く、中々後列な殺気じゃないか。……ふん、強烈にたぎるじゃないの。俺って戦闘狂の毛でもあるのかな」
俺とエンシェントゴブリンは互いに一瞬見つめ合うとどちらからともなく駆け出した。
俺とエンシェントゴブリンの距離はおよそ数十センチ、ここで俺とエンシェントゴブリンは互いの武器である鉄のナックルと丈夫そうな棍棒を振りかぶり振り下ろす。
お互いの武器が交差しつばぜり合いになるかと思われたがその時、俺がゆらゆらと揺れる火を纏ってエンシェントゴブリンの前から忽然と消えた。
「……ふん、お前はもう死んでいる。……く~~~!!このセリフ一度言ってみたかったんだよねぇ。ありがとねエンシェントゴブリン君、君のお陰で『一度は言ってみたい言葉ベスト10』の内の一つを言う事が出来たよ」
背後で顔面を潰され物言わぬ屍となっているエンシェントゴブリンに礼を言う。
「……お!アイテムと魔石がドロップしてる。エンシェントゴブリンの奴いつの間に迷宮に吸収されたんだぁ。俺の『一度は言ってみたい言葉ベスト10』ちゃんと聞いてたんだろうな」
俺がちょっと格好つけている内にエンシェントゴブリンはアイテムと魔石を残して跡形もなく迷宮に吸収されていた。
「それではベイル様、早速ミラクルミッションに挑んでみましょうか。幸い種族が進化したお陰でレベルも1に戻っていますしステータスも大幅に上昇していますからミッションクリアしたら相当レベルが上がると思いますよ」
「……ん?ナビリス、ちょ、ちょちょちょっと待った。俺のレベルって1まで戻ってるのか。……いつの間にレベル1まで戻っていたんだ」
「先程ステータスを確認した時にレベルを確認していなかったのですか?」
「……ああ、なんかすいません」
「……まあいいですよ。これからは丁寧に隅々まで確認してくださいねベイル様」
「……はい」
「……では何だか不安になって来ましたので【ミラクルミッション】の詳細について詳しく説明させていただきます。先ず【ミラクルミッション】には二種類のミッションがあります。一つ目が通常のミッションであるノーマルミッションです。このミッションは等級がG級からEX級まで11段階ありG級ではガチャポイント(GP)を2ポイント獲得することが出来ます。そして等級が1つ上がるとポイントは2倍に増えて行きます。またC級以上のミッションをクリアするとGP以外に報酬を得ることが出来ます。それとノーマルミッションの達成目安は最短で1日、最長で半年を想定してあるそうです」
「へ~、って言う事はさっきのG級のトレイニングミッションではGPを2もらえたって事なのか」
「はい。その通りです。またもう1つのミッションがスキル名にもなっているミラクルミッションです。このミッションはC級から絶神級まで11段階あります。こちらのC級で得られるGPは64ポイントです。その他の仕組みはノーマルミッションと一緒です。そしてミラクルミッションの達成目安は最短で1日、最長で数年だそうです。今回のミラクルミッションはS級ですがどの位かかるかは正直ミッションを始めてみるまでわかりません」
へ~、と言うことは今回のミラクルミッションはS級だからクリアすればGPを512ポイントと何か報酬が得られるわけか。これは張り切って行かないとな。
「これは……前世のゲームみたいで何だか面白そうだな……って言うか俺って今丸腰じゃん。丸腰なのは流石に心細いし『よろず屋 幻想』で何か手頃な武器と防具でも購入してからダンジョンに入るか」
『よろず屋 幻想』で異世界の鉄のナックルと鉄の部分アーマーを購入した。
まさか、『よろず屋 幻想』に日本の妖刀村正や名刀正宗があるとは思わなかった。しかしあちらの武器や防具にはレベル制限がありまだ装備出来ないようだ。でもまあ今の俺のステータスならこの世界の鉄シリーズ装備でも大丈夫だろ。どうやら鉄シリーズ装備にはレベル制限はないみたいだしな。
「……準備完了ッとそれじゃあ早速ダンジョンに潜るかな。ナビリスはどうするんだ」
「私はこちらでお待ちしています。私も迷宮の中がどうなっているのか知りませんがそれでも今のベイル様なら大丈夫だと思います。しかし迷宮『従属神の試練』はS級ミッションが行われる迷宮ですから十分に気お付けて下さい。迷宮への入り口はこの大鏡になります。お気お付けて行ってらっしゃいませ」
「うん。わかった。……それじゃあ行って来る」
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大鏡を潜り迷宮の中に入るとそこはラノベなんかでよく見る洞窟型で永遠と岩で出来た通路が続いている様だった。
「これがこの階層の構造なのか……何て言うか超シンプルだな。この通路も今のとこ一本道見たいだしとりあえず進むか」
そのまま暫く通路を進んでいると前方に木製の巨大な扉が見えて来た。
「ここまで全く魔物に会わなかったけど……あの扉絶対ボス部屋だよな。と言うことはこの迷宮はボス部屋までの間に魔物が湧かないのか。……まあいい。早速ボス戦だ」
【侵入者を確認……侵入者の種族が神族と判明……規定によりこれよりエクストラボス『エンシェントゴブリン』が発生します(ベイルには聞こえていない)】
ボス部屋に入ると部屋の中央には体全体が真紅《クリムゾンレッド》の小鬼いわゆるゴブリンが一体いた。
「なんだ……やっぱり最初のボスは定番のゴブリン系か。体の色からして結構希少な個体なのかな」
(念のため神眼で確認しておくか)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(鑑定結果)
種族:エンシェントゴブリン
級:A級
詳細:『従属神の試練』一階層のエクストラボス
ドロップ:古代小鬼の右耳、古代小鬼の爪、ランクA魔石
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「……!!……マジかしょっぱなからA級魔物なのか。しかもエクストラボスってどないなっとんねん!!」
おっと、思わず似非関西弁が出てしまったじゃないか。
「……ふう~、よし、ここは俺は運が良いんだと考えよう。……行こうか。クソゴブリンさんやお手柔らかに頼むぜ」
両手に付けたナックルを力一杯握りしめ正眼に構え一歩を踏み出した。
こちらが動き出すと先程まで部屋の中央で大人しくしていたエンシェントゴブリンが突然
「グギャギャギャ!!」
と雄たけびを上げて強烈な殺気を俺に浴びせて来た。
「ぐおおお…………く、中々後列な殺気じゃないか。……ふん、強烈にたぎるじゃないの。俺って戦闘狂の毛でもあるのかな」
俺とエンシェントゴブリンは互いに一瞬見つめ合うとどちらからともなく駆け出した。
俺とエンシェントゴブリンの距離はおよそ数十センチ、ここで俺とエンシェントゴブリンは互いの武器である鉄のナックルと丈夫そうな棍棒を振りかぶり振り下ろす。
お互いの武器が交差しつばぜり合いになるかと思われたがその時、俺がゆらゆらと揺れる火を纏ってエンシェントゴブリンの前から忽然と消えた。
「……ふん、お前はもう死んでいる。……く~~~!!このセリフ一度言ってみたかったんだよねぇ。ありがとねエンシェントゴブリン君、君のお陰で『一度は言ってみたい言葉ベスト10』の内の一つを言う事が出来たよ」
背後で顔面を潰され物言わぬ屍となっているエンシェントゴブリンに礼を言う。
「……お!アイテムと魔石がドロップしてる。エンシェントゴブリンの奴いつの間に迷宮に吸収されたんだぁ。俺の『一度は言ってみたい言葉ベスト10』ちゃんと聞いてたんだろうな」
俺がちょっと格好つけている内にエンシェントゴブリンはアイテムと魔石を残して跡形もなく迷宮に吸収されていた。
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