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しおりを挟むズル、とソファーから落ちかけた俺を蒼真が支え、立たされた。
「ベット行こ、陸斗」
「ぇ、……いやだ、無理だって、」
ベットに行ったらこれ以上何をされるか分からなくて、ぼんやりとした頭で抵抗する。
でも力の抜けた体は言うことを聞いてくれなくて、俺は結局蒼真の部屋に無理やり押し込まれベットに転がされた。すぐに蒼真が覆い被さり、またキスをされる。
「んん、ぁ、」
「陸斗、好き、すきだよ」
好き、改めてそう言われて、ガクッと体が震えて生理的な涙が浮かぶ。やばい、本当に限界だ。そう思ったのを感じ取ったのか、蒼真が俺の上の服を脱がせた。
「ねぇ、もう限界近いんでしょ。じゃあさ、乳首だけでイってみようよ」
「は、やだ、できないってそんな、、ぁ」
そんなのできるわけないし、そんなんでいきたくない。必死に抵抗して起きあがろうとしたら、それはまたもや蒼真に止められた。
「ほら、暴れないで」
「やめ、、」
その辺にあったネクタイで両手首を縛られて、ベットの柵に括り付けられる。俺の胸元が完全に晒される状態になった。
スリ、グリグリ、と、再び乳首を弄ばれる。その度に快感が走りピクピクと体が跳ねるが、縛られたせいで身動きがとれない。蒼真は俺の頬、首、鎖骨とキスを落としていって、胸元にも唇を這わせた。そこでこいつが何をしようとしているのか悟り、期待なのか恐怖なのか、ゾワッとしたものが背中を走る。
「ね、やだ、今ダメだから、、そうまぁ、!」
「んー、やだ」
ジュウウッッ、チュっッ
ニヤッとした笑みを浮かべ、俺の悪い予想通り、蒼真は俺の乳首に吸い付いた。
「うあああぁッっ、ゃ、やだ、こわい」
「大丈夫、もっと集中して」
「ひ、ゃ、こわい、やめ、、~っ!?」
熱い舌が尖りきって敏感になった乳首を容赦なく舐め上げる。舌先で刺激され、吸われて。でももう少しなのになぜかイけなくて、蓄積され続ける快楽が怖くて、また涙が溢れる。そうしたら、それを見て蒼真が両手の拘束を取り、手を絡めた。
そして、安心して少し体の力が抜けた瞬間、蒼真がカリッと右の乳首に歯を立てて噛み付いた。
「あ、ぁ、んんっッ!い、く」
「うん、イっていいよ。」
それが決定的な快楽になり、電流が走ったみたいに体が痙攣した。下着の中にじわじわと生暖かいものが流れるのを感じ、それすらも気持ちが良いと感じて目を閉じる。長い絶頂に身を委ねて、乱れる息を整えた。
「陸斗、りくと、大丈夫?」
「………大丈夫なわけない」
「うん、ごめん。可愛すぎてつい」
「俺いやって言った。」
「ごめんって、好きだからしたくなった。」
ぎゅーっと腕を回され優しく抱きしめられる。軽く頬にキスを落とされて、目いっぱい甘えられる。目の前にはいつもと変わらない整った顔があって、またもや許しそうになったが、なんとか踏みとどまった。
「お前、しばらく俺に触るの禁止な。」
「え!うそ、ごめんって!!」
「反省して。」
汚れた体を洗い流そうともう一度風呂に入ることにした。体はだるいが心は満たされてる感じがする。
……うわ、幸せかも。
そう思って、緩んだ口元を押さえた。
ちなみに、体が敏感になりすぎて蒼真が怒られるのはまた別の話。
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