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第10章 歪んだ愛は狂喜
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横田さんは、日本を脱出しようとして空港にいたところを、張っていた刑事たちに取り押されられて捕まった。
とりあえず社員たちはまだ仕事が山積みだったので、変わらずに出社して仕事をしている。私も、もちろん仕事を続けていた。倒産する噂はあったけれど、横領は横田さんともう1人指示した人物がいるようだ。まだ解決していないが、社外に漏れることもなく、解決に向かえば良いのだけれど。それでも、毎日刑事が来て特捜部も参入しているので、一部の部署では仕事は進まず滞ってしまっている。一般社員には知らないところで、まだ何か動きがあるのかもしれない。そこまでは、私達には分からなかった。
理は、初日だけ来たのに、それ以降は現れなかった。松林さんや袴田さんたち、他の刑事たちは代わる代わる現れるのに。
私は給湯室にいてコーヒーを入れていると、松林さんがひょこっと顔を出して来て、
「やっほー!雪子ちゃん」
と声をかけてくると、私は微笑んで松林さんを見た。
「松林さん。コーヒー飲む?」
「いや、大丈夫。もう署に戻らなくちゃいけなくて。廃人1人残してきちゃってるから」
松林さんが微笑んで言うと、私は首を傾げて松林さんを見つめた。
「廃人…?誰か具合悪い?」
「坂井さん」
「え?!なんで??」
私は驚いて松林さんを見た。
横田さんは、日本を脱出しようとして空港にいたところを、張っていた刑事たちに取り押されられて捕まった。
とりあえず社員たちはまだ仕事が山積みだったので、変わらずに出社して仕事をしている。私も、もちろん仕事を続けていた。倒産する噂はあったけれど、横領は横田さんともう1人指示した人物がいるようだ。まだ解決していないが、社外に漏れることもなく、解決に向かえば良いのだけれど。それでも、毎日刑事が来て特捜部も参入しているので、一部の部署では仕事は進まず滞ってしまっている。一般社員には知らないところで、まだ何か動きがあるのかもしれない。そこまでは、私達には分からなかった。
理は、初日だけ来たのに、それ以降は現れなかった。松林さんや袴田さんたち、他の刑事たちは代わる代わる現れるのに。
私は給湯室にいてコーヒーを入れていると、松林さんがひょこっと顔を出して来て、
「やっほー!雪子ちゃん」
と声をかけてくると、私は微笑んで松林さんを見た。
「松林さん。コーヒー飲む?」
「いや、大丈夫。もう署に戻らなくちゃいけなくて。廃人1人残してきちゃってるから」
松林さんが微笑んで言うと、私は首を傾げて松林さんを見つめた。
「廃人…?誰か具合悪い?」
「坂井さん」
「え?!なんで??」
私は驚いて松林さんを見た。
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