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14 狩猟パーティーでの噂
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【ヘンリックside】
ヘンリックがその噂を聞いたのは、狩猟シーズンの真っ最中の事だった。
ヴィルタ公爵家のカントリーハウスで開かれた狩猟パーティーに呼ばれ、新しい婚約者のマリーナと共に参加をした時だった。
花を摘みに行ってくると言ってパーティー会場から出て行ったマリーナを待っている時にバルコニーの向こう側から貴族令息たちの話し声が聞こえてきたのだった。
窓際に立つヘンリックと、バルコニーで歓談している令息たちはお互いに見えない位置にいた。
ヘンリックは貴族たちの話に興味は無かったが、酒も入っていることもあってか令息たちの声は彼らが思っていたよりも大きく、開いた窓の隙間からよく聞こえてきた。
最初は皆でその日狩った獲物の話をしていたようだったのだが、何かのついでのように誰かが、ぽつりと言ったオルコットという名前が耳に入ってきた。
「そういえば、先日王都にオルコット夫妻が現れたらしい」
「シーズンでもないのに王都にいるのは珍しいな」
「それが新妻を自慢したかったらしく、細君を連れて小規模な夜会に参加していたらしいぞ」
「あそこの細君といえば、確か男爵令嬢だったあの…」
「いやいや、そればその前の妻だ。今の妻は確か元フォレスターの…」
「元フォレスター嬢はまだ十代だろう?オルコット伯とは30近く離れていないか?」
「だから自慢したいのだろう。令嬢の容姿はアレでも若さと血統は良いからな」
「しかし、フォレスターが令嬢を種無し伯爵に嫁がせる事になるなんて一年前じゃ考えられない話だな」
「あの家もついてなかった。忠臣として尽くしていたハズの王家に裏切られるなんて…」
「おいっ、それ以上はよせ。今日は殿下も来ているんだぞっ」
「……無礼講でも王家の話はまずいだろう」
「俺たちだっていつ冤罪をふっかけられるかわからないからな」
「だからよせって」
そこまで聞いて、ヘンリックはそっと窓際から離れた。
あの事件以来、貴族からの王家への信頼が揺らいでいるのはヘンリックも気付いている。
婚約者であったローゼリアとマリーナをすげ替える事は望んだが、ヴィルタ家と手を組んでフォレスター家を没落させたのは失敗だった。
当初のヘンリックは、ローゼリアと婚約破棄をした後に政治的に敵対するであろうフォレスター家の力を多少削ぎ落すつもりだった。しかしヴィルタ家は同じ公爵家で反目していたフォレスターをとことん堕としたかったらしい。
狩猟パーティーに行く直前にフォレスター家から爵位返上の希望が出され、それが受理された事を知った。理由には財政難とあったので、子爵への降爵後に与えられた領地の事を調べてみたら領地の小ささに驚いた。
フォレスターをどうするのかはヴィルタ家に任せていた。その結果、彼らは王家という権力を振りかざしてフォレスターを完全に潰したのだった。
ヴィルタ家をフォレスター同様に王家に忠実な家門と思っていたのが間違いだった。これがフォレスターであったなら、たとえ政敵であっても王家の評判を落とさない程度の処罰にしただろう。
ヴィルタと手を組んだのだって、ヘンリックが愛した女性がたまたまフォレスターと敵対するヴィルタ家の派閥の貴族だったからだった。
ヘンリックにとってはフォレスターを潰す為にマリーナを愛してヴィルタと手を組んだのではなかった。
婚約をしていた頃、ヘンリックはローゼリアを口うるさい面倒な相手だとは煙たがってはいた。しかしそれは恋愛対象として見れなかっただけで、決して憎んでいたわけではなかった。ヘンリックにとってのローゼリアは小さな頃から知っている顔馴染みのようなもので、生家を消そうなんて思ってはいなかった。
ローゼリアはいつも丁寧な言葉遣いで、静かにゆっくりとヘンリックに話し掛けてきた。話す内容も王太子妃教育で学んでいる事柄や、王都と地方との違いなどといった堅い話題が多く、観劇やドレス等の女性らしい華やかな話題はついぞしてこなかった。
静かで暗い雰囲気の彼女を思い出すと、胸が少し痛む程度にヘンリックは自分のした事を反省していた。しかしもう遅い、彼女は30歳も年上の男と結婚をしてしまったのだから、自分ではもう何もしてあげられない。
「殿下、パーティーを楽しんでいらっしゃいますかな?」
パーティーの主催者であるヴィルタ公爵がマリーナと共にやってきた。先日マリーナはヘンリックの婚約と同時にヴィルタ家の養子となったので、公爵とは書類上の親子となっている。
「お父様、本日ヘンリック様は鹿を狩ったのですよ!」
「おお、それはすごいですな」
そう言いながらヴィルタ公爵は鷹揚に笑う。
「公爵、最近登用される高位文官は派閥に偏りがあるように思うのだが。以前は派閥に偏りが無いようにバランスを取っていたから改善したいのだが」
「殿下、このような楽しい時につまらない仕事の話なぞ禁句ですぞ。マリーナ、殿下に飲み物を」
「はぁーい」
マリーナはそう返事をすると、飲み物を持っている給仕を呼び付けて、グラスをひとつもらうと、グラスをヘンリックに渡し、空いた方の腕に甘えるように自らの体を擦り寄せる。
「マリーナ、距離が近過ぎるだろう」
ヘンリックは慌てて離れようとするが、マリーナはさらにヘンリックに体を密着させようとする。
「お父さまぁ、ヘンリックさまったら婚約者の私に冷たいんですの」
ランゲル王国の女性のドレスは女性の体をあまり出さないデザインで、色の違うコットやシュールコーのようなものを重ねて着る事で個性を出すようになっている。伝統的なものは首周りまで隠すタイプの下衣を一番下に着るのだが、最近の若い令嬢たちの流行りは下衣を襟ぐりが開いた形のものを着ていた。
もちろんマリーナもいつも襟ぐりが開いた下衣を着ており、開放的な雰囲気を出していた。反対にローゼリアはいつも首まで隠れるコットを身に着けていたので、良く言えば清楚だが年寄り臭いと陰口を言われていたのをヘンリックは知っていた。
「ささっ、ヘンリック殿下。あちらで我が派閥の者たちが殿下をお待ちしておりますぞ」
そう言いながらヴィルタは少し強引にヘンリックを自分の派閥の者たちのいる輪の中へ引き入れようと促す。ヘンリックはマリーナに手を引かれながら、元フォレスター公爵は他の派閥の者たちの話しもよく聞き、偏った考えにならないようにとよく言っていた事を思い出しながら、ヴィルタ公爵の派閥の輪の中へ入っていった。
ヘンリックがその噂を聞いたのは、狩猟シーズンの真っ最中の事だった。
ヴィルタ公爵家のカントリーハウスで開かれた狩猟パーティーに呼ばれ、新しい婚約者のマリーナと共に参加をした時だった。
花を摘みに行ってくると言ってパーティー会場から出て行ったマリーナを待っている時にバルコニーの向こう側から貴族令息たちの話し声が聞こえてきたのだった。
窓際に立つヘンリックと、バルコニーで歓談している令息たちはお互いに見えない位置にいた。
ヘンリックは貴族たちの話に興味は無かったが、酒も入っていることもあってか令息たちの声は彼らが思っていたよりも大きく、開いた窓の隙間からよく聞こえてきた。
最初は皆でその日狩った獲物の話をしていたようだったのだが、何かのついでのように誰かが、ぽつりと言ったオルコットという名前が耳に入ってきた。
「そういえば、先日王都にオルコット夫妻が現れたらしい」
「シーズンでもないのに王都にいるのは珍しいな」
「それが新妻を自慢したかったらしく、細君を連れて小規模な夜会に参加していたらしいぞ」
「あそこの細君といえば、確か男爵令嬢だったあの…」
「いやいや、そればその前の妻だ。今の妻は確か元フォレスターの…」
「元フォレスター嬢はまだ十代だろう?オルコット伯とは30近く離れていないか?」
「だから自慢したいのだろう。令嬢の容姿はアレでも若さと血統は良いからな」
「しかし、フォレスターが令嬢を種無し伯爵に嫁がせる事になるなんて一年前じゃ考えられない話だな」
「あの家もついてなかった。忠臣として尽くしていたハズの王家に裏切られるなんて…」
「おいっ、それ以上はよせ。今日は殿下も来ているんだぞっ」
「……無礼講でも王家の話はまずいだろう」
「俺たちだっていつ冤罪をふっかけられるかわからないからな」
「だからよせって」
そこまで聞いて、ヘンリックはそっと窓際から離れた。
あの事件以来、貴族からの王家への信頼が揺らいでいるのはヘンリックも気付いている。
婚約者であったローゼリアとマリーナをすげ替える事は望んだが、ヴィルタ家と手を組んでフォレスター家を没落させたのは失敗だった。
当初のヘンリックは、ローゼリアと婚約破棄をした後に政治的に敵対するであろうフォレスター家の力を多少削ぎ落すつもりだった。しかしヴィルタ家は同じ公爵家で反目していたフォレスターをとことん堕としたかったらしい。
狩猟パーティーに行く直前にフォレスター家から爵位返上の希望が出され、それが受理された事を知った。理由には財政難とあったので、子爵への降爵後に与えられた領地の事を調べてみたら領地の小ささに驚いた。
フォレスターをどうするのかはヴィルタ家に任せていた。その結果、彼らは王家という権力を振りかざしてフォレスターを完全に潰したのだった。
ヴィルタ家をフォレスター同様に王家に忠実な家門と思っていたのが間違いだった。これがフォレスターであったなら、たとえ政敵であっても王家の評判を落とさない程度の処罰にしただろう。
ヴィルタと手を組んだのだって、ヘンリックが愛した女性がたまたまフォレスターと敵対するヴィルタ家の派閥の貴族だったからだった。
ヘンリックにとってはフォレスターを潰す為にマリーナを愛してヴィルタと手を組んだのではなかった。
婚約をしていた頃、ヘンリックはローゼリアを口うるさい面倒な相手だとは煙たがってはいた。しかしそれは恋愛対象として見れなかっただけで、決して憎んでいたわけではなかった。ヘンリックにとってのローゼリアは小さな頃から知っている顔馴染みのようなもので、生家を消そうなんて思ってはいなかった。
ローゼリアはいつも丁寧な言葉遣いで、静かにゆっくりとヘンリックに話し掛けてきた。話す内容も王太子妃教育で学んでいる事柄や、王都と地方との違いなどといった堅い話題が多く、観劇やドレス等の女性らしい華やかな話題はついぞしてこなかった。
静かで暗い雰囲気の彼女を思い出すと、胸が少し痛む程度にヘンリックは自分のした事を反省していた。しかしもう遅い、彼女は30歳も年上の男と結婚をしてしまったのだから、自分ではもう何もしてあげられない。
「殿下、パーティーを楽しんでいらっしゃいますかな?」
パーティーの主催者であるヴィルタ公爵がマリーナと共にやってきた。先日マリーナはヘンリックの婚約と同時にヴィルタ家の養子となったので、公爵とは書類上の親子となっている。
「お父様、本日ヘンリック様は鹿を狩ったのですよ!」
「おお、それはすごいですな」
そう言いながらヴィルタ公爵は鷹揚に笑う。
「公爵、最近登用される高位文官は派閥に偏りがあるように思うのだが。以前は派閥に偏りが無いようにバランスを取っていたから改善したいのだが」
「殿下、このような楽しい時につまらない仕事の話なぞ禁句ですぞ。マリーナ、殿下に飲み物を」
「はぁーい」
マリーナはそう返事をすると、飲み物を持っている給仕を呼び付けて、グラスをひとつもらうと、グラスをヘンリックに渡し、空いた方の腕に甘えるように自らの体を擦り寄せる。
「マリーナ、距離が近過ぎるだろう」
ヘンリックは慌てて離れようとするが、マリーナはさらにヘンリックに体を密着させようとする。
「お父さまぁ、ヘンリックさまったら婚約者の私に冷たいんですの」
ランゲル王国の女性のドレスは女性の体をあまり出さないデザインで、色の違うコットやシュールコーのようなものを重ねて着る事で個性を出すようになっている。伝統的なものは首周りまで隠すタイプの下衣を一番下に着るのだが、最近の若い令嬢たちの流行りは下衣を襟ぐりが開いた形のものを着ていた。
もちろんマリーナもいつも襟ぐりが開いた下衣を着ており、開放的な雰囲気を出していた。反対にローゼリアはいつも首まで隠れるコットを身に着けていたので、良く言えば清楚だが年寄り臭いと陰口を言われていたのをヘンリックは知っていた。
「ささっ、ヘンリック殿下。あちらで我が派閥の者たちが殿下をお待ちしておりますぞ」
そう言いながらヴィルタは少し強引にヘンリックを自分の派閥の者たちのいる輪の中へ引き入れようと促す。ヘンリックはマリーナに手を引かれながら、元フォレスター公爵は他の派閥の者たちの話しもよく聞き、偏った考えにならないようにとよく言っていた事を思い出しながら、ヴィルタ公爵の派閥の輪の中へ入っていった。
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