19 / 85
4月29日
しおりを挟む
4月29日
今日の授業は三つ。
一つ目はアメリカに住む美術系の学生で、体験授業なしの初回授業。
二つ目は常連の社会人。
三つ目も常連の学生で、今日は全員アメリカ人だった。
一つ目の授業は何年か前に2週間ほど日本に滞在していた学生で、去年まで殆ど独学で日本語を勉強しており、会話をしたいがためにオンラインのクラスを探し始めたようだった。
文法はかなり上手なのだが、「理解語彙」と呼ばれる聞いたり読んだりできる語彙と、「使用語彙」と呼ばれる会話の中で使える語彙との間に差があるようだった。
正直一定の文法を使えるようになれば、多少助詞が違っていたとしても意味は通じる。
日本人とて、会話の中では助詞を省略することが多く、一般的な会話の中では重要視されていないのがよくわかる。
それ故に、学生の助詞の間違えは細かく指摘せずに、それとなくこちらが正しい助詞で言い直すことで、学生に気づかせるように指導する方法を私はとっている。
しかしこの学生は、いちいち指摘してほしいようで、次の授業では出来るだけ直すように頼まれた。
学生に頼まれた以上は断れない。
だが、指摘しすぎることは、モチベーションの低下に繋がる恐れがあるため、あまり好みではない。
どの程度で指摘し、修正するかが教師としての腕の見せ所だと思うが、やはり簡単なことではない。
二つ目の授業は常連の学生で、日常会話の中で、文法の練習をした。
一時間の授業のうち、45分ほどは楽しく、会話をしていたのだが、残り15分ほどで、学生がした質問によって少し空気が悪くなった。
はじめにどんなに楽しく授業をしていても、最後に雰囲気が悪くなると一気に印象が下がる。
内容は漢字の訓読みの覚え方である。
漢字の訓読みには、その漢字を習う段階ではまだ勉強していない動詞が多くみられる。
漢字を正確に覚えようとすると、同時に動詞を覚える必要性が生じ、ややこしくなる。
私としては、漢字を覚える際に、まずは読みではなく、意味を覚えなさいと告げたのだが、それで納得してくれた訳ではなかった。
私がそれを伝えた理由として、漢字を使う際に、「書く」よりも「読む」の方が必要性が高いからである。
これは外国人に限った話だが、漢字を書かなければいけない場面というのはあまり多くない。
日常的に使う能力としては「話す」「聞く」であり、次いで書類などを「読む」能力、書く能力は留学生のレポートや日本の会社で日本人に混ざって働く場合程度のため、レベルが高くない状況においては重要ではない。
今は焦って覚える必要はないと伝えた。
渋々納得はしてくれたのだが、どうやらそれを望んでいる訳ではないようで、多分伝え方の問題になるのだと思うが、教師としての難しさを感じた。
今日の授業は三つ。
一つ目はアメリカに住む美術系の学生で、体験授業なしの初回授業。
二つ目は常連の社会人。
三つ目も常連の学生で、今日は全員アメリカ人だった。
一つ目の授業は何年か前に2週間ほど日本に滞在していた学生で、去年まで殆ど独学で日本語を勉強しており、会話をしたいがためにオンラインのクラスを探し始めたようだった。
文法はかなり上手なのだが、「理解語彙」と呼ばれる聞いたり読んだりできる語彙と、「使用語彙」と呼ばれる会話の中で使える語彙との間に差があるようだった。
正直一定の文法を使えるようになれば、多少助詞が違っていたとしても意味は通じる。
日本人とて、会話の中では助詞を省略することが多く、一般的な会話の中では重要視されていないのがよくわかる。
それ故に、学生の助詞の間違えは細かく指摘せずに、それとなくこちらが正しい助詞で言い直すことで、学生に気づかせるように指導する方法を私はとっている。
しかしこの学生は、いちいち指摘してほしいようで、次の授業では出来るだけ直すように頼まれた。
学生に頼まれた以上は断れない。
だが、指摘しすぎることは、モチベーションの低下に繋がる恐れがあるため、あまり好みではない。
どの程度で指摘し、修正するかが教師としての腕の見せ所だと思うが、やはり簡単なことではない。
二つ目の授業は常連の学生で、日常会話の中で、文法の練習をした。
一時間の授業のうち、45分ほどは楽しく、会話をしていたのだが、残り15分ほどで、学生がした質問によって少し空気が悪くなった。
はじめにどんなに楽しく授業をしていても、最後に雰囲気が悪くなると一気に印象が下がる。
内容は漢字の訓読みの覚え方である。
漢字の訓読みには、その漢字を習う段階ではまだ勉強していない動詞が多くみられる。
漢字を正確に覚えようとすると、同時に動詞を覚える必要性が生じ、ややこしくなる。
私としては、漢字を覚える際に、まずは読みではなく、意味を覚えなさいと告げたのだが、それで納得してくれた訳ではなかった。
私がそれを伝えた理由として、漢字を使う際に、「書く」よりも「読む」の方が必要性が高いからである。
これは外国人に限った話だが、漢字を書かなければいけない場面というのはあまり多くない。
日常的に使う能力としては「話す」「聞く」であり、次いで書類などを「読む」能力、書く能力は留学生のレポートや日本の会社で日本人に混ざって働く場合程度のため、レベルが高くない状況においては重要ではない。
今は焦って覚える必要はないと伝えた。
渋々納得はしてくれたのだが、どうやらそれを望んでいる訳ではないようで、多分伝え方の問題になるのだと思うが、教師としての難しさを感じた。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる