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第2章ダンジョンの怪物
12令嬢の決断
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アァァヴヴヴアアア!!!
洞穴に響き渡る化け物の呻(うめ)き声。
その耳障りな音を、俺達三人はただ黙って聞く事しかできなかった。
特に俺は、自らの拳を握りしめて震えていた。
俺たちの中で最強のはずの鮫島が渾身の一撃を放ってダメージ100。
相手のHPは55000なのに……俺達は……。
もう終わりなのか?
俺は化け物が以前いた場所へ生気の失った視線を向けた。
すると、姿そのものは見えないがしっかりと相手ステータスだけは見えたんだ。
やはり化け物は健在のようである。
――――――――――――――――――――――――――
●呪猫(カース・キティ)
Lv.45
○HP…『54900』
○状態…『通常』
○殺人カウント…『68』
闇より生まれた呪われし子猫。
人間を食い散らかしていくたび、口の数が増えていく。
――――――――――――――――――――――――――
ステータスには先程のダメージが既に反映されていた。
HPと記されている箇所が『55000』から『54900』に更新された事が確認できる。
そしてこれは、俺たちが勝てないという事の証明でもあった。
こちらへ戻る鮫島の表情を見るに、先程の攻撃は自信があったのだろう。
戻ってきても何も言わず、何も見ようとしない。
恐らく、1番攻撃力の高いモノを打ち込んだのだ。
失意のどん底に落とされた彼に、俺は話しかけた。
絶望的な状況を打破しなければならない。そんな表情を浮かべながら。
「さ、鮫島君。あの攻撃を何回もやり続ければ勝てるんじゃないか? もうこの方法しか……俺が……盾になり続けるからさ」
「……」
そうだ。
単純に考えれば、550回やれば相手のHPを0にする事が出来る。
馬鹿な提案と思うかもしれないが他に方法がない。
現状では、敵の攻撃をひたすら蓮が受け続けるという策が最善なのだ。
幸運な事に俺のステータスを確認すると『HP』の欄には9の数字がズラリと並べられていた。
俺の目に生気は無くなったが、何も諦めたわけじゃない。
氷華にもう一度会うまで俺は死ねない。
――あの痛みを550回経験する以外に道は無いと。
「鮫島くん。返事してよ」
「……おい。なんか勘違いしてねぇか?」
「え、それはどういう」
「さっきの攻撃は特殊な物理攻撃でな、MPを大量に消費するんだわ。あと2発が限界だ」
「え?……」
鮫島の発言で一気に血の気が引いてしまった。
だが、これで諦めるわけにはいかない。俺は身を乗り出して限りなく不可能に近い提案をした。
自分でも不可能だって分かってはいるけどさ。
受け入れられないんだ。もう二度と氷華に会えないって現実が。
「通常攻撃ならどう? 1くらいのダメージは与えられるんじゃないか!」
あの痛みを1000回、いや10000回繰り返す事になるが仕方ないだろう。
戦闘が終わった後に痛みのせいで廃人になってる可能性は捨てきれないが、やらなければ確実に死ぬだけだ。
俺は覚悟を決めたつもりだった。
でも鮫島が言うんだ。
それも無理だ……って。
「あの攻撃以外にダメージを与えられないんだよ! コマンドにご丁寧に書かれてあったんだ。他の攻撃手段の所に米印でダメージ不可ってな」
「そんな……」
「……」
「……」
どん詰まりの状況を確認した俺達2人は無言になってしまった。考える事を止めたのだ。
現状考えうる手段では生き残る道がない。
もう……何も……考えられない。
しかし、考える事を止めたと言ってもゲーム自体が止まる事は無い。
機械音は進行を続けた。
〈プレイヤー『蓮』が『身を守る』を選択致しましたので、『物理防御値』を100にupします〉
「……はは」
進行を続ける機械音に対して、俺は思わず笑ってしまったよ。
防御値が100増えるだけという無意味な報告もしてくれるのかって。
「あれ? そういえば……」
少し落ち着きを取り戻した俺はある事に気付いた。
先程から松尾の声が聞こえない。
彼女は、無言のまま地面で足を抱えて動かないでいたのだ。
おかしい……。
誘導魔法で俺を指定しているならば、少なくともこのターンに死ぬ事は無いはずだ。
だから、わずかでも余裕が出来て会話にも参加すると思っていたんだけど。
いや……待てよ……。
彼女の態度の理由を、会話に参加する余裕がなかったと仮定するならば一つの可能性が浮上する。
「もしかしたら……」
俺が松尾の姿を凝視した時、機械音がまた鳴り響いた。
〈プレイヤー『松尾』は『魔法(マジック)』を選択されましたので実行致します〉
〈……『全防御(フル・プロテクト)』を発動します。効果により全プレイヤーの『物理・魔法防御値』が5倍になります〉
そう。彼女は誘導魔法を選択しなかったのだ。
命が関わる状況に来て、胸の奥底の優しさがコマンド選択に現れてしまった。
しかし、優しさに溢れた選択を鮫島が許すはずが無い。
彼はすぐに松尾を怒鳴りつけた。
「松尾何やってんだ! 次のターンに化け物が俺かお前を選択したら死ぬぞぉ!!」
「……だって……私のせいで人が苦しむのは嫌なのよ」
体育座りのまま顔を伏せているので、表情は分からないが泣いているのだろう。
微(かす)かだが鼻をすする音が聞こえた。
「お前! いつも蓮のこと虐めてるじゃねぇか!」
「それとこれとは違うでしょ。もうあんな悲鳴……聞きたくないの……」
驚き怒り狂う鮫島であったが彼女の発言を聞いて1番驚いてるのは俺だ。
なんで松尾は俺に誘導魔法をかけなかったんだ?
俺は嬉しいというよりも困惑していた。
意味がわからないからだ。あいつら虐めっ子は自分の事しか考えない。
これまでずっとそうだったじゃないか……。
なんで?……なんで?……俺を……。
「松尾さ……」
〈ジジッ…………〉
俺が松尾に声をかけようとした時、機械音が進行を始めた。
〈呪猫(カース・キティ)のターン、『戦う』でプレイヤー『松尾』を選択致しましたので〉
〈これより呪猫(カース・キティ)の攻撃ターンに入ります〉
「え?……嘘でしょ……なんで私なのよ……」
不幸な事に化け物が選択したのは命を軽視する鮫島ではなく、慈悲の心を有する若き女性であった。
化け物の攻撃対象とされた彼女は、ゆっくりと顔を前方に向け悲痛な表情を浮かべる。
「誰か助けてよ……」
溢れる涙とともに――。
洞穴に響き渡る化け物の呻(うめ)き声。
その耳障りな音を、俺達三人はただ黙って聞く事しかできなかった。
特に俺は、自らの拳を握りしめて震えていた。
俺たちの中で最強のはずの鮫島が渾身の一撃を放ってダメージ100。
相手のHPは55000なのに……俺達は……。
もう終わりなのか?
俺は化け物が以前いた場所へ生気の失った視線を向けた。
すると、姿そのものは見えないがしっかりと相手ステータスだけは見えたんだ。
やはり化け物は健在のようである。
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●呪猫(カース・キティ)
Lv.45
○HP…『54900』
○状態…『通常』
○殺人カウント…『68』
闇より生まれた呪われし子猫。
人間を食い散らかしていくたび、口の数が増えていく。
――――――――――――――――――――――――――
ステータスには先程のダメージが既に反映されていた。
HPと記されている箇所が『55000』から『54900』に更新された事が確認できる。
そしてこれは、俺たちが勝てないという事の証明でもあった。
こちらへ戻る鮫島の表情を見るに、先程の攻撃は自信があったのだろう。
戻ってきても何も言わず、何も見ようとしない。
恐らく、1番攻撃力の高いモノを打ち込んだのだ。
失意のどん底に落とされた彼に、俺は話しかけた。
絶望的な状況を打破しなければならない。そんな表情を浮かべながら。
「さ、鮫島君。あの攻撃を何回もやり続ければ勝てるんじゃないか? もうこの方法しか……俺が……盾になり続けるからさ」
「……」
そうだ。
単純に考えれば、550回やれば相手のHPを0にする事が出来る。
馬鹿な提案と思うかもしれないが他に方法がない。
現状では、敵の攻撃をひたすら蓮が受け続けるという策が最善なのだ。
幸運な事に俺のステータスを確認すると『HP』の欄には9の数字がズラリと並べられていた。
俺の目に生気は無くなったが、何も諦めたわけじゃない。
氷華にもう一度会うまで俺は死ねない。
――あの痛みを550回経験する以外に道は無いと。
「鮫島くん。返事してよ」
「……おい。なんか勘違いしてねぇか?」
「え、それはどういう」
「さっきの攻撃は特殊な物理攻撃でな、MPを大量に消費するんだわ。あと2発が限界だ」
「え?……」
鮫島の発言で一気に血の気が引いてしまった。
だが、これで諦めるわけにはいかない。俺は身を乗り出して限りなく不可能に近い提案をした。
自分でも不可能だって分かってはいるけどさ。
受け入れられないんだ。もう二度と氷華に会えないって現実が。
「通常攻撃ならどう? 1くらいのダメージは与えられるんじゃないか!」
あの痛みを1000回、いや10000回繰り返す事になるが仕方ないだろう。
戦闘が終わった後に痛みのせいで廃人になってる可能性は捨てきれないが、やらなければ確実に死ぬだけだ。
俺は覚悟を決めたつもりだった。
でも鮫島が言うんだ。
それも無理だ……って。
「あの攻撃以外にダメージを与えられないんだよ! コマンドにご丁寧に書かれてあったんだ。他の攻撃手段の所に米印でダメージ不可ってな」
「そんな……」
「……」
「……」
どん詰まりの状況を確認した俺達2人は無言になってしまった。考える事を止めたのだ。
現状考えうる手段では生き残る道がない。
もう……何も……考えられない。
しかし、考える事を止めたと言ってもゲーム自体が止まる事は無い。
機械音は進行を続けた。
〈プレイヤー『蓮』が『身を守る』を選択致しましたので、『物理防御値』を100にupします〉
「……はは」
進行を続ける機械音に対して、俺は思わず笑ってしまったよ。
防御値が100増えるだけという無意味な報告もしてくれるのかって。
「あれ? そういえば……」
少し落ち着きを取り戻した俺はある事に気付いた。
先程から松尾の声が聞こえない。
彼女は、無言のまま地面で足を抱えて動かないでいたのだ。
おかしい……。
誘導魔法で俺を指定しているならば、少なくともこのターンに死ぬ事は無いはずだ。
だから、わずかでも余裕が出来て会話にも参加すると思っていたんだけど。
いや……待てよ……。
彼女の態度の理由を、会話に参加する余裕がなかったと仮定するならば一つの可能性が浮上する。
「もしかしたら……」
俺が松尾の姿を凝視した時、機械音がまた鳴り響いた。
〈プレイヤー『松尾』は『魔法(マジック)』を選択されましたので実行致します〉
〈……『全防御(フル・プロテクト)』を発動します。効果により全プレイヤーの『物理・魔法防御値』が5倍になります〉
そう。彼女は誘導魔法を選択しなかったのだ。
命が関わる状況に来て、胸の奥底の優しさがコマンド選択に現れてしまった。
しかし、優しさに溢れた選択を鮫島が許すはずが無い。
彼はすぐに松尾を怒鳴りつけた。
「松尾何やってんだ! 次のターンに化け物が俺かお前を選択したら死ぬぞぉ!!」
「……だって……私のせいで人が苦しむのは嫌なのよ」
体育座りのまま顔を伏せているので、表情は分からないが泣いているのだろう。
微(かす)かだが鼻をすする音が聞こえた。
「お前! いつも蓮のこと虐めてるじゃねぇか!」
「それとこれとは違うでしょ。もうあんな悲鳴……聞きたくないの……」
驚き怒り狂う鮫島であったが彼女の発言を聞いて1番驚いてるのは俺だ。
なんで松尾は俺に誘導魔法をかけなかったんだ?
俺は嬉しいというよりも困惑していた。
意味がわからないからだ。あいつら虐めっ子は自分の事しか考えない。
これまでずっとそうだったじゃないか……。
なんで?……なんで?……俺を……。
「松尾さ……」
〈ジジッ…………〉
俺が松尾に声をかけようとした時、機械音が進行を始めた。
〈呪猫(カース・キティ)のターン、『戦う』でプレイヤー『松尾』を選択致しましたので〉
〈これより呪猫(カース・キティ)の攻撃ターンに入ります〉
「え?……嘘でしょ……なんで私なのよ……」
不幸な事に化け物が選択したのは命を軽視する鮫島ではなく、慈悲の心を有する若き女性であった。
化け物の攻撃対象とされた彼女は、ゆっくりと顔を前方に向け悲痛な表情を浮かべる。
「誰か助けてよ……」
溢れる涙とともに――。
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