【完結】俺の教育係は、甘くて意地悪なエリート【α】――未熟御曹司【Ω】の恋レッスン

砂原紗藍

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【第三章】本能と理性の狭間

4.昼下がりのαとΩ

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翌朝。
目覚めると、冬馬の腕が俺の腰に回っていた。

「……っ」

昨夜のことが、鮮明に蘇る。
身体の奥に残る熱。肌に残る痕。
俺から求めて――冬馬と、繋がった。

「……恥ずかしい」

小さく呟いて、冬馬の腕を払いのけようとする。

「……律、逃げるなよ」

低い声と共に、腕に力が入る。

「……っ、起きてたのかよ……」
「ああ。お前の寝顔、ずっと見てた」
「……変態」

冷たく言い返すと、冬馬が笑った。

「律の寝顔見るのが変態なら、俺は喜んで変態になる」
「……意味わかんない」

顔を背けると、首筋に唇が触れる。 

「ん……っ、何してんの」
「おはようのキス」
「いらない」
「必要だろ」

そう言って、冬馬は俺を仰向けにし、至近距離で見つめてくる。

「……何」
「律、昨日のこと……後悔してないか?」

その真剣な目に、顔が熱くなる。

「……してない」

ぼそっと答えると、冬馬の表情が柔らかくなった。

「そうか……良かった」

額に優しくキスをされる。

「でも、身体痛いだろ」
「……別に」

心配そうに聞かれる。

嘘だ。めちゃくちゃ痛い。

「嘘つくな。顔に出てる」

冬馬が苦笑する。

「今日は無理するな。一日、ゆっくり休め」
「……わかった」

素直に頷くと、冬馬が驚いた顔をした。

「律が素直に従うなんて珍しいな」
「……うるさい。二度と従わない」

むすっとすると、冬馬が笑った。

「ごめんごめん。でも、可愛いな」
「可愛くない」
「可愛い」
「……もういい」

そう言って布団を被ると、冬馬が優しく背中を撫でた。

Ωの本能が、αの優しさに反応する。
身体が、自然と冬馬を求めてしまう。

「……冬馬」

小さく名前を呼ぶ。

「ん?」
「……そばにいて」

冬馬はすぐに抱き寄せ、俺をぎゅっと包んだ。

「ああ、どこにも行かない」


――昼過ぎ。
部屋で休んでいると、ノックの音がした。

「律、昼飯持ってきたぞ」
「……ありがとう」

ベッドから起き上がろうとした瞬間――。

「動かなくていい。ベッドで食べろ」

冬馬が先に立ち上がり、トレーを受け取る。

「誠、ありがとう」
「おう……って」

誠さんが俺を見て、目を細めた。

「お前ら……やったな」
「っ……!」

顔が一気に熱くなる。

「な、何を――」
「隠すなって。律の首、キスマーク祭りだぞ」

にやりと笑う誠さんに、思わず首を押さえる。

「冬馬、お前……加減しろよ」
「……悪かった」

冬馬が少し反省した顔をする。

「まあいいけどさ」

誠さんは笑いながら去っていった。

「でも、ちゃんと責任取れよ。律、まだ18だからな」
「当たり前だ」

冬馬がきっぱりと言う。

「律を、絶対に幸せにする」
「っ……」

胸が熱くなる。

二人きりになって――

「……恥ずかしい」
「何が?」
「……誠さんにバレてるの」
「そりゃバレるだろ。首、俺の痕だらけだし」

冬馬がにやりと笑う。

「これからハイネックしか着られないな」
「……バカ」

むすっとすると、冬馬はまた笑った。

「でも、俺の印がついてる律、可愛いな」
「……もう、いい!」

でも、心の中では――少し、嬉しかった。
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