俺の××、狙われてます?!

みずいろ

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 それは、本当に突然のことだった。

「陸斗!お前の乳首いじらせて!!」

「……は?」

 バンッと勢いよく部屋のドアが開く。
 大学が終わり、家に帰ってきてくつろいでいた時、そいつはやってきた。訳の分からないことを口走る幼馴染が、目を輝かせてこちらを見ている。
 ……いや突然どうした。一瞬本当に何を言っているのか分からなくて思わず間の抜けた声で聞き返してしまった。

「は?ってそのままだけど。」

「いやいや何言ってんのお前。」

「なんかさ、男でも感じるらしくてさ。試してみたいじゃん!」

 屈託のない笑顔でそう言われ、危うくそうなんだ、と納得しそうになる。危ない。そのハイレベルな顔面でそんな顔されたら、誰でもいいよと言ってしまいたくなるって。
………もしかしてからかわれてるのか?それとも俺の気持ちに気づいてわざとやってるとか、、

 正常なやつは、幼馴染の乳首をいじりたいなんて思わないだろう。疑心暗鬼になり、ぐるぐるとそんな考えが頭を巡る。そう、何を隠そう俺はこの血迷ったことを言っているの幼馴染、蒼真のことが好きなのだ。それもずっと前から。大学生になって、あいつの方からルールシェアのことを持ち出されたのは好都合だったし、何より一緒にいられる時間も増えて嬉しかった。俺のこの気持ちを隠し通すことができるかなと不安にもなったが、何とかごまかせていると思う。
 もしあいつに好きな人とか彼女ができたら潔く身を引こうと思ってるし、何より蒼真とどうこうなろうなんてつもりはない。だってそもそも望みがないから。
 ちょっと強引なところがあるけど、そういうところも蒼真の長所だと思っていて、蒼真はいろんな人から好かれている。

 俺も可愛い顔してるね、なんてたまに言われるが、堅実に生きているごく平凡な一般人だ。黒髪で、背丈も平均で、学業も平均。正直なんでこんなに蒼真と仲良くできているのか分からない。

「おーい陸斗?聞いてる?」

「え、あ、うん。……ってなんでだよ!自分のでやればいいじゃん!俺を巻き込むなよ」

「いや自分の乳首開発したって意味ないじゃん。俺は陸斗がいいから言ってんだけど」

「え、ええぇ」

「ね、だめ?」

 首を傾げて俺の顔を覗き込んでくる。はらりと落ちた前髪が蒼真の顔に影を落とし、顔がグッと近づけられた。くっきりとした二重の切れ長の目や、整った鼻の形までよく分かる。いや、ホントにそれはずるいって。

「うっ、、まあちょっとくらいなら、いいかな……」

「あ、まじ?やった、じゃあさっそくやろうぜ」

「はあ?今からかよ!」

 


 

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