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第一回富士ダンジョン探索
退場 休憩 再入場
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[スライムのちゴブリン、ところによりインプ]を続けて HP が 3 ポイント下がって、さらに 1層を進んでいると、前方のト字路の右から 4匹のゴブリンがやって来た。
{ぬおっ! いきなり 4匹同時?! ここまではずっと 1 対 1 だったのに…}
走って逃げてもどうせ HP 消費しそうだし、4 対 1 でもとりあえず闘う。
まず、一番前のゴブリンに面!
その後ろにいたゴブリンに突き!
なんか太ももとか、わき腹あたりに攻撃を受けたような、かすったようなダメージがあって HP が 1 減った。
{攻撃当たってもダメージこれくらいなのか}
突きを入れたゴブリンに裏拳っぽく腕を振って棍棒をみまう。
結構いい感じに当たった。
気を良くして、もう一回転して、今度は右側にいたゴブリンを狙う。
これもバッチリ顔面に当たった。
袈裟斬り気味に同じゴブリンを殴る。
左からくるゴブリンの腹に横蹴りで動きを止め、うずくまった後頭部を叩く。
華麗な殺陣にはほど遠いだろうけど、まずまず慌てずに闘って、なんとか4匹ともダンジョンの床に還した。
HP は12 まで減っていた。
{これぐらいになると心もとないなぁ}
私は4匹のゴブリンが来た方を覗いてみてみた。
そっちは道ではなく小部屋のようなところだった。
{ここはリポップ部屋なのかな}
私は隠し扉かなんかないかなぁと思いながら、左側の壁を棍棒でコツコツ叩きながらダンジョン内を進んでいた。
その音を聞きつけて部屋にたまっていたゴブリンが一斉に出てきたのかもしれない。
1層だからよかったけど、それっぽいところは慎重に進まないといけないな。
HP が心もとなくなったので、一旦引き返すことにする。
最初の部屋に戻るまでに、そこそこ何度か戦闘し、部屋に戻って水晶玉に触れたときには HP は 10 になっていた。
レベルはまだ上がっていなかった。
一度ダンジョンの外に出る。
「休憩したら、また入りたいんですが」
窓口担当の方にそう言うと、
「一度、退場手続きをしてもらって、入りなおすときにもう一度入場手続きをしてください」
と言われた。
売店の買い取り窓口でウエストポーチの中でジャラジャラしている魔石を買い取ってもらう。
計ってもらうと100gにも満たなかった。
1g 10円。
売店の隣の飲食コーナーでいい匂いをさせている焼きそばの値段分くらいだ。
もっとも買取金は現金で貰うわけではなく、ダンジョンパスが紐付けられたマイナンバーカードにさらに紐付いている口座に、税引き処理をしてくれて入金されることになる。
支払いもダンジョンパスに付いている機能のダンジョンペイですることができる。棍棒の1万円もそれで払った。
そして、いい匂いをさせている焼きそばも、ダンジョンペイで注文する。
パラパラとここで休憩している人がいる中に、さっきの走ってきた男もいた。
むこうもこっちを見て、目が合う。
彼も焼きそばを食べていた。
「どうも、さっきはありがとうございました」 と走ってきた男。
「いえいえ、そう言えば、ナイフは見つかりましたか?」 と私。
「ああ、それが探しに戻ったんですが見つけられなくて… でも、俺、今日初めてダンジョンに入ったんですけど、いきなりナイフ落としちゃってテンパっちゃって、焦って逃げたんですが、あの時、コブリン蹴っとばしたら、意外とナイフなしでもいけそうだなって…」
どうやら彼はあの後、ナイフは見つからなかったが、武器なしでダンジョンを周ってモンスターを蹴りまくっていたらしい。
焼きそばを受け取って席に移動する間に今日のお天気程度の感じで会話をして、彼とは離れたところに座り焼きそばを食べる。
{食べて、休憩して、どれくらい HP は回復するのかな…}
売店でダンジョン産のポーションも売っているが、これは今の私にはレベル不相応の贅沢品だ。
30分ほど休憩して、ポーションではなく、市販の栄養ドリンクを飲んで、再入場の手続きをしに受付にむかった。
{ぬおっ! いきなり 4匹同時?! ここまではずっと 1 対 1 だったのに…}
走って逃げてもどうせ HP 消費しそうだし、4 対 1 でもとりあえず闘う。
まず、一番前のゴブリンに面!
その後ろにいたゴブリンに突き!
なんか太ももとか、わき腹あたりに攻撃を受けたような、かすったようなダメージがあって HP が 1 減った。
{攻撃当たってもダメージこれくらいなのか}
突きを入れたゴブリンに裏拳っぽく腕を振って棍棒をみまう。
結構いい感じに当たった。
気を良くして、もう一回転して、今度は右側にいたゴブリンを狙う。
これもバッチリ顔面に当たった。
袈裟斬り気味に同じゴブリンを殴る。
左からくるゴブリンの腹に横蹴りで動きを止め、うずくまった後頭部を叩く。
華麗な殺陣にはほど遠いだろうけど、まずまず慌てずに闘って、なんとか4匹ともダンジョンの床に還した。
HP は12 まで減っていた。
{これぐらいになると心もとないなぁ}
私は4匹のゴブリンが来た方を覗いてみてみた。
そっちは道ではなく小部屋のようなところだった。
{ここはリポップ部屋なのかな}
私は隠し扉かなんかないかなぁと思いながら、左側の壁を棍棒でコツコツ叩きながらダンジョン内を進んでいた。
その音を聞きつけて部屋にたまっていたゴブリンが一斉に出てきたのかもしれない。
1層だからよかったけど、それっぽいところは慎重に進まないといけないな。
HP が心もとなくなったので、一旦引き返すことにする。
最初の部屋に戻るまでに、そこそこ何度か戦闘し、部屋に戻って水晶玉に触れたときには HP は 10 になっていた。
レベルはまだ上がっていなかった。
一度ダンジョンの外に出る。
「休憩したら、また入りたいんですが」
窓口担当の方にそう言うと、
「一度、退場手続きをしてもらって、入りなおすときにもう一度入場手続きをしてください」
と言われた。
売店の買い取り窓口でウエストポーチの中でジャラジャラしている魔石を買い取ってもらう。
計ってもらうと100gにも満たなかった。
1g 10円。
売店の隣の飲食コーナーでいい匂いをさせている焼きそばの値段分くらいだ。
もっとも買取金は現金で貰うわけではなく、ダンジョンパスが紐付けられたマイナンバーカードにさらに紐付いている口座に、税引き処理をしてくれて入金されることになる。
支払いもダンジョンパスに付いている機能のダンジョンペイですることができる。棍棒の1万円もそれで払った。
そして、いい匂いをさせている焼きそばも、ダンジョンペイで注文する。
パラパラとここで休憩している人がいる中に、さっきの走ってきた男もいた。
むこうもこっちを見て、目が合う。
彼も焼きそばを食べていた。
「どうも、さっきはありがとうございました」 と走ってきた男。
「いえいえ、そう言えば、ナイフは見つかりましたか?」 と私。
「ああ、それが探しに戻ったんですが見つけられなくて… でも、俺、今日初めてダンジョンに入ったんですけど、いきなりナイフ落としちゃってテンパっちゃって、焦って逃げたんですが、あの時、コブリン蹴っとばしたら、意外とナイフなしでもいけそうだなって…」
どうやら彼はあの後、ナイフは見つからなかったが、武器なしでダンジョンを周ってモンスターを蹴りまくっていたらしい。
焼きそばを受け取って席に移動する間に今日のお天気程度の感じで会話をして、彼とは離れたところに座り焼きそばを食べる。
{食べて、休憩して、どれくらい HP は回復するのかな…}
売店でダンジョン産のポーションも売っているが、これは今の私にはレベル不相応の贅沢品だ。
30分ほど休憩して、ポーションではなく、市販の栄養ドリンクを飲んで、再入場の手続きをしに受付にむかった。
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