君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第4章  背中合わせの答え

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坂井さんのことは、なんて説明すればいい?

自分でも、坂井さんのことが好きかどうかなんて、わかっているわけじゃない。気のせいかもしれない、なんて思う時もある。この気持ちを、説明してするのは難しすぎる。



浅草にあるスペイン料理店で、私と翔平はディナーを楽しんでいた。料理はそこそこ美味しかったし、雰囲気の良いお店だ。評判もいいし、外観も店内もシックな感じで落ち着く雰囲気のお店だ。

食後のデザートを食べていた時、翔平は指輪のケースを私の前に置いた。私は驚いて翔平を見ると、翔平はにっこりと微笑んで、

「ほんとはプロポーズの時、用意するはずだったんだけどね。遅くなって、ごめん。改めて言わせて欲しい。俺と、結婚してほしい。そして、誕生日おめでとう」

と言うと、私は指輪のケースを受け取り、ゆっくりと開けてみた。

「綺麗…」

何カラットのダイヤモンドなんだろう。すごくキラキラして眩しすぎる。

「返事は急がないけど、誠意を見せるつもりで用意したんだ。お母さんに先走って言っちゃった時は、ごめん」

「ううん。それは、いいの。でも…」

「俺は、この先も雪子ちゃんのそばにいたい。どんな時もそばにいて守ってあげるし、君は笑ってそばにいてくれたら、それだけでいいんだ。どうか、ずっと一緒にいて欲しい。…結婚、してくれませんか」
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