日本語教師日誌

藤堂Máquina

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4月29日

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4月29日

今日の授業は三つ。
一つ目はアメリカに住む美術系の学生で、体験授業なしの初回授業。
二つ目は常連の社会人。
三つ目も常連の学生で、今日は全員アメリカ人だった。
一つ目の授業は何年か前に2週間ほど日本に滞在していた学生で、去年まで殆ど独学で日本語を勉強しており、会話をしたいがためにオンラインのクラスを探し始めたようだった。
文法はかなり上手なのだが、「理解語彙」と呼ばれる聞いたり読んだりできる語彙と、「使用語彙」と呼ばれる会話の中で使える語彙との間に差があるようだった。
正直一定の文法を使えるようになれば、多少助詞が違っていたとしても意味は通じる。
日本人とて、会話の中では助詞を省略することが多く、一般的な会話の中では重要視されていないのがよくわかる。
それ故に、学生の助詞の間違えは細かく指摘せずに、それとなくこちらが正しい助詞で言い直すことで、学生に気づかせるように指導する方法を私はとっている。
しかしこの学生は、いちいち指摘してほしいようで、次の授業では出来るだけ直すように頼まれた。
学生に頼まれた以上は断れない。
だが、指摘しすぎることは、モチベーションの低下に繋がる恐れがあるため、あまり好みではない。
どの程度で指摘し、修正するかが教師としての腕の見せ所だと思うが、やはり簡単なことではない。
二つ目の授業は常連の学生で、日常会話の中で、文法の練習をした。
一時間の授業のうち、45分ほどは楽しく、会話をしていたのだが、残り15分ほどで、学生がした質問によって少し空気が悪くなった。
はじめにどんなに楽しく授業をしていても、最後に雰囲気が悪くなると一気に印象が下がる。
内容は漢字の訓読みの覚え方である。
漢字の訓読みには、その漢字を習う段階ではまだ勉強していない動詞が多くみられる。
漢字を正確に覚えようとすると、同時に動詞を覚える必要性が生じ、ややこしくなる。
私としては、漢字を覚える際に、まずは読みではなく、意味を覚えなさいと告げたのだが、それで納得してくれた訳ではなかった。
私がそれを伝えた理由として、漢字を使う際に、「書く」よりも「読む」の方が必要性が高いからである。
これは外国人に限った話だが、漢字を書かなければいけない場面というのはあまり多くない。
日常的に使う能力としては「話す」「聞く」であり、次いで書類などを「読む」能力、書く能力は留学生のレポートや日本の会社で日本人に混ざって働く場合程度のため、レベルが高くない状況においては重要ではない。
今は焦って覚える必要はないと伝えた。
渋々納得はしてくれたのだが、どうやらそれを望んでいる訳ではないようで、多分伝え方の問題になるのだと思うが、教師としての難しさを感じた。
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