17 / 26
第十六章 最期の予約
しおりを挟む
第十六章一話 最期の予約
画面の端に表示された“かあちゃん”という名前。その表示を、陸翔は何度かスワイプしては戻した。
「今日じゃなきゃ、ダメなのか?」
「いや、今日しかない」
ぽつりと落としたその言葉に、遥はそれ以上聞かなかった。
しばらくして、陸翔は静かに立ち上がり、カフェの外へ出ていった。
電話は数分で終わった。戻ってきた彼の表情は、ほんの少しだけ和らいでいるように見えた。
「決まった?」
「……うん。土曜に来てもらうことにした。最初はめちゃくちゃ渋られたけど、どうにか押し切った」
遥はふっと笑って頷いた。
「じゃあ、レストランとホテル、探すね。予算と好み、教えて?」
「悪いな……でも助かる。ありがとう」
「お礼は三回までにしといて。四回目からはコーヒー奢ってもらうから」
そんなやり取りをしながら、遥はスマホで候補を探しはじめる。
高級な店は避けて、けれど雰囲気のある場所。予約サイトを何度もスクロールしながら、少しでも陸翔の“らしさ”に合う場所を探した。
一時間後にはすべて決まった。駅近のこぢんまりとしたレストランと、徒歩圏内のプチホテル。
どちらも、飾りすぎない温かみのある雰囲気。
「予約、完了」
そう告げると、陸翔は想像以上に真剣な顔で、「ありがとう」と、何度も繰り返した。
夕暮れが近づき、二人はカフェを出た。
別れ際、遥がふと振り返る。
「……楽しみだね、土曜」
その言葉に、陸翔は少し驚いたように瞬きをしてから、小さく頷いた。
「――ああ。楽しみだ」
その声に、少しだけ祈るような響きが混じっていたことに、遥はまだ気づいていなかった。
その夜、陸翔は眠れなかった。
―-白浜会・三枝組。 あまりに重い。
最悪の自殺行為。 使い捨ても俺たちにはピッタリの仕事言えば仕事か…。
運よく上手く盗み出せたとしても、白浜会総出で俺たちを追うに違いない。
失敗すればその場で殺される。
日曜日を待たずにづらかれば、田沼たちがとことん追ってくるんだろうな。
“八方ふさがり“だっけ、そんな言葉あったよな、それだ、それ。
かあちゃんになにもしてあげられないまま死ぬのか…。
“俺が守る“ってガキのころ確かに言ってたわ。 なにが”守る”だ、何もできてねえや。
考えたって仕方ない。 俺の命はまだ二日もあるんだ。 大丈夫、寝よう。
陸翔はそのあともまったく眠れないまま朝を迎えた。
第十六章二話 準備・三日目(土曜)
午前11時、荻窪駅近くのカラオケボックス。
陸翔は、いつもより早く到着し、機材の電源を切った個室にメモ帳とスケッチブックを並べていた。
数分遅れて、リョウ・ユウタ・マコトの3人が入ってくる。
「やるの、今日?」
「やらねぇよ、バカ。打ち合わせに決まってんだろ」
口では軽口を叩きながらも、リョウの目は昨日より緊張していた。
マコトも無言でドリンクバーのコップを握りしめている。
「集まってもらったのは、作戦の最終確認のためだ」
陸翔の声は、抑揚がなかった。
スケッチブックのページをめくり、現場の図面を広げる。
「15時55分、配送業者が裏口に荷物を搬入する。その時間帯だけ、シャッターが手動で開く」
「ユウタはその時刻に裏で待機。“中に入るふり”で扉を抑える」
「マコトとリョウは、16時ちょうどに正面から突入。俺はユウタの合図で裏口からバックヤードへ侵入し、レジ裏と在庫を奪う」
「全部で、滞在時間は“2分以内”。それを超えたら、強制的に撤退。異常があっても戻らない」
静かに、そして確実に作戦は語られた。
だが、その空気の中には“張り詰めたもの”が漂っていた。
「……聞いていいっすか?」
ユウタが手を挙げた。
「これって……マジで“大丈夫”なんすか? やばい組織が絡んでるって聞いたんだけど」
陸翔は、一瞬だけ視線を落とした。
(……バレてるのか)
「……お前らを巻き込む気はなかった。でも……もう、後戻りできない」
「どういう意味っすか、それ」
「……逃げたい奴は逃げろ。責めない。これ以上、俺の“勝手”に巻き込めない」
沈黙。
数秒後、マコトがふと笑った。
「逃げるわけねぇだろ。こっちは“報酬”もらえるんだ。3分で30万。
まともに働いたって、バイトじゃこんな金、稼げねぇよ」
リョウも頷いた。
「それに、やるって決めたからには、最後までやりてぇし」
ユウタは迷っていたが、やがてゆっくりと頷いた。
「……ビビってたけど。もう、乗ったっす」
午後の時間は、脱出ルートと“もしもの場合”の対処法を徹底的に詰めた。
店から出たあと、1人ずつ別方向に分かれて逃げること。
現金の分配方法。使い捨ての手袋、マスク、着替え、デコイ用のリュックの準備。
さらに陸翔は、**もし自分が捕まった場合に備えた“無線用語”**まで用意していた。
「このワードが出たら、解散。全員バラバラに逃げろ」
マコトがぼそりと呟いた。
「お前、軍人みたいだな……」
会議の最後、全員が無言でスケッチブックに目を落とした。
「……質問は、もうないか?」
誰も答えなかった。
帰り道、陸翔は年上のマコトに呼び止められた。
「お前、ほんとは何考えてんだ?」
「……何のことだよ」
「この作戦、キレイすぎる。手慣れて、やり慣れてる奴の動きじゃねえ。
でもな、今日のお前の顔は……“死にそうな奴”の顔だった」
陸翔は答えなかった。
「……まあいい。今日はゆっくり寝ろ。気張るのは当日で十分だ」
そう言って、マコトは手を軽く挙げて歩き去った。
第十六章三話 遥の賭け
あの朝、目覚めた瞬間から胸の奥に何か重たいものが沈んでいた。
季節は冬。けれど、それだけが理由じゃない。空気が静かすぎて、何かを告げようとしているようで、やけに落ち着かない。
――明日。
烏牙から聞いた、「奏くんの死」の予定日。
遥は何度も、自分にできることを考えた。何かを伝えるべきか。止めるべきか。
けれどそのたびに思った。自分が奏くんに“直接”できることなんて、何ひとつないのだと。
彼の運命を変えようとすれば、他の誰かの命が代わりに失われる。
この世界は、そんな冷酷な秤のうえに成り立っている。
でも――
もしその運命の流れそのものを“揺るがす”ことができたら?
遥はひとつの“賭け”に出た。
それは、「奏くんを変える」のではなく――奏くんの運命に偶然関わるはずの誰か、つまり陸翔の心を揺らすという方法だった。
本来の流れでは、彼は母親に会わず、何も背負わないまま強盗に加担し、結果として奏と川原で交錯する。
だが、そこにたった一つ、“思い出”を混ぜるだけで、ほんの少しでも彼の行動がずれたなら――
未来は、微かに逸れるかもしれない。
遥は、陸翔に母親と会わせた。
自分が背中を押したわけじゃない。ただそっと、隣にいただけ。
それでも彼は、選んだのだ。土曜日に、母親に来てもらうと。ちゃんと顔を見て、話すと。
それで充分だと思えた。
いや、本当はまるで充分じゃない。けれど――不思議と、このやり方が「正しい」と、遥には思えた。
川原の事故。
奏くんがなぜそこにいたのか。子供がなぜ川に落ちたのか。どうして冬に、そんな場所に。
いくら考えても、答えは出なかった。
事故に理由なんてないのかもしれない。ほんの少しの運命のねじれ。偶然の重なり。
彼はきっと、何かを見て、気づいて、そして迷いなく飛び込んだのだろう。
――優しい人だから。
遥は、指先をぎゅっと握った。
このまま何もしなければ、運命はそのまま流れていく。
けれど、もう一度だけ。
もう一度だけ、会いに行こうと思った。
言葉があるわけじゃない。説得できるとも思っていない。
ただ、顔が見たい。
そして、笑ってほしい。
せめて、明日が来る前に。
遥はコートを羽織り、マフラーを巻きながら、家を出た。
冷たい風が髪を揺らす。
(――奏くん)
心のなかでその名前を呼ぶと、ほんの少しだけ、胸の中の痛みが薄れた気がした。
画面の端に表示された“かあちゃん”という名前。その表示を、陸翔は何度かスワイプしては戻した。
「今日じゃなきゃ、ダメなのか?」
「いや、今日しかない」
ぽつりと落としたその言葉に、遥はそれ以上聞かなかった。
しばらくして、陸翔は静かに立ち上がり、カフェの外へ出ていった。
電話は数分で終わった。戻ってきた彼の表情は、ほんの少しだけ和らいでいるように見えた。
「決まった?」
「……うん。土曜に来てもらうことにした。最初はめちゃくちゃ渋られたけど、どうにか押し切った」
遥はふっと笑って頷いた。
「じゃあ、レストランとホテル、探すね。予算と好み、教えて?」
「悪いな……でも助かる。ありがとう」
「お礼は三回までにしといて。四回目からはコーヒー奢ってもらうから」
そんなやり取りをしながら、遥はスマホで候補を探しはじめる。
高級な店は避けて、けれど雰囲気のある場所。予約サイトを何度もスクロールしながら、少しでも陸翔の“らしさ”に合う場所を探した。
一時間後にはすべて決まった。駅近のこぢんまりとしたレストランと、徒歩圏内のプチホテル。
どちらも、飾りすぎない温かみのある雰囲気。
「予約、完了」
そう告げると、陸翔は想像以上に真剣な顔で、「ありがとう」と、何度も繰り返した。
夕暮れが近づき、二人はカフェを出た。
別れ際、遥がふと振り返る。
「……楽しみだね、土曜」
その言葉に、陸翔は少し驚いたように瞬きをしてから、小さく頷いた。
「――ああ。楽しみだ」
その声に、少しだけ祈るような響きが混じっていたことに、遥はまだ気づいていなかった。
その夜、陸翔は眠れなかった。
―-白浜会・三枝組。 あまりに重い。
最悪の自殺行為。 使い捨ても俺たちにはピッタリの仕事言えば仕事か…。
運よく上手く盗み出せたとしても、白浜会総出で俺たちを追うに違いない。
失敗すればその場で殺される。
日曜日を待たずにづらかれば、田沼たちがとことん追ってくるんだろうな。
“八方ふさがり“だっけ、そんな言葉あったよな、それだ、それ。
かあちゃんになにもしてあげられないまま死ぬのか…。
“俺が守る“ってガキのころ確かに言ってたわ。 なにが”守る”だ、何もできてねえや。
考えたって仕方ない。 俺の命はまだ二日もあるんだ。 大丈夫、寝よう。
陸翔はそのあともまったく眠れないまま朝を迎えた。
第十六章二話 準備・三日目(土曜)
午前11時、荻窪駅近くのカラオケボックス。
陸翔は、いつもより早く到着し、機材の電源を切った個室にメモ帳とスケッチブックを並べていた。
数分遅れて、リョウ・ユウタ・マコトの3人が入ってくる。
「やるの、今日?」
「やらねぇよ、バカ。打ち合わせに決まってんだろ」
口では軽口を叩きながらも、リョウの目は昨日より緊張していた。
マコトも無言でドリンクバーのコップを握りしめている。
「集まってもらったのは、作戦の最終確認のためだ」
陸翔の声は、抑揚がなかった。
スケッチブックのページをめくり、現場の図面を広げる。
「15時55分、配送業者が裏口に荷物を搬入する。その時間帯だけ、シャッターが手動で開く」
「ユウタはその時刻に裏で待機。“中に入るふり”で扉を抑える」
「マコトとリョウは、16時ちょうどに正面から突入。俺はユウタの合図で裏口からバックヤードへ侵入し、レジ裏と在庫を奪う」
「全部で、滞在時間は“2分以内”。それを超えたら、強制的に撤退。異常があっても戻らない」
静かに、そして確実に作戦は語られた。
だが、その空気の中には“張り詰めたもの”が漂っていた。
「……聞いていいっすか?」
ユウタが手を挙げた。
「これって……マジで“大丈夫”なんすか? やばい組織が絡んでるって聞いたんだけど」
陸翔は、一瞬だけ視線を落とした。
(……バレてるのか)
「……お前らを巻き込む気はなかった。でも……もう、後戻りできない」
「どういう意味っすか、それ」
「……逃げたい奴は逃げろ。責めない。これ以上、俺の“勝手”に巻き込めない」
沈黙。
数秒後、マコトがふと笑った。
「逃げるわけねぇだろ。こっちは“報酬”もらえるんだ。3分で30万。
まともに働いたって、バイトじゃこんな金、稼げねぇよ」
リョウも頷いた。
「それに、やるって決めたからには、最後までやりてぇし」
ユウタは迷っていたが、やがてゆっくりと頷いた。
「……ビビってたけど。もう、乗ったっす」
午後の時間は、脱出ルートと“もしもの場合”の対処法を徹底的に詰めた。
店から出たあと、1人ずつ別方向に分かれて逃げること。
現金の分配方法。使い捨ての手袋、マスク、着替え、デコイ用のリュックの準備。
さらに陸翔は、**もし自分が捕まった場合に備えた“無線用語”**まで用意していた。
「このワードが出たら、解散。全員バラバラに逃げろ」
マコトがぼそりと呟いた。
「お前、軍人みたいだな……」
会議の最後、全員が無言でスケッチブックに目を落とした。
「……質問は、もうないか?」
誰も答えなかった。
帰り道、陸翔は年上のマコトに呼び止められた。
「お前、ほんとは何考えてんだ?」
「……何のことだよ」
「この作戦、キレイすぎる。手慣れて、やり慣れてる奴の動きじゃねえ。
でもな、今日のお前の顔は……“死にそうな奴”の顔だった」
陸翔は答えなかった。
「……まあいい。今日はゆっくり寝ろ。気張るのは当日で十分だ」
そう言って、マコトは手を軽く挙げて歩き去った。
第十六章三話 遥の賭け
あの朝、目覚めた瞬間から胸の奥に何か重たいものが沈んでいた。
季節は冬。けれど、それだけが理由じゃない。空気が静かすぎて、何かを告げようとしているようで、やけに落ち着かない。
――明日。
烏牙から聞いた、「奏くんの死」の予定日。
遥は何度も、自分にできることを考えた。何かを伝えるべきか。止めるべきか。
けれどそのたびに思った。自分が奏くんに“直接”できることなんて、何ひとつないのだと。
彼の運命を変えようとすれば、他の誰かの命が代わりに失われる。
この世界は、そんな冷酷な秤のうえに成り立っている。
でも――
もしその運命の流れそのものを“揺るがす”ことができたら?
遥はひとつの“賭け”に出た。
それは、「奏くんを変える」のではなく――奏くんの運命に偶然関わるはずの誰か、つまり陸翔の心を揺らすという方法だった。
本来の流れでは、彼は母親に会わず、何も背負わないまま強盗に加担し、結果として奏と川原で交錯する。
だが、そこにたった一つ、“思い出”を混ぜるだけで、ほんの少しでも彼の行動がずれたなら――
未来は、微かに逸れるかもしれない。
遥は、陸翔に母親と会わせた。
自分が背中を押したわけじゃない。ただそっと、隣にいただけ。
それでも彼は、選んだのだ。土曜日に、母親に来てもらうと。ちゃんと顔を見て、話すと。
それで充分だと思えた。
いや、本当はまるで充分じゃない。けれど――不思議と、このやり方が「正しい」と、遥には思えた。
川原の事故。
奏くんがなぜそこにいたのか。子供がなぜ川に落ちたのか。どうして冬に、そんな場所に。
いくら考えても、答えは出なかった。
事故に理由なんてないのかもしれない。ほんの少しの運命のねじれ。偶然の重なり。
彼はきっと、何かを見て、気づいて、そして迷いなく飛び込んだのだろう。
――優しい人だから。
遥は、指先をぎゅっと握った。
このまま何もしなければ、運命はそのまま流れていく。
けれど、もう一度だけ。
もう一度だけ、会いに行こうと思った。
言葉があるわけじゃない。説得できるとも思っていない。
ただ、顔が見たい。
そして、笑ってほしい。
せめて、明日が来る前に。
遥はコートを羽織り、マフラーを巻きながら、家を出た。
冷たい風が髪を揺らす。
(――奏くん)
心のなかでその名前を呼ぶと、ほんの少しだけ、胸の中の痛みが薄れた気がした。
1
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜
侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」
十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。
弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。
お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。
七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!
以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。
その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。
一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
黄金の魔族姫
風和ふわ
恋愛
「エレナ・フィンスターニス! お前との婚約を今ここで破棄する! そして今から僕の婚約者はこの現聖女のレイナ・リュミエミルだ!」
「エレナ様、婚約者と神の寵愛をもらっちゃってごめんね? 譲ってくれて本当にありがとう!」
とある出来事をきっかけに聖女の恩恵を受けれなくなったエレナは「罪人の元聖女」として婚約者の王太子にも婚約破棄され、処刑された──はずだった!
──え!? どうして魔王が私を助けてくれるの!? しかも娘になれだって!?
これは、婚約破棄された元聖女が人外魔王(※実はとっても優しい)の娘になって、チートな治癒魔法を極めたり、地味で落ちこぼれと馬鹿にされていたはずの王太子(※実は超絶美形)と恋に落ちたりして、周りに愛されながら幸せになっていくお話です。
──え? 婚約破棄を取り消したい? もう一度やり直そう? もう想い人がいるので無理です!
※拙作「皆さん、紹介します。こちら私を溺愛するパパの“魔王”です!」のリメイク版。
※表紙は自作ではありません。
夫に捨てられた私は冷酷公爵と再婚しました
香木陽灯
恋愛
伯爵夫人のマリアーヌは「夜を共に過ごす気にならない」と突然夫に告げられ、わずか五ヶ月で離縁することとなる。
これまで女癖の悪い夫に何度も不倫されても、役立たずと貶されても、文句ひとつ言わず彼を支えてきた。だがその苦労は報われることはなかった。
実家に帰っても父から不当な扱いを受けるマリアーヌ。気分転換に繰り出した街で倒れていた貴族の男性と出会い、彼を助ける。
「離縁したばかり? それは相手の見る目がなかっただけだ。良かったじゃないか。君はもう自由だ」
「自由……」
もう自由なのだとマリアーヌが気づいた矢先、両親と元夫の策略によって再婚を強いられる。相手は婚約者が逃げ出すことで有名な冷酷公爵だった。
ところが冷酷公爵と会ってみると、以前助けた男性だったのだ。
再婚を受け入れたマリアーヌは、公爵と少しずつ仲良くなっていく。
ところが公爵は王命を受け内密に仕事をしているようで……。
一方の元夫は、財政難に陥っていた。
「頼む、助けてくれ! お前は俺に恩があるだろう?」
元夫の悲痛な叫びに、マリアーヌはにっこりと微笑んだ。
「なぜかしら? 貴方を助ける気になりませんの」
※ふんわり設定です
婚約破棄された夜、最強魔導師に「番」だと告げられました
有賀冬馬
恋愛
学院の祝宴で告げられた、無慈悲な婚約破棄。
魔力が弱い私には、価値がないという現実。
泣きながら逃げた先で、私は古代の遺跡に迷い込む。
そこで目覚めた彼は、私を見て言った。
「やっと見つけた。私の番よ」
彼の前でだけ、私の魔力は輝く。
奪われた尊厳、歪められた運命。
すべてを取り戻した先にあるのは……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる