【完結】俺の教育係は、甘くて意地悪なエリート【α】――未熟御曹司【Ω】の恋レッスン

砂原紗藍

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【第五章】つがいの名を呼ばれて

3.つがいの絆を深める ※R-18

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「……冬馬」

冬馬のシャツをつまむように握ったまま、名前を呼ぶ。

「律……まだ怖いか?」
「……別に」
「嘘だな」

そう言われて、手を離そうとした瞬間――冬馬の指が俺の手を包んで止めた。

「離さなくていい。嫌じゃなきゃ、そのままでいろ」

顔が一気に熱くなる。
冬馬は、そんな俺の反応を見て、少しだけ目を細めた。

「律」
「……なに」
「つがいの絆を、もっと深めよう」
「どうやって……」
「……こうやって」

冬馬の手が俺の頬に触れた次の瞬間、唇が重なる。
深く、ゆっくり、逃げ道を塞ぐみたいなキス。

「……ん……」

息が吸えなくなるのに、不思議と苦しくない。
冬馬の匂いと体温が、頭の中でぐるぐる回る。
口が離れたと思ったら、今度は耳元に唇が触れた。

「律……お前のフェロモン、甘いな。ずっと我慢してた」
「っ、そんな……耳元で言うなって……」

耳たぶが熱くて、身体の奥まで震える。

「俺の匂いとお前の、混ざってる」
「……混ざるって……」
「これが“つがい”ってやつなんだよ」

冬馬の手がそっと腰に触れる。優しいのに、離さない触れ方。

「律……いいか?」

俺が見上げた先の冬馬の目は、真剣で、熱くて――
その視線だけで、呼吸が乱れる。

「……っ」
「ダメなら言えよ。止めるから」
「……いい、よ」

その瞬間、冬馬の腕が俺を強く抱き寄せた。
胸板に押しつけられて、逃げられない。

「冬馬……」

名前を呼ぶと、冬馬が喉の奥で息を呑んだ。

「……冬馬、触って」

俺がそう言った瞬間、冬馬の体温がさらに近くなる。
冬馬の手が、俺の背中をゆっくりなぞったところで――空気が一段濃くなった。

「……今から、上書きする」
「上書き……?」

冬馬の指が服にかかる。
乱暴じゃない。……けど、冬馬が触れるたび、びくっと震えてしまう。

「ここ、触られたな」
「……うん」

冬馬は俺の腰にそっとキスを落とした。
浅く優しく、繰り返し――埋めるように、取り戻すように。

「ん……冬馬……」
「ここも……。律を、ちゃんと取り戻したい」

その言葉どおり、冬馬は俺の体に柔らかなキスを散らしていく。
くすぐったいのに、甘くて、息が漏れる。

「あ……っ」
「全部、俺の痕跡で埋めたい……律が安心できるようにな」

冬馬が首筋に歯を立てる。だけど、驚くほど優しい。

「痛……っ」
「ごめん……でも、お前は俺のものだって、ちゃんと伝えたいから」

噛んだあと、舌でそっと慰めるように触れてくる。

「あっ……冬馬……っ……」

冬馬がゆっくりと俺の奥へ入ってくる。
呼吸を合わせ、痛まないように慎重に。

「んっ……あぁっ……」
「律……大丈夫か」
「冬馬……っ……」

冬馬の腰が動き始める。深いけれど、荒くはない。

「俺だけを見ろよ」
「見てる……冬馬だけ……」

深く触れられるたび、奥が痺れるように満たされて震えた。

「あっ……! 冬馬……!」
「律、お前は、誰のもの?」
「んっ……冬馬の……冬馬だけのもの……」
「……可愛い、律……」

冬馬がぎゅっと抱きしめてくれる。
守るように、包むように。

「お前は……俺だけのものだから」
「……うん……知ってる……」

やがて二人で頂点に辿り着いた。
ぐったりと息を整えている俺の体には、冬馬の痕跡が点々と残っている。
でも、どれも痛みより温かさが勝っていた。

「冬馬……やりすぎだって……」
「……ごめん」

冬馬はまた抱きしめてくる。
大きな体温に包まれながら、胸の奥まで落ち着いていく。

「他の男に触られて……黙ってられるわけ、ないだろ」
「……ごめん……」
「律は悪くない」

額に落ちてきたキスは、少し震えていた。

「もう二度と……他の男には触らせない。俺が守る」
「……うん」

頷いた瞬間、冬馬の瞳がまっすぐ俺を捉えた。
独占欲より、強い愛しさでいっぱいの目。

こんなふうに深く愛される感覚が、胸の奥でゆっくり溶けていった。

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